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悪食は最強のスキルです!  作者: 紅葉 紅葉
第四章 名もなき竜編
71/88

第71話

大変遅くなりました!

社会人って思ったより大変!でも、両立頑張りますのでよろしくお願いします!!

 翌日、三人はフルルを町で借りてサウファの村へと旅立った。

 フルルの足は早く、持久力もあった。何よりフルルの背はフワフワで乗り心地が良かった。


「フルルってこんなにフワフワだったんだ…」


 ジェリダも思わず気が緩むほどにフルルは愛らしい。休憩を取る頃にはフルルをずっと撫でるジェリダがいたぐらいだ。サウファもフルルのモフモフに魅了されたようでぎゅっと抱きしめたりしていた。


 フルルにも二人の感情は伝わっているようで、自ら身をよせて懐いているようだった。


「お二人共すっかりフルルの虜ですね」


 昼休憩を取っている間、二人は存分にフルルをモフっていた。


「帰ったらフルル飼おうかな…」


「それもいいですね。フルルは意外と力もありますし、どこか遠出する時によさそうですね」


 ルベルはフルルに餌をやりながらジェリダのとる微笑ましい行動に笑みを浮かべていた。昼ごはんは鞄に入れていたパンと野菜、肉を挟んだサンドイッチだった。


 心地の良い昼休憩を取ったあとは再びフルルに乗って走り出した。


 そして、順調にサウファの住む村へと向かい予定の三日目にして村を囲むという森にたどり着いた。


 その森は木々が鬱蒼としており、日の光があまり通らないため少しジメジメとしていて薄暗かった。


 森を駆け抜けるにはあまり適していないフルルはゆっくりと歩いて森を進んでいく。道を知っているサウファが先頭になって進んでいるとサウファが目印を発見した。


「あ! もう少しで村に着きますよ」


 サウファは森の木に掘られた二重丸をみてそう言った。その印は村からある一定の木々に掘られているらしく、森で迷わないための目印なのだそうだ。


 サウファが言ったように、フルルで五分ほど歩くと薄暗い森の奥から光が見え、森を抜けると村があった。


「ただいまー! みんなー!」


「あっ! サウファお姉ちゃんが帰ってきた!」


 村に入った途端、近くにいた子どもがサウファの声にいち早く反応して大きな声で叫んだ。するとその声を聞いた村人がぱっと顔を輝かせ、家にいた者までわらわら出てきて、あっという間に三人を取り囲んだ。


「お帰りサウファ!」


「大変な道のりだっただろう。疲れてないか? 怪我はしてない?」


「このおっきなとりさんなーにー!?」


 村人達は口々にサウファを気遣う言葉などをかける。村人達はサウファが言うように本当に見た目がバラバラだった。


 トカゲのような頭の者もいれば、人の顔をした者もいる。左手が人の手、右手がドラゴンのような鱗に覆われたガッシリした手の者など、容姿や見た目が同じ者はほとんどいない。


「私は怪我もなにもしてないよ。それよりほら! 冒険者の二人を連れてきたよ!」


 サウファの後ろにいた二人を村人達は一斉に見る。だが、その表情は少し曇ってしまった。


「たった二人か…?」


「しかもまだ子供じゃない。本当に冒険者なの?」


 村人達はジェリダとルベルの背格好を見て不安を覚えたようだった。みな口々に不安を漏らす。


「二人は私が奴隷商に捕まりそうだったところを助けて逃してくれたし、何よりジェリダはこの年で最年少Aランク冒険者になった実力者なんだよ!」


 サウファが自身を持って二人のことを説明すると、村人の顔から不安の色は消えた。


「そんなにすごい冒険者だったのか! やるなお嬢ちゃん!」


「そんなすごい冒険者なら私達はきっと救われるわ!」


 村人は先程とは打って変わって盛り上がり始めた。と、ジェリダは自分たちを囲んでいる人々の後方に一人だけジェリダ達を睨む少年がいる事に気がついた。


 その少年は顔は人と同じ造りだが新緑のような緑色の髪に金色にオレンジの混じったドラゴンアイをしていた。体には所々鱗が見え隠れしており、両手に行くに従って緑色の鱗が増え、手先はドラゴンのような手をしていた。


 その少年とジェリダの目が合うと、少年は騒ぐ村人よりも大きな声で叫んだ。


「仲間なんか連れてきて! この村を襲わせているのはその女に決まってる! 何でみんな騙されてんだよ! サウファなんてやつこの村に()()()()()()()()()()()()!」


 少年の大きな声に村人は驚き振り返った。少年は怒りからか目の色が金から赤に近い色に変化していた。だが、村人たちの反応は少年を憐れむものだった。


「またそんなこと言って……。サウファはアンタが小さい頃からいたじゃないか」


「よせよ。きっと親を失って心の病にかかっているんだよ」


「可哀想に…」


「うるさい!! 俺は心の病なんかじゃない! みんながその女に騙されてるんだ!!」


 少年はキッとサウファを睨むと村の奥へ駆けて行ってしまった。


 ジェリダは横目でサウファの表情を盗み見る。村人たちは呆れた顔や哀れみの眼差しでその少年を見送っていたが、サウファの表情はそのどれでもなかった。


 その少年の言葉を受け入れたような、噛み締めているような表情だった。それがジェリダの心に引っかかるのだった。



結構遅くなりますが7月20日または27日21時に更新できると思います。

更新が遅くなるの申し訳ないです。

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