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魔王種  作者: のんびりMUCC
いい国作ろう!編
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第39話 協力者

街の名物作りが一段落したところで、この国オリジナルの武具の試作を始める事にした。


フェレットの工房も増築し、ハーピーや狐の亜人も数名武具作りに従事している。

今のところ材料はミスリルや貴重なアダマス鋼などを使っているが、他国にもある。

フェレットの腕が良いので斬れ味、耐久性共に頭一つ抜けているが、作れるものなら他国には無い此処だけの逸品を作りたくなるのが性というもの。

実際、街で売れているのはダガーなどの短剣が多い。

冒険者が少ないからかも知れないが、ロングソードなどは目の肥えた商人が買っていく程度、それ以外は修学旅行のお土産の木刀感覚だ。

それでは困る!森の国は武具も素晴らしい。と評判になってもらいたいのだ。


「ノーム、この森でしか採れない鉱石とかあるか?」


ダメ元で聞いてみたら有ったのだ。

ビトラスという金属を含む鉱石が採取出来る鉱脈があるらしい。

サンプルとして少量持ち帰り、フェレットの意見を聞いてみたのだが…


《これはビトラス!?》


超希少金属であった。

埋蔵量はかなりの量らしいが、問題は精錬が非常に難しくドワーフの技術を持ってしても一筋縄ではいかないという点だ。

しかし、フェレットの職人魂に火が付かない訳はない。


《グルナ殿!すまねぇが時間をくれ!》


じっくり研究してもらって、いい品を作ってもらおう。


簡易宿や大使館の建設も終わり、街道の整備も着々と進んでいる。

今は街を訪れる者も少ないが、増えれば問題も出てくるだろう。

他国との関係も落ち着いている今が外遊のチャンスではなかろうか。

俺は各国と日程の調整に入ったのであった。


………………………



ある日の夕方、街にジークと冒険者3名がやって来た。


《グルナ!元気そうだな!》


今日は思い切って遊びに来てくれた様だ。

森に近い街は特にだが、危険な森のイメージはまだまだ払拭されていないらしい。

今日一緒に来ている冒険者は護衛ではなく、ゴブリンに襲われた商隊を助けた時に、その護衛として一緒に居た冒険者達だった。


「お前ら、あの時の!? 」

《面目ない!でも護衛の人数ケチった商人も悪い!ワハハ》

「そうそう、聞きたいんだが、この街に亜人は結構来てくれるんだけど人間…特に冒険者が、あんまり来ないんだよ何でなんだ?」

《まだ認知度低いのと、なんかイメージが高級リゾート地って感じなんだよな!王族達が大満足するような所に行ける冒険者は結構ベテランで金持ってる連中ぐらいだしな!護衛だったら宿代タダになるから気にしないけど、依頼は護衛だけじゃないからさ》

(…なんだと!?)

《初めて来たけど、立地は最高なんだよ。

道中は重装備の騎兵が居てびっくりしたけど、危険は無かったし》

「お前らの晩メシ代って幾らなんだ?」

《3人で銀貨2~3枚ぐらいかな?》

「お前ら温泉に入って来い!その後いい店に連れてくよ」


温泉を満喫させ、その後みんなを連れて焼肉処 ”カプノス”へ


ちゃんと用意してあるのだ。

安くて腹一杯食べられるメニューを!

《!!?美味いッ!!》

柔らかいお肉と、やや硬いお肉の盛合せ。

割合は3:7だが、一皿で約4人前、焼き野菜とお代り無料ご飯、ハーピーの卵スープ付き。ドリンクは別料金だ。すまない

ちなみにこれで銀貨2枚だ。宿代も周辺国と大差ないのだ。


《………マジか。高くねぇ…普通に良心的だ》

「お前ら、街のPRに協力してくれたら色々優遇してやるぞ?」

《グルナさん!俺達に任せてくれ!!》

「あ、でも2ヶ月様子を見て変化が無かったらクビな!」

《えーー!!》


少々不安だが任せようと思う。彼等の拠点はコルヌコピア王国らしいが、ドワーフ国とヴィエン王国は頻繁に行き来してるそうだ。


彼等の活躍に期待しよう。


…………………………



ようやく外遊の日程が決まり、俺は準備を始めていた。

今回はディーテと俺、刹那にムックそれとララノアの5名で行く事に決まった。

ララノアは、セレネの代理です!と言っていたが人間の国に興味があるだけだろう。

コルヌコピア王国に寄り、マカリオス王国からヘルモス王国へ行き、ドワーフ国だ。

ディーテはコルヌコピア王国へは行きたくない様だったが無視しようと思う。


『グルナ!コルヌコピア自体はいいのだ!行きたいぞ!行きたいんだが城じゃなくて、こっそり行って普通の宿屋に泊まったらいいと思わんか?』


前回はソフィアの抱き枕になって一夜を明かしたらしい。

一日中その事を言ってくるのだ。


「じゃあ勝負してディーテが勝ったら民泊しよう。でも、俺が勝ったら予定通り城に泊めてもらうぞ?」

『望む所だ!』


この後、ディーテの身に悲劇が起きるのであった。

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