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星霊とまったり旅するアストレリア  作者: はちみつレモン


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21/61

20 冒険の準備完了かな


部屋に戻ると、私はインベントリを開き、今日集めた薬草の束を並べた。


「よし……今日はポーション4本、ちゃんと仕上げるよ」


宣言した瞬間、フローラが目の前でふわっと浮き、羽をぱたぱた揺らした。


「りぃ!!」


分かりやすいなぁほんとに。

もしかして調合の時間が好きなのかな?


「りぃっ♪」


あ、絶対好きだわこれ。 


私は薬草をまとめていた布を開き、必要量ずつ並べる。


キースが横目で見ながら言う。


「分量はこの前のより多いな。品質も悪くない」

「今日の方が採取ポイント多かったからね。4本分はいけるでしょ」


ジークは静かに頷く。


「落ち着いて作業すれば問題なさそうですね」


フローラは薬草の近くに降りて、ぺしぺし触っては満足そうにうなずく。


「りっ!」


鑑定士か何かかな?


***


乳鉢を取り出し、薬草を小さくちぎって入れる。


ごり、ごり……

すり潰すたびに淡い香りが立ちのぼる。


「りぃ〜……」


フローラが幸福のため息を吐いてて笑った。


「食べ物じゃないよ?薬だよ?」

「りぃっ」

「そんなむくれなくても」


ある程度粉状になったところで、鍋に水と一緒に投入する。


キースが火力をちらっと見てくる。


「火が強い。調整しろ」

「う……わかってるわよ」


ジークが優しい声で補足する。


「煮込みの段階は繊細ですからね。焦らずいきましょう」


フローラは鍋の上をふわふわ漂って、なんとなく監督している気分らしい。


「りぃ!」


はいはい監督さん、落ちないでね。


***


十分煮出せたところで火を止め、小瓶に移す。


《初級ポーション ×1 を作成しました》


「一本目、よし」


フローラが嬉しそうに私の頬に寄り添ってくる。


「りぃ〜♪」


「一本でそんな喜ばれたらプレッシャーなんだけど……」


二本目も同じ流れで進める。

慣れてるから、手元の動きも昨日よりスムーズ。


《初級ポーション ×1 を作成しました》


「二本目も完成……っと」


キースが状態を確認しながら言う。


「色も濃度も安定している。この前より上達してるな」

「理科の実験みたいで好きなんだー」


ジークも柔らかく笑う。


「経験が活きてますね」


フローラは胸を張って「りっ!」と鳴いた。

自分が褒められたわけでもないのに、なぜ得意げなのか。


***


三本目を作ろうとしたとき、乳鉢がほんの少し滑りかけた。


「あっ──」


ジークがそっと手で押さえてくれる。


「大丈夫ですか?」

「ありがと……焦った……」


キースは静かに言う。


「集中力が切れる頃だ。少し休んでもいい」

「まだいける」

「りぃ!」


フローラも応援モード。


そのまま続けて、三本目を完成させる。


《初級ポーション ×1 を作成しました》


「ふぅ……あと一本」


四本目は、なんとなく慣れで手が動く。


薬草をちぎって、潰して、煮出して──

フローラは鍋の上でくるくる回りながら嬉しそうに香りを吸う。


「りぃぃ〜……」

「絶対これ好きでしょ……」

「りぃっ!」


やっぱりね。


最後の一本を小瓶に注ぐ。


《初級ポーション ×1 を作成しました》

《調合スキルの熟練度が上昇しました(+1)》

《調合スキルが Lv2 に上がりました》

《品質成功率がわずかに上昇》


「……よしっ!4本、完成!」


テーブルに並べると、ちょっと達成感がすごい。

スキルレベルも上がったしね。


キースは一本ずつ手に取って確認する。


「いい出来だ。冒険に使うには十分」


ジークは穏やかに微笑む。


「これで準備は整いましたね。早速明日から出発ですか?」

「そうね、早くこの世界を見て回りたくなったわ」


フローラが嬉しそうに羽を震わせる。


「りぃ!!」


だって、この世界がどんな世界なのか興味が湧いたんだもの。

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