5話 旅の始まり
「リツヒ様がそれでいいなら私もそれで大丈夫ですよ。」
「よしならまず最初の目的地は人族の国にしよう。」
「ですがまずどこに行くのですか?人族の国と言っても五つありますよ。」
この世界では人の国は五つある。一つ目が戦争で領土を常に拡大中で他の国から恐れられているミリタリオン帝国。
この国は、唯一人族の国では国民が全て奴隷を飼っている奴隷国と呼ばれるぐらい住んでる半分が奴隷の国である。
二つ目が海のど真ん中にあり鎖国の国と呼ばれる海洋国家のマリテリン国。
ここは、一切不明の国だ。何しろ全く情報が出ない国だからだ。以前侵略しようと他の国が人を送ったが国に入った途端、連絡が消えた一切不明の国である。
三つ目が騎士の国と呼ばれる全う健全をうたうエクィテイス王国。
ここは、侵略しようとする国を許さない国である。その為常にミリタリオン帝国と睨み合っている。しかしこの国のお陰で今人族の国はバランスが保たれられている。
四つ目が階級の国と呼ばれる数字絶対の国であるヒエカルンド国。
ここは、国民全てに階級があり数字が上になるほど下の階級の者を奴隷扱いする為とても厳しい国である。
五つ目が自由の国と呼ばれる危険地帯の多数あるフリバデム国だ。
一応、ここは国とされているが殆どが危険区域であり街も無法者ばかり。問題が常に起こっていると言われている国だ。
「そうだな。正直、ヒエカルンドは行きたくないな。あそこは階級のおかげでとても窮屈だと聞く。」
「そうですね。強ければ奴隷にされることは無いですが確実に自由は無くなりますね。マリテリンはどうですか?」
「まあ、マリテリンは行ってみたいが場所的にあそこまでは行けないな。」
「となると残り三つだけどやっぱり多少危険でもフリバデムかな。あそこは冒険者になるにしたら一番楽だし簡単に<<神の神殿>>を使いやすいしな。」
まあ、ドワーフ国は情報が全く入らなかったから今の情勢を知る為にもあそこは一番集めやすいし。
「そうですね。ではフリバデムに行きましょう。」
ここから俺達の旅が始まる。
自由に生きる為の
こうして俺達はフリバデムに向かった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「もう少しですね。入ったらまずどこに行きますか?」
「そうだな取り敢えず冒険者ギルドに行って、冒険者登録しようかな。」
今、俺達はフリバデムの入り口の城門の前で列に並んでいた。
フリバデムは国で唯一の実力主義の国なので、ならず者が多く集まるが始まりの国としても有名な国だ。
「おーい。早く次のやつ来いよ。」
どうやら順番が来たみたいだった。いつの間にか俺達の前のやつは居なかった。
「すまない。前を見ていなかった。」
「うん?お前はドワーフなのか?このタイミングで出てくるという事は争いごとが苦手なのか?」
「いや、そんなことはないぞ。俺は自分で言うのもなんだが結構戦えば強いと思うんだが。何でそんなふうに言うんだ?」
「なんだ。お前はドワーフなのに知らないのか?恐らくそろそろだと思うんだがお前たちの国であるドワーフ国は戦争するだろう?それが嫌で国を出たんだろ。」
「ドワーフ国が戦争するのか?」
あの国王はそんな事を考えていたのか?だとしたら何で俺を追い出したんだ?
「本当に知らんのか?お前らは冒険者ギルドに行くのか?」
「ああ。従者のステータスを出すために行こうと思っている。」
「だったらそこで情報を買えばいい。簡単にそれくらいならすぐに買えるぞ。」