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魔王種  作者: のんびりMUCC
序章
16/104

番外編 いい町作ろう!其の1.5

ある日の夜。

俺はドワーフ、オーガ族、コブリン族の男のみを集会所に集合させた。

これから始まる重要な観光資源についての会議を行う為だ。


「よし!全員揃ったか?」


《グルナ様、全員揃っております!》


「まずは、町の施設や住居の建設ご苦労であった。皆のお陰で滞りなく作業を進める事が出来た。礼をいう」


「そして今日集まってもらったのは他でもない、今後の開発計画に関する重要案件についてだ。以前からこの町の観光資源の1つとして温泉宿の建設を計画していた」


「この温泉というものの素晴らしい点として疲労回復、リラックス効果、美肌効果、神経痛から関節痛まで効果は様々だ。

是非、温泉を導入したい!

しかし、温泉を導入すべき理由はこれだけではないのだ!

俺とドワーフ王パーシスはその昔、遠い異国の島国で温泉に出会った。

そして、その温泉には男子専用の温泉、女人専用の温泉…そして混浴の温泉があったのだ!!」


「上杉!質問はあるか!」


《混浴とは一体どのようなモノなのかご教示ください!!》


「いいだろう!混浴とは即ち、男女兼用の湯船なのだッ!!!」


《《!!!?》》


「ここまで話せば、何故に男子のみを集めたか理解出来るだろう。これは男のロマンなのだよ諸君。

この中で混浴風呂の施工に反対の者はいるか!!!」


シーーーーン。


「居ないようだな!我々の夢を叶える為に、着工後は温泉を引き込むインフラなど後回しだ!速やかに…最速で湯船を作るのだ!

そして我々の夢を現実のものとするのだ!

良いな!同志諸君!!」


「ん?」


みんなの顔が青褪めている…


(あれ?背後に殺気が…)


『こんな時間に会議とは熱心だな。刹那、此処に集まっている痴れ者共を始末せよ』


「ディーテ!冗談だよ冗談!あはは」


《さようなら…無限牢獄(エターナルフィアス)


ボロ雑巾にされ意識を失った俺達は縛り上げられ丸1日晒し者にされたのであった。


ガバッ!


「ハァハァ……………」


……という夢を見たのだ。

(これは予知夢だ…回避しなくては…)

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