表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/34

計画を立てましょう

始業式が金曜日で、その週の土日で用意を終えて

月曜から宿泊祭が行われる。

なんともハードなスケジュールだ。

そして、最終日の4日目には学校に集合して打ち上げ。

これは、体壊すんじゃないのか?

そして今日は日曜日、麻美と佳織の別邸に葵が来る日だ。

心なしか、麻美と佳織はそわそわしている。

それに何か、普段は着ないような外出用の服着てるし。

「2人ともそわそわしすぎだぞ?」

ちょっとからかってみた。

「伸!変なところは無いか?」

あれ、通用しない…。

「変なところがあったらちゃんと言ってくださいよ?」

「分かってるって、葵さんは家に来るだけだろ?何でそんな気合入ってるんだ?」

正直不思議極まりない。

「「後で分かるから!」」

―――ん?




それは、昨日の電話に遡る。

『もしもし?』

佳織の携帯に葵から着信があった。

『もしもーし!明日どうするの?』

そう、明日は葵がうちに来る日でもある。

『普通に家に来て、話せばいいだろう?伸もいるし。』

『えー!!!話が終ったら、町で遊べるじゃない!』

佳織は頭を掻く。

………町に男と出かける。デート?!

佳織さんの……発想が凄いです。

『私が麻美に話をつけておく。それでどこに行くつもりなんだ?』

『さすが佳織…分かってるじゃない!水族館が新しく出来たの知ってる?』

そう壱花市には、大型の水族館が出来たのだ。

行きたかったのは、行きたかったのだが中々機会が無かった。

『了解。伸にも伝えて―――。』

『駄目!こういうのは内緒の方がいいのよ。』

『けど、伸にも用意があるんじゃないか?』

『いいから、いいから!!』

プチッ――――プープー。

『おい、おい!!』

という訳だ。




「葵さんが到着されました。」

インターホンのカメラの前で、魔池流マイケルが言っている。

「通してくれ!」

伸弘は、お茶や茶菓子を用意している。

「伸、準備は出来ていますか?」

麻美が、お茶の準備を覗き込む。

「それ、熱くなってるぞ?それよりも葵さんを迎えに行って来いよ。」

「はい!」

……やっぱり変だ。

しばらくして、ガチャッと扉の音がした。

「やほほ!」

手を上にあげて、こちらに手を振る。

まさしく葵さんその人だ、

後ろには佳織と麻美が何かをやりきった顔で部屋に入ってきた。

3人を見るが……美少女3人ともワンピースという、

特に佳織はワンピースなんて普段は絶対に着ない。

(何か、麻美と佳織は新鮮な感じだよな。)

何か眼福を感じた、伸弘だった。




「こんにちわ、こちらにどうぞ!」

そう言って、3人を席に座らせてお茶の用意をする。

「伸弘君、このケーキ凄くおいしいわ!」

一つのケーキを少し食べてから、葵はこちらに感想を教えてくれた。

「本当ですか?ありがとうございます!」

「これ自分で作ったの?」

「まぁ、作れるものは自分で作るだけです。」

佳織と麻美は普段から、食べなれているのであまり感想などは無い。

「おい、伸!」

「なんでしょうか?」

「お、お、おいしいぞ!」

あれぇ?佳織が褒めてくれたぞ?

朝の寝ぼけた状態の佳織じゃないと絶対褒めてくれないのに…。

「おいしいです。」

麻美も……何か怖いぞ……。

「2人ともありがとうございます。」

これは絶対…何かかがある!!

というわけで、コ〇ンばりの推理をしてやるぜ!!

「ていうか、伸弘君!」

唐突に葵に呼ばれる。

推理を邪魔された…だと?

「なんでしょうか?」

「その口調!禁止!!」

アイコンタクトを麻美と佳織と取る。

―――――プライベート敬語禁止!

目で、それだけが伝わってくる。

自分でも2人が何を考えているのか、分かってしまったのが恐ろしい。

今回だけならいいが。

「えーっと…わかり…分かった。」

「宜しい!」




そんなこんなでお茶会を終えて、計画を立てる。

とは言っても、

伸弘は任せるだけで全く関係ないのでお茶を注いだりと雑務に走る。

「おーわーりー!伸弘君?」

「な…なんだ?」

「町に行くわよ。」

…なるほど。だからおめかししてたんだな。

「俺は仕事があるので……。」

残念だ、少し行きたかった気がする。

庭掃除に、定期連絡…etc

「私たちが行くといってるんだ!」

「専属係が着いて来ないでどうするんですか!」

両腕を二人に掴まれる…佳織の方はマジで痛いんですが…。

「いや…でも…!」

「「行くの!!!!」」

こうして、押し切られた俺は町にくり出すことになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ