39 小竜と虎
小竜の名前が決まり数日が過ぎた。今はアリスと一緒にお昼寝をして居る。アリスは小竜の名前が決まった辺りからずっと一緒に居る事が多くなった。ネーヴェはと言うとまだ生まれたばかりなのでセラと一緒に居たいがアリスが付いて回るのでそれも出来無いで居た。しかし邪険にせず幼いアリスの面倒を見ていた。アリスが疲れて眠るのを確認してから。セラに甘えていた。
「いつもありがとうございます。ネーヴェ……」
気持ち良さそうに寝て居るネーヴェの頭を撫でてやると、キュルルルと寝言を言った。
平和な時間が過ぎて行く中でセラは小竜について調べていた。小竜が産まれた事は城にも伝えられ魔術師たちも小竜について調べていた。分かった事は小竜は聖竜だという事だった。それが分かったのはアリスと一緒に駆けっこで遊んで居た時石に躓いて転んでしまった事があった。膝から血がどんどん出て止まらなくなった時ネーヴェが心配して駆け寄って来た。するとネーヴェは眩い光を出したかと思うと傷が消えて行ったのだ。その場に居た全員が驚きの顔をしていた。
暫くするとネーヴェが起きてきた。
「キュア~~~」
「おはようございます」
大きな欠伸をしたネーヴェに頭を撫でてやりながら抱き上げてあげた。
「ネーヴェ、すみません。アリスの事も気にかけてくれてありがとうございます」
「キュア」
「そろそろ休みも終わりますし学園に戻ったら友人たちを紹介しますね」
「キュアキュア」
そう言うとネーヴェは嬉しそうに鳴いた。その後アリスも目を覚まし、イアンも部屋に入って来てトランプをして遊んだ。楽しい時間はあっと言う間に過ぎて行きエディとセラは学園に戻る日がやって来た。
「ねぇたま……またかえってくる?」
「えぇ、次の休みに帰って来ますね」
「ぜったいね!ネーヴェもまたあそぼうね」
「キュア」
そうしてエディとセラは学園に向かう馬車に乗った。
「そう言えばセラにはまだ私の使い魔を見せていなかったね。あまり私の使い魔は見せたくないから普段は人前に出さないけど、今はセラしかいないから見せてあげるね」
そう言うとエディは自分の影から使い魔を呼び出した。本来使い魔は自分の影に入って貰っているがセラの場合はまだ生まれたばかりの小竜なので自分の影に入れず出したままにしていた。ずっと出したままだと魔力は減っていくがセラの場合は魔力が多くあった為魔力欠乏症になる心配は無かった。
すぅっとエディの影から出て来たのは体長一メートルくらいの水色の虎だった。本来の大きさはこれよりもっと大きいが馬車の中であった為小さくなって居た。
「グルルルル」
「キュア」
影から出た水虎は目の前に居た小竜に挨拶した。ネーヴェも同じく挨拶し水虎のお腹に顔を突っ込んだ。柔らかい毛がとても気持ちが良いらしく何度もお腹を突いて感触を確かめていた。
「これの名前はタイです。水と氷の属性を持っているんです。セラも仲良くしてやって下さい。タイ、この子は私の義妹のセラです。お前も守ってやって下さい」
「タイ、初めまして。セラと言います。よろしくお願いします」
「グルッ」
そうして学園に着くまでネーヴェはタイに絡んでいた。タイは嫌がりもせずに尻尾を使って遊んであげていた。遊びに疲れたネーヴェは眠りに着いて、タイはエディの影に戻って行った。
「使い魔の事は既に学園側に知らせてあるので呼び出しがあるかもしれません。その時は遠慮せずに私に知らせて下さい。一緒に着いて行くので」
「分かりました。お願いします、義兄様」
学園に着き自分の寮室へ行くとエーゼルが既に着いて居た。セラが抱えている小竜を見るととても驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になりおめでとうと言ってくれた。その後は冬休みの出来事や小竜の事を話をしていた。次の日まで休みなので明日続きを話す事になった。




