表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/34

外出!前半戦!

ガタン、ガタンと電車に揺られる。

外の風景は目まぐるしく変わって…―――

座ってる4人はそんな景色も見ずにおしゃべりをしている。

心なしか、近づいてくる町に気持ちが高ぶっているようだ。

駅で止まって、人が入ってきた。

そこで伸弘は一人の御婆ちゃんが目に入ってきた。

座る席が無くて、立っているしかなさそうだ。

「あーすいません。」

こういう時はすぐに、席を譲る。

気が付けば体が動いている。

「はい?」

御婆ちゃんは眼鏡を少しクイッとあげて伸弘を見た。

「席、どうぞ!」

「いいんですか?」

「当たり前じゃないですか。」

そう言って、伸弘は席を譲った。




「悪いな、伸弘。」

佳織が、残りの2人の代弁をした。

「いいや、構わないぞ。」

つり革を手に持ち、またしばらく揺れる。

今度は何故か会話が無かった。

『次は、壱花中央、次は、壱花中央……。』

そのアナウンスを聞いて、4人揃って電車を降りる。

中央だけに、ここで沢山の人が降りた。



町に出ると外は春の陽気に包まれていた。

「んで、始めはどこに行くんだ?」

この3人の事だ……ノープランという可能性もある。

「見たいものがあるんだ。」

まずは、佳織が挙手して言った。

そんな佳織を先頭に立たせて、案内させる。

しばらく歩くと、大型のゲームセンターが見えてきた。

「ゲーセンか。」

それにしても久しぶりにゲーセンに来た気がする。

「来た事あるのか?」

佳織が伸弘に聞く。

「昔は良く来た…ってまさか…3人とも……。」

「初体験だ。」

「初めてね。」

「初めてです。」

やっぱりそうか。

「許可は取ったのか?」

後ろに魔池流さんがいるので一応問題ないのだが、聞いておく。

「大丈夫だ。」

「問題ないわ。」

「2人と同じです。」

(本当かよ……魔池流さんに連絡しとこう。)




「ちょっと待ってろ。」

そう言って、3人をその場に待機させて魔池流に伸弘は連絡を入れる。

プルル、プルル。

「魔池流です。」

「伸弘です。」

「ええ、分かります。」

やっぱり2人のこの会話おかしい気がする。

「ただ今、えーっと……2時45分によりゲーセンに突入します。」

「分かりました、背後により安全を確認します。」

そこで切れた。

「「「早く!早く!」」」

3人は早く入りたくて仕方ないようだ。




「これが欲しいんだけど…!あ―――…また、失敗した。」

佳織がUFOキャッチャーの前で地団駄を踏んでいた。

麻美と葵はその隣のUFOキャッチャーをやっている。

「このぬいぐるみか、任せておけ!」

佳織の番を終えて、伸弘は金を入れた。

(昔、俺はUFOキャッチャーの魔人と呼ばれたんだ!)

ウィーンと、機械音が鳴る。

(ここだッ!!)

ガチャンとぬいぐるみが落ちてきた。

「凄い!!取れた、取れた!ありがとう、一生大事にするぞ。」

「そこまで…しなくても…。」

佳織がここまで喜んでるくれるのがとても嬉しかった。

「今度はこっちもお願いします!」

「うぉおお!!」

「伸弘君!これも!」

「せやぁああああ!!」

こんな感じで、ゲーセンのぬいぐるみやらお菓子やら大量に取っていった。

ちなみに、荷物もちは勿論……伸弘です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ