1話 異世界転移紋様
「疲れたぁ〜」
時刻は午後4時半くらい。学校から帰ってきた俺はソファに大胆に寝転がった。
「先に宿題やっちゃいなよー」
「んー」
母に適当な返事を返してスマホを手に取った。
おっと、自己紹介がまだだったな。
俺の名前は田中龍九。
苗字は普通すぎるけど名前は珍しいだろ?名前だけでも覚えてくれ。
身長はだいぶ前の身体測定以来測ってないけど、多分173cmくらい。
帰宅が早いのは部活をやってないからだ。
部活くらいやれって?今はダラダラしてるけどちょっと前まで空手やってたんだ。
初段とってやめちゃったんだけどね。
見た目は、まぁ黒髪で(ちょっと茶色)でまぁ顔は普通かな。自己評価だけど。
彼女は出来たことありません。いや、作らないだけだし。
まぁ自己紹介はこれくらいで、…ん?
「なんだこのアプリ…」
見覚えのないアプリだった。
黒い背景に白い魔法陣のような模様のあるアイコン。すごく不気味な感じだ。
「まぁ、気になるし開いてみるか…」
この行為が俺の生活を180度変えるとはこの時思いもしなかった。
そのアプリに触れた途端、視界がぐるぐる回り出した。
比喩ではなく。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」