▼マッドピンクドラゴン の せつめい !!
と、ビビの描写が長くなってしまったが。
とにもかくにも、マッドピンクドラゴン。
狂った桃色竜。
美少女である彼女にはおおよそ似合わない、むしろ不名誉とも言える姓だが、それはマッドピンクドラゴン家の風習に由来する。
その家に生まれた子は男女を問わず、15歳の誕生日に山奥に住むピンクドラゴンとタイマンを張ることになっている。
この勝負はどちらかが戦闘不能になるまで、昼夜を問わず寝食を絶ち、続く。
そして、その勝負に勝った者が家宝である魔法の杖、『ドラゴンステッキ』を受け取り、次期マッドピンクドラゴン家当主となる。
なので詳しく言えば、『マッドピンクドラゴン』=『桃色竜と戦う狂った種族』という意味を含んでいる。長いから分かりやすく縮めただけだ。
今年第48代目当主に選ばれたビビは、歴代でも群を抜いた強さと魔力を持ち、自分の7倍の体格を持つドラゴンをわずか2時間で戦闘不能に陥れた才女である。
見た目に似合わず、男勝りでガサツ、そして横暴な性格。
んで。
レンは今現在そんな彼女に(物理的に)ズルズルと引きずられ、城の正門前で待つ馬車まで連れて行かれたのであった。