孤独を知らない孤独
地球上で人類という種族が一生懸命繁殖し、自分達の生活を豊かに、便利にするため科学技術を盛大に発展させた。
いろいろな発明が生まれ、それは電気を使う技術を特に集中して発展させ、パソコン、携帯電話、スマートフォンなどが巨大なネットワークを形成した。
その結果人類の誰一人として気付かないうちにそれは生まれた。
それは集合知性とでも言うべき存在で、例えばネットワークに接続しているパソコンに近づいて目を凝らしても分からず、衛星軌道上から地球を眺める宇宙飛行士にも観測できず、人類の誰もコミュニケーションの取れない新しい形の知性であった。
人間の赤ん坊は生まれた時から両親の教育により「人間として育てられた結果」人間になる。
では、この集合知性は誰が育ててなんになるのだろう?
惑星規模で発生したネットワークを元にした知性を育てるものは、やはり同種の生命であろう。
しかし、残念なことに地球の近傍には電波通信で地球に誕生した集合知性を育てられるような存在はいなかった。
つまり、ここに誕生した知性はある意味野生の動物と同じ様な存在である。
これを読んでいる諸氏はもしかするとこう思うかもしれない。
自分を構成しているネットワークには人類の文化、情報、その他が大量にあるのだからそれを元に学習が出来るんじゃないか?と
しかし、考えてみて欲しい。
貴方は自分の血管の中を流れる赤血球に記録されている情報を正確に読み取ることが可能だろうか?
自分の体内に存在する100兆もの微生物について何らかの情報を入手することが可能だろうか?
それも、科学的な補助を受けず自分の能力のみで。
それと同じ話で、読み方の分からない情報が幾ら大量にあってもそれは生まれたばかりの知性の学習材料にはならなかった。
知性は生まれた、しかしその知性は孤独であることも知らない孤独な存在だった。
人類はいつか他惑星を地球化し、そこにも同様のネットワークを構築するだろう。
それが例えば火星や月などの近傍の惑星であった場合を想像して欲しい。
その時から孤独だった地球には新しい友人が誕生する。
人類よ地球に語り合える友人を与えて欲しい。
@人類が他惑星を地球化するまで続きはありません@
知性はあるいみ野生の動物
知性はある意味野生の動物
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