DAY1~DAY3
読者の皆様お初にお目にかかります。今回のこの作品は作者にとって最初の作品です
読みにくい箇所や誤字・脱字があるとは思いますが、温かい目で見守って頂ければ幸いです。
それでは[神と森~revolt~]をお楽しみ下さい!
〈DAY1〉
……
「…行ったか?」
黒髪の男性が不意に言った。
「うん…。これで1週間は大丈夫よ。」
桃色の髪の女性が答えた。
「明日には傭兵が来ることになってるから来週が勝負ね。」
蒼髪の女性が殺気を込めてそう言い放った。
その場にいる全員が無言で頷いた…。
〈DAY2〉
「迷ったな…。」
そう言いながら彼は森を歩いていた。
彼の名前はアルファルド。白髪のショートで金色の眼。腰には白い片手剣を差して、服装は右肩から左脇腹への3本の黒色のラインの入った赤のコートという少々派手な風貌をしていた。
アルフは先程まで整備された道を歩いていたが今は道という道はなく獣道を歩いていた。
「ここはどこなんだ…。」
ある依頼の為に集落を探していた。なんでもそこは見つけにくい場所にあるとは聞いていた。
「まぁ人に聞いてみるか」
そう言いながら人を探すため辺りを歩く。すると、急に道が開けたかと思うと目の前に集落が現れた。
「あった。ここか…。」
そして足を踏み入れた瞬間に首筋に冷たい光り物が当てられた。
「動かないで。」
女性の一言で、それでいて殺気の籠った声が後ろから聞こえた。
「貴方は何者?」
「フリーの傭兵だけど…。」
「何のご用?」
「依頼で…。」
すると、首筋に当てられていた物がどけられ、声が聞こえた
「村長の所へ案内するわ。私についてきて。」
そう言って彼女はスタスタと歩いていく。
アルフは見失わないよう彼女に遅れながらもついて行った。
「いや~。悪かったのぅ!」
そう言ったのは村長だった。
ここは村長の家で彼女に連れてきてもらっていた。
村長の家は木製家具が色々揃っていた。
「スピカは少しばかりせっかちでのぅ!」
ホッホッホッと声高々に笑う。
その横では彼女は顔を赤くして俯いていた。
スピカというのは彼女の名前らしい。桃色の髪で肩口で切り揃えられていた。眼も桃色だった。
藍色の胸の下までしかない短い防具とショートパンツという格好だった。
腰にはさっきアルフに当てた短剣とハンドガン2丁が下げられていた。
「依頼は明日に伝えるから今日は宿でゆっくりしてきなさい」
そして村長はアルフに宿の場所を書いた紙を渡した。
「ありがとうございます。」
「それと、スピカとは暫くの間パートナーなんだから仲良うしときなさい。」
「?…わかりました。それでは…」
そう言うと彼は村長に挨拶し家を出た。すると、後から彼女が追ってきてアルフと並んで歩いた。
「さっきはごめんね…。私せっかちで。」
「別に大丈夫だよ。気にしてないし…。」
「そうならいいんだけど…。」
「それでどうしたの?」
「この村は初めてでしょ?だから案内しようと思って!」
「それじゃあお願いするよ。」
任せて!と彼女はアルフを宿まで案内した。
宿は2階あり、2階は宿屋で1階は道具屋と鍛冶屋になっている。
アルフは荷物を部屋に置くと1階で待っている彼女の所へ向かった。
「じゃあまずは道具屋だね」
と彼女は紹介した。
中へ入ると、金髪のロング関西弁の眼鏡を掛けた若い女性が出迎えた。
「あんた見いひん顔やけど、依頼で来た傭兵さん?」
「そうだけど?」
「そんならウチをよろしくな!ウチは道具屋やってんねんけど、鍛冶屋もやってるから結構利用すると思うで!」
「そうなんだ…。」
「あ。それと、利用料金はきちんともらうで!」
「わかったよ…。」
「じゃあ、次は作戦室だね。」
そう言うとまたスタスタと歩いて行こうとする。
また置いて行かれそうになりアルフは彼女の横に並んで歩く
「一緒に行こう。」
そう言ってアルフ達は並んで作戦室まで行った。
「えっと…。作戦室…だよな?」
そう言ったアルフはある家の部屋に来ていた。
「そうよ!作戦室兼私の部屋!」
彼女は笑顔で言った。
「作戦室と言っても狙われやすい場所にあると困るしね…。」
アルフには彼女の言ってる意味がわからなかった。
「狙われるって何に?」
「詳しくは明日わかるよ…。とりあえず今日は宿に戻って休んだら?明日は多分、ハードだよ?」
「君が言うならそうするよ。」
「あと、君っていうのやめて!私はスピカ。よろしくね!」
「僕はアルファルド。アルフでいいよ。これからよろしくスピカ。」
「うん!それじゃまた明日ね!」
「それじゃ。」
アルフは部屋を出て宿へと向かい、ベッドへと入った。しかし、その日はあまり眠れなかった…。
〈DAY3〉
翌朝アルフは依頼の内容を聞くため村長の所へ向かった。
「おはようさん。」
「おはようございます。」
「依頼内容の事じゃったな。今回、お前さんを呼んだのは教会との戦争があるからじゃ。」
「戦争…?」
「そうじゃ。わしら[森の民]の一族は神事として行われる教会の弾圧によって危険に瀕しておる。1週間後に再び弾圧が始まる。[森の民]の一族はその時に反撃に出る。計画、そして準備は最終段階に入っておる。そこでお前さんの力を借りて戦力を上げようと思っているのじゃ。手伝ってくれるな?」
その話は聞いたことはあったが、その最前線に放り込まれたのは少しばかり驚きがあった。
しかし断る理由もなかった。
「僕でいいのか…?」
「お前さんだからこそ頼んだんじゃ。よろしく頼むぞ。」
「…こちらこそ。」
村長の部屋を出ると、スピカがいた。
「依頼の話は済んだんだ…。」
「うん。1週間後だってな。」
「それまでにいろんな事を楽しもうと思ってさ。それで思ったんだけど、この後の予定は空いてる?」
「空いてるけど…?」
「買い物に付き合ってよ!」
「…え?」
「昨日、私の部屋で明日はハードになるって伝えたでしょ?(笑)」
「なるほどね…。」
「それじゃ行こっか!」
そう言ってスピカはアルフの手を引いて村の出口へと向かっていった。
「…あいつのあんな笑顔は久しぶりだな。」
黒髪の男性が言った。
「そうね…。最近は見なかったものね。」
蒼髪の女性が答えた
「あの笑顔が続けばいいわね」
二人は無言でたった今出ていったアルフ達の方向を見ていた
如何でしたでしょうか?
作者としては皆様に楽しんで読んでもらえればそれより嬉しいことはないです!
次話は出来るだけ早く更新
したいと思っております。
これからもよろしくお願い致します。