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第13話 ヴィンチ王国へ

しばらく歩くと、森は表情を変え始めた

先ほどまでは見上げるような巨木がメインで、日の光も差し込む気持ちの良い森だったのだが、進むにつれて段々と鬱蒼うっそうとした、まさに森呼ぶ呼ぶにふさわしい様子になってきた


「ねえねえ、なんで急に森の感じが変わってきたの?」


「向こうはギガントファンの縄張りなんだよ」


「ギガントファンってどんなやつ?」


「あー、肌が黒っぽくて首の長い草食獣だな。あいつらの主食は木なんだよ、だから縄張りの中にある低木は食い尽くされちゃうんだけど、この森の巨木はそれぞれにいろんな特殊な生き物が住んでるし、そいつらがいなくなったら大変だって事がわかってるから結果的に縄張りの中には巨木が大半になっちゃうんだよな」


「それってさ、鼻が変な感じのやつ?」


「おお!よく知ってるな!でな、あいつらのかむ力はバカみたいに強いし皮膚も頑丈で俺でも倒すのに時間がかかるからお前は会ったらすぐに逃げた方がいいぞ」


「うん、そうした」


「エライエライ、ん?そうした!?会ったのか!?」


「うん」


「いつだ!?というかなんでだ!?」


「どっかの賢者様が僕のこと放置して変なドラゴンの観察してたときにそいつが家に突進してきて、その家にいた優秀なドラゴンは危機一髪で空飛んで逃げたんだよね」


「家壊れてたのそういうことだったのか!あ~なるほどな~

ギガントファンなら弱った結界だったら無理矢理突破できるもんな、うん」


「え?」


「ん?」


「いやいやいや、もっと他に言うことあるでしょ」


「あ!そうだよな、うん、忘れてた忘れてた」


「いやまあわかったんなら」


「ギガントファンって実は」


「ちがーーーーう!!!」


「あっはっはっはっ!! 声でか! 冗談だよ、スマンスマン」


「×××××××××××」


デュークの声は轟音によってかき消されてしまった


「走れ!!!」


ドレイクはそう叫ぶと背負っていた荷物を僕に投げた

僕は力を込めて地面を蹴り、空へ飛び出した

森の中の様子が見えなくなる位の高さまで来たとき、ようやく僕は振り返った

地上では轟音が鳴り響き、ここに居ても空気が震えるのを感じた



――――――――――――



轟音が聞えた瞬間に俺は戦闘態勢に入った

音のした方に杖を向けながら、デュークに逃げる指示をした

すぐにやつは現れた

研究者としてはあいつにものすごい興味があるが、興味だけを行動原理にしていたら命がいくつあっても足りなくなってしまう

それにしても、なんであいつはこんなに俺に対して攻撃的なのか

全くモテる男はツラいぜ!


轟音とともに放たれる光線を避け、防御しながらそんなことを考えていると、不意に脇腹をものすごい衝撃が襲った

あばらが音をたてて折れた

亜種が近接戦闘が出来る可能性を完全に失念していた

光線に紛れて近づいてきていたのだろう

俺は足に力を込め、急速に距離をとった

もう十分時間は稼いだ、きっとデュークもある程度離れただろう

俺は逃げることに全力を注いだが、脇腹の激痛が俺の意識をもぎ取ろうとしてくる


そして気がついたときには、俺の体は宙に浮いていた

衝撃で肺の空気がすべて外に出てしまった


あぁ~こりゃもうだめだな


見えている景色とは別に、脈絡のないイメージが頭中を駆け巡った

これが噂の走馬灯か・・、思ったほど楽しいもんじゃなかったなぁ、俺の人生


地面にたたきつけられた衝撃で再び息がとまり、俺は意識を失った


ブクマと感想待ってまーす

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