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不器用勇者の万物消滅無双譚  作者: 蓬団子
狙撃ポイント探しの旅に出ます
1/3

第一話 始まり

風邪により入学式欠席から3連欠席によってやけになったので勢いで書きました。後悔はありません。

〜〜〜〜〜ある日の朝


 天気は晴れ。仰げば一面に映る雲一つない青空。成層圏から抜け出して、薄く見える月に手が届きそうなほど晴れたっている。まさに日本晴れの上天気。


 季節は春。新たな出会いを祝福するかのように、アーチを作って若人の群れを出迎える桜並木は、奇跡の種ソメイヨシノに並べられて、通る人々の心を和ませる。


 気温は良い。いつもより気温が高いが、心地よいそよ風が体を扇ぎ、誰もが不満なく己が道を行く。


 途端、強風が吹き上げた。とてつもない速さでかけた空気の淀みは、桜の木を大きく揺らし淡紅色の雪が降る。


 春一番。さっきの風はそれである。明日は冷えると覚悟しながら、例年より遅く来たヤツに誰もが皆、懐かしさを覚える。



 周囲を見れば、冬の制服によって人々は黒一色に統率され、桜並木の道路をゆっくりと進む。


 県庁所在地の町は人が多いが、政令指定都市と比べると結構に劣る。そのため大きな私立高校などはなく、公立高校が肥大化するのは当然である。


 人々が向かう先はマンモス高校といっても差し支えない公立高校。一つの学年が40人15クラスの600人で構成されている。比較的真面目な中学生生活を送った学生は皆ここに行き着くのである。



 黒服姿の群れの中でも少し異様な少年も漏れずにその口である。しかし、平凡そうな彼が何故、異様な雰囲気を放つのか。


 それは彼の隣にいる人物に起因する人々の視線の集約が原因だ。その人物は彼の幼馴染みにして彼女。彼女は非常に美少女で、人々の視線を集めるのは当然のことである。


 だが、彼女はその平凡な男子と仲良く楽しげに会話を交わしているのだ。そりゃ異様になる。


 どこからどう見てもカップルなのである。実際カップルであり、ピンクい空気が漂っていた。しかし…


「やっぱり我が国も教育改革とかの前に愛国心を持たせる教育が必要だと思うんだよね」

「確かにそうだね。国民の団結力や人格水準の向上に大きく貢献するかもね」

「しかし、最近の与党も野党も愛国心のかけらも無い狸ばかりでけしからん!」

「そうだそうだ!なんなら私が国政してやる!」


 と、雰囲気ピンクでも内容が斜めに行ってるカップルがイチャついているのでした。


 この2人組についてもう少し掘り下げよう。このカップルは、オタク気質の強い反田 義久(たんだよしひさ)くんとその彼女、ノリの良い天木 月美(あまきつきみ)


 彼らは、中学1年生の頃から惹かれ合っていたのだが進展がなく、高校進学直前にめでたく結ばれることになったのだ。


 2人とも恋愛経験ゼロの初心な心の持ち主なため進展など亀と同じ。だが、同じ学校に進学するので仲はより深まると思われる。


〜〜〜〜〜教室 1-7


 幸運にも先ほど紹介したカップルは同じクラスに分けられており、親睦を深めるための自由時間に他のクラスメイト達に囲まれて、関係を洗いざらい喋らさせようとしていた。


「ねぇねぇ!反田くんと天木さんっていつから付き合い始めてるの?」

「え、えっと……、交際を始めたのはつい先月から…」

「え!?嘘!まだ全然じゃん!」

「彼のどんな所が好きなの?」

「優しいところとか、話が面白くていっつも楽しませてくれるし……、それとすっごく頭良いの!」


 義久にはクラスの男子が、月美にはクラスの女子がついて、それぞれ質問攻めにしていた。


「あのぉ、そろそろこのソ連の対米空母飽和攻撃戦術のような陣形を解いていただけませんかね?」

「何言ってるかわかんねえけど、とりあえずどうやってそんな可愛い彼女手に入れられたか教えろ!」

「知りませんよそんなの!たまたま隣の席になって意気投合したんですよ!」

「そんなんでできるわけねぇだろ!羨ましい!!」


 と、楽しそうにクラスメイト達は会話していました。全員と仲良くなれる日も遠くなさそうです。



 和気藹々とした空気が流れる教室で、突如床から強い光が発せられました!


「うわ!」「何だこれ!?」「何かの魔法陣みたい!」


 魔法陣のようなものが義久と月美の真下の床に現れました。他のクラスメイト達は光から飛び退きましたが、2人は運悪く席に座っていたため、とっさに逃げることが叶いませんでした。


「これは!?直径2.5m強の魔法円!?この発光現象は木質床の細工で行えるレベルではない!つまりこれは本物の魔法陣だ!」

「状況を詳細に分析しなくて良いから反田くーー!」


 結局、魔法陣の発光は最高潮に達し、義久と月美は光に飲み込まれ、収まった時には消えていました。

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