ひよこが うまれた
1
パンやさんの かえりみち、
ねこのミケは たまごやさんに よりました。
「いらっしゃい! おいしい たまごが、そろってるよ」
「むっつ、くださいな」
ミケは たまごを かうと、やきたてパンといっしょに ふくろへいれて、いえに かえりました。
2
「さっき かった、たまごとパンで たまごサンドをつくろう」
ミケは そういうと、ふくろから たまごを とりだします。
ところが、あれれ?
なんと、たまごのからに あな があき、から の あいだから ヒナが かおを だしているではありませんか。
3
やきたてパンの ほかほかの あたたかさで、ヒナが たまごから かえったのです。
「ピー、ピー、ピー!」
うまれたてのヒナたちは、くちぐちに おおきなこえ で ないています。
「ピー、ピー、ピー!」
その だいがっしょうの すさまじさときたら!
たまらず、ミケは みみを ぺたりと あたまに くっつけました。
「こりゃ、たまらん。どうしたら、なきやんでくれるかな」
4
まずは、おしめを かえてみます。
「ピー、ピー、ピー!」
「これは ちがったみたい」
5
つぎに、だっこを してみます。
「ピー、ピー、ピー!」
「これも ちがった」
6
つぎは、おふろに いれてみます。
「ピー、ピー、ピー!」
「これも ちがうか」
7
さいごに、おふとんへ ねかしつけてみます。
「ピー、ピー、ピー!」
「これも ダメか」
8
あれやこれやと やってみますが、どうやっても ヒナたちは なきやみません。
「ピー、ピー、ピー!」
なきごえは、ますます おおきくなり、ミケは どうしていいかわからず、ゲッソリとつかれはててしまいました。
9
「ちょっと、きゅうけいしよう」
ミケが、ふくろから パンをとりだすと、あたりに ぷわ~ん と こむぎのいいかおりが ひろがります。
とたんに、それをかいだヒナたちが「ピーピーピー!」と、いっそう はげしく なきはじめました。
10
「そうか、おなかがすいてたんだね。ちょっと、まってて。なにか つくってあげる」
ミケは、そういうと エプロンのリボンをきゅっ と、しめました。
11
さぁ、りょうりの はじまりです!
やきたてパンを むしりむしり と、ちぎったら、ぎゅうにゅうと おさとうの えきに つけこみます。
つぎに、あたためたフライパンに バターをひいて、つけこんだパンを じゅわ~ と、こんがり きつねいろに なるまで、じっくり やいていきます。
12
ミルクとバターの あまいかおりがしてきたら、やきあがりの あいずです。
おさらに パンを もりつけて、メープルシロップをたっぷりかけたら…
13
ミルクフレンチトーストの できあがり!
14
「いただきます」
みんなで たべる、フレンチトーストの なんと おいしかったこと!
やまもりのフレンチトーストは、あっというまに なくなり、ミケとヒナたちのおなかは まあるく、しあわせいっぱいに ふくれあがりました。
15
それから、ミケとヒナたちは レストランをはじめました。
せいちょうした ヒナたちの うみたて たまごで つくる りょうりは、だいにんき!
まちいちばんの おいしいレストランとして、ひょうばんの おみせとなりました。




