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59 指輪

 次の日、皆に昨日の事を伝え北の方の森にやって来た。するとセラの持つ石が光り輝いた。


「凄い……本当に光り輝くなんて……」

「あちらからの反応が強いみたいですね」


 光が強い方に進んで行くと洞窟が見えてきた。


「ここみたいですね……」

「入ってみるか」

「あれ?入れませんわよ?」

「あっ、でもセラ嬢は入れるんだ」


皆で洞窟に入ろうとしたら、セラ以外は洞窟に入る事が出来なかった。


「セラ、一人で大丈夫ですか?」

「義兄様、大丈夫です。いざとなれば、ネーヴェもいてくれるので」

「なにがあるか分からないから気を付けて下さいね」

「はい。行って来ます」

 

 そう言うと、セラは一人で洞窟に入って行った。他の皆は入る事が出来ないため、洞窟の入り口で待つ事となった。セラは一人で洞窟に入ると森とは違う雰囲気があった、


「涼しい。洞窟ってこんなに涼しいんだ。早く指輪を探して皆のもとに戻って行かないと」


 奥の方まで進んで行くが指輪はまだ先の様だった。石の光が強い方に向かって、どんどん突き進むと行き止まりに差し掛かった。


「あれ?行き止まりだ……」


 他の道があるか周りを見渡しても、道らしいものはなかった。しかし、石はずっとひかったままだったので、この辺りにある筈だった。すると、石はより光り輝き洞窟全体を覆った。セラは眩しくて目を瞑った。




◇ ◇ ◇




 セラは瞑っていた目を開くと、真っ白な空間が広がっていた。驚きで言葉を失っていると、後ろから声が聞こえてきた。


「セラ、良く来て下さいました」


 声のする方へ顔を向けると、白いドレスを着た女性が立っていた。


「……あなたは」


 見た事もない女性だったが、セラは懐かしさを感じ思わず声をかけた。


「私はこの世界の理。この空間から出てしまうと、私の事は忘れてしまいますが……」


 そう言うと女性はセラのもとに近付いてきて手を差し伸べてきた。セラは両手で器を作り差し出すと、その上に女性はある物を差し出してきた。


「これは……」

「それを探してましたでしょう。精霊の子たちが失礼しました。ですが、これはあなたを守る物」

「私を?」

「そうです。聖獣が、ネーヴェが渡した石、妖精たちがその指輪を探すために渡した石、そしてこの指輪。ずっと身に着けて置いて下さい。近々あなたの身に危険が降り注ぎます。その身を少しでも守るために、あなたの身の周りにいる大切な人たちを守るためにも……」

「分かりました。しっかりと持っています」


 セラがそう言うと女性は優しい笑顔を向け最後に一言セラに言った。


「最近、不穏な空気が流れています。気を付けて下さい」


 空間が歪み景色はさっきいた洞窟の中にいた。手にはいつの間にか指輪を握っていた。


「あれ?私……いつの間に……」


 取り敢えず、指輪は手に入れたのですぐに皆の元へ戻りに行った。


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