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DAY7(最終話)

 アルフとスピカの話も今回で最終回です…。

 思いつきで始めてしまったこの話ですが、多くの読者様に読んで頂きましたこと、厚く御礼申し上げます…。


 それでは最終回[DAY7]をお楽しみ下さい!!!

 早朝だった事もあり、スピカやミライ、村人達は皆寝ている様だった…。


 アルフは静かに隠れ家を出て教会へと向かった。


…これで良かったんだろうか…


 心残りがありながらも、アルフは教会の前へと着いた…。


「…アルファルドだ!開けろ!」


 アルフが言うと、大きな扉が開いた。中へ歩みを進めると、代弁者がいた…。


「よくぞ任務を果たした…。神の御心にも届いたであろう」


 代弁者は両手を広げ、アルフを歓迎した。


「そうか…」


 アルフはそれほど気にかけず下を向いて返事した。


「どうした?…もしや心を動かされたのではあるまいな?」


 代弁者は疑いと軽蔑の眼差しをアルフへと向けていた…。


「…それはないな」


 おどけるような口調でアルフは答えたが、内心は違った。


「ならばよいが…。されば最後の任務を言い渡す…。現在、森の民最強と言われている…」


「アンタレスは倒した」


「流石…。ならば、回復者のミライ、そして、森の民の中でも1番を争う速さのスピカを殺すこと…。これが神からの思し召しだ」


「…スピカもか」


 アルフは戸惑いを見せた。


「…やはり心を動かされていたな。…違う者を遣わそう」


 代弁者が後ろを向き、歩き出そうとすると、


「いや…。俺が行く…」


とアルフが答えた…。


「…お主では無理だよ。」



 代弁者が冷たく言い放つ。


「それでも行くっつってんだよ!仕事はやり遂げる…」


 アルフが珍しく声を上げた。


「ならば任せる…。しかし、情けは掛けるな…。[森の民]は神の敵だ。全ては神の御心のままに…」


「…ああ」


 そう言ってアルフは[森の民]がいる隠れ家へと歩き出した。






「どこ行ってたの?心配したじゃない…」


「良かった…。アルフが襲われたって考えたら私…」


 ミライとスピカはアルフを温かく迎えていた…。


「…場所を変えないか?」


 アルフはそう提案した。


「…ええ」


「いいよ!」



 2人とも賛成した。3人は場所を隠れ家から街外れの広場へと来ていた。


…アルフがアンタレスを殺した場所だ…。


「…こんな所に呼び出して何の用?用があるなら早く…」


 ミライが言った瞬間にアルフは彼女へと攻撃を仕掛けていた…。


「…どう…し…て…」


…ミライは倒れた…。


「…どういう…ことか…説明してよ…アルファルド!」


 スピカは初めてアルフに声を荒げた…。


「…ごめん。スピカ…。僕はスパイだったんだ。」


 アルフはスピカに背を向けて答えていた。


「…許さない…。絶対に…許さない!!!」


 スピカはアルフへ向けて地を蹴って飛んだ…。しかし、アルフは微動だにしなかった。…これで終わり!


 そう思ったのもつかの間、スピカは背後に殺気を感じた…。


 アルフは瞬時に後ろへ回り込んでいた。

 スピカは短剣を振り下ろすのを止めて、後ろの防御へと変更する。しかし、情けは無用とでも言うように、アルフは白い剣をスピカへ下ろす…。


 間一髪でかわしたスピカは、短剣を弾かれてしまった…。


 アルフはとどめとばかりにスピカへと再び攻撃を繰り出す。しかし、これを読んでいたスピカは既に距離をとっており、両手にはハンドガンが握られ、アルフへと向けられていた。


「さよなら!アルファルド!」


「…甘いよ。スピカ…。」


 アルフは不敵な笑みを浮かべた…。


「…えっ…?」


 そこに一瞬の隙が生まれてしまったスピカは身動きが取れなかった。


 アルフは距離を詰めて、2丁のハンドガンを弾いて、返す刀でスピカの首元へと剣を持っていった…。


「…ここまでだな…」


 スピカは怒りの表情を浮かべて言った。


「あの日々は何だったの!?偽り?嘘?何なのよ!」


 そして、感情を落ち着け、穏やかな表情で、


「…私はアルフの事好きだったんだよ…」


 スピカが言い終わると、アルフは動揺していた…。


「僕だってこんな日常を望んだ訳じゃない!…僕だって悩んだんだ…!」


 その隙を狙い、スピカはアルフから距離をとった。そして続けざまにこう言った…。


「悩んだなら何でそっちに…教会についたのよ!」


 スピカとアルフは既に戦意喪失していた…。


「せめてもの罪滅ぼしさ…」


 アルフは寂しげな表情をした…。


「罪滅ぼし!?」


 一方スピカは驚いた。


「…ああ。皆を騙したんだからこの命をもっても償いきれない…。ならばせめて…スピカに殺されようとしたんだ」


「バカッ!!!すっごくバカ!そんな理由を聞いた私がアルフを殺せる訳ないじゃない」


「なら…俺が殺しに行くよ…」


 そう言ってアルフは再び殺気をみなぎらせる…。スピカは声を震わせ、呟いていた。あの時に買っていた宝玉を手にして…。


「皆が幸せに暮らせるように…この命…玉に込めて…!」


 アルフが地を蹴った瞬間、辺りを光が包んだ…。


…その直後、辺りを巻き込んだ大爆発が起きた…。






〈アルフ視点〉


…殺せる訳ないじゃない!」


「なら俺が殺しに行くよ…」


その直後、僕は光に包まれていた。遠くにはスピカが見える。


…待って!スピカ!!!すぐ行くから!


 スピカは声が聞こえたのか微笑んでくれた。


 スピカに触れた瞬間に僕達は消えた…。




…好きだよ…スピカ…。





〈エピローグ〉


 その後、教会はアルフに頼りきりだった事もあり、戦況は[森の民]に圧倒的有利になり教会は壊滅した…。



…街の外れの爆発中心部には、アルフの白の剣とスピカのツインハンドガンが並んで落ちていた…。


         END

 お楽しみ頂けましたでしょうか?

 今回は中途半端な終焉を迎えてしまったので、続編・番外編なども考えております!


 拙い文章や誤字脱字などもある中でこの物語をお読み下さった読者の皆様本当に有難うございました!

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