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第13話「単純でかわいい妹」

新作ハイファンタジー

『勇者パーティーでお荷物扱いされる俺、異世界転移の力を手に入れたので転移前から夢だった動画配信者になった件~元いた世界で異世界配信をしたら大バズリして人気者になりました~』

の連載を始めました(≧◇≦)

「――よし、行こっかな」


 学校が終わって家に帰った俺は、私服に着替えると、ショルダーバッグを携えて家を出る。

 道中のスーパーでお菓子と飲み物を買い、そのまま風見さんの家に向かった。


 ――ピンッポーン♪


 俺は風見さんの家に着くと、インターフォンを鳴らした。

 少しして、ドタドタという音が聞こえてくる。


『みうがでるの……!』


 そして、小さくではあるが、幼い子特有の高くてかわいらしい声が聞こえてきた。

 姿は見えないのに、なんだか微笑ましい。


「せいちゃん、きたぁ!」


 ゆっくりとドアが開くと、小さな天使が飛び出してきた。

 もちろん、美海ちゃんのことだ。


「こんにちは、美海ちゃん」

「こんにちはぁ!」


 美海ちゃんは笑顔で挨拶を返してくれて、ギュッと俺の足にしがみついてくる。

 相変わらずかわいい子だ。


「いらっしゃい、誠司。どうぞ入って」


 入ってと言われても、現在美海ちゃんが足にしがみついているので、歩けない。

 だから俺は美海ちゃんに手を伸ばしたのだけど、美海ちゃんの表情がパァッと輝いた。

 抱っこするとわかったようだ。


「それじゃあ、お邪魔します」

「おじゃましま~す!」


 美海ちゃんを抱っこしながら家にあがると、オウム返しのように俺の言葉を真似した。


「いや、美海はお邪魔しますじゃないから……」


 風見さんは困ったように笑う。

 妹が間違った言葉を覚えると困る、とでも考えているのかもしれない。

 もちろん、美海ちゃんがただ俺の真似をしているだけだ、というのはわかっているだろうが。


 なんだか、風見さんは美海ちゃんがいると、お姉さんの顔になっている気がする。

 少なくとも、学校でのギャルっぽさがほとんどない。


「風見さん、これどうぞ」


 俺はスーパーの買い物袋を渡す。


「えっ、わざわざ買ってきてくれたの? こっちが呼んでるんだし、気を遣わなくていいのに……」

「そういうわけにもいかないよ。それにお菓子ばかり買ってるから、美海ちゃんと後で食べて」

「おやつ!?」


 お菓子という言葉に反応したのだろう。

 美海ちゃんの目がキラキラと輝きだした。

 視線は風見さんが持つ買い物袋に行き、袋の口を開こうと手を伸ばす。


 それを見て、さすがにちょっと離れていて危ないと思った俺は、風見さんに近付いた。


「こら美海、行儀が悪いよ?」


 しかし、逆に風見さんは、美海ちゃんから買い物袋を遠ざけてしまった。

 持ってきた人の前で、何を持ってきたか確認するのは駄目だ、と言いたいのだろう。


「むぅ……! ねぇね、いじわる……!」


 それが理解できない美海ちゃんは、風見さんが自分に意地悪していると判断したようだ。

 まぁ、そう思っても仕方がないのかもしれないが……。


 どうしようか……?

 持ってきた俺が美海ちゃんに言うのも、違う気がするし……。


 でも、このままだと美海ちゃんが意味を理解せず、ただ風見さんに不満を持つだけで終わるかもしれない。

 だったら、俺が間に入ったほうがいいような気も……。


 そう悩んでいると、チラッと風見さんが視線を向けてきた。

 そして、すぐに美海ちゃんに視線を戻す。


「こういうのはね、持ってきた人の前で確認したら駄目なんだよ? 失礼になっちゃうからね」

「…………」


 美海ちゃんは不満そうな顔をするものの、言い返すことはしない。

 一応納得はしたのだろうか?

 とりあえず、俺の出番はなかったようだ。


「誠司、ありがとうね。ほら、美海もお礼を言うの」

「んっ、せいちゃん、ありがと……」


 多分、いつも風見さんが礼儀などを教えているんだろうな。

 不満そうにしながらも、ちゃんと美海ちゃんはお礼を言ってきた。


「後で風見さんと一緒に食べてね?」


 俺はなでなでと美海ちゃんの頭を撫でる。

 それがよかったようで、美海ちゃんの表情は不満だったものから、かわいらしい笑顔に変わった。


「えへへ」


 うん、ご機嫌になったようでよかった。


「私の妹ながら、単純すぎる……」

「まぁまぁ、素直なところが子供のかわいいところだし」


 思うところがあるような表情をした風見さんに対し、俺は少し苦笑い気味に笑顔を返す。

 彼女が言いたいこともわかるのだけど、やっぱり単純すぎるくらい素直なほうが、かわいいだろう。

読んで頂き、ありがとうございます!!


3年ぶりにハイファンタジーに挑戦しました!

これからハイファンタジーも頑張っていこうと思いますので、

是非是非読んで頂けますと幸いです♪


あとがき下の以下と同じタイトル名をクリック頂くか、

URLをコピーして読んで頂けますと幸いです(#^^#)


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