目次 次へ PR 1/7 序章 帰り道 ――どうしてあんな嘘を? 彼女は尋ねた。 ――あなたはずっと気絶して何も見ていないはずです。 私は伝わらないと知りつつ笑顔を向け、唇を歪めて尋ね返す。 ――本当にそう思いますか?私、全部覚えているんですよ。 瞼を閉じたまま不安そうに首を横に振るのを見やる。 ――大丈夫です、誰にも言いません。私達だけの秘密です。 繋いだ微かに震える手に力を込める。 ――あなたは私が守ります、安心して下さい。――じゃあ今度の教室の後にしましょうか、買い物。