表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

第一夜・クッキー&クリーム

 新連載(?)である。

 このエッセイは、主にイラストレーター『ぼく』さんのツイッター、もしくは著作(『ぼくのレシピ』シリーズ)のレシピにそっておやつを作っていこう! というものである(『ぼくのレシピ』シリーズにハマった経緯については、自作エッセイ『お気に入りの詰め合わせ』にゆずる)。

 今回挑戦してみたのは、本には載ってない(ツイッターのまとめサイトで見つけた)『材料二つ! レンジで3分ミルクアイス!!』

 これ以上ないくらい魅力的なタイトルである。用意するものはマシュマロとミルクの二つだけ。レンジであっためて軽く混ぜたら、冷凍庫にIN。一時間ほど冷やしてちょっと固まったら、少し混ぜてまた冷やす。こんだけで出来あがりという、まず失敗はしないだろう一品である。

 が、私はやってしまった。余計なことを考えてしまったのである。

(これ、オレオクッキーを砕いて混ぜたら某有名アイスの『クッキー&クリーム』みたいにならないかな……!)

 いっぺん思いついたら止まらない。私の悪いくせである。

 という訳で、本来用意するのはマシュマロだけで良いはずなのに(ミルクは冷蔵庫に常備してある)、私はオレオもちゃっかり購入。クッキーを三枚ほど小さめのジップロックに入れて、ばりばり手で砕いておく。

 後はマシュマロを分量どおりにはかり、140mlのミルクとあわせてレンジにIN。3分チンしたらマシュマロが……溶けてない! なんかぶわぶわになった固まりがモコモコ浮いている! なんで!? マシュマロ自体がでかかった!?

 もうこの時点で軽くパニック。混ぜても溶けきらないマシュマロに焦りがつのる。でもレシピには『あんまりかき混ぜすぎないように』って書いてあるし……えぇいもう良いや! こうなったらこのままタッパーに突っこんでオレオクッキー投入だ~!!

 そんなノリと勢いだけでクッキーをぶちこんだら、さらにすごいありさまに。粉状になったかすまで一気にぶちこんでしまったために、見る間にドブ色に変化する純白だったアイスの素。(うわぁえらいことになった! そもそもこんなあったかい状態でクッキーなんぞ入れちゃったら、固まるまでにぶわぶわのほげほげにならないか!?)

 入れてからそう思ったがもう遅い。なし崩しにタッパーを冷凍庫にIN。一時間たって夜中に起き出し、中身を混ぜる……。

 うわぁきたねぇ! 『汚い』というより『穢い』という字が似合うくらいきったねぇ! ドブ汁にヘドついたみてぇだ!

 ここ最近で一番の絶望を味わいながら、駄目もとで一口味見する。

 おぉお……さすがぼくさんの作ったレシピ。こんなにどうしようもないアレンジを繰りこまれながら、味はそこそこ……!

 その時脳裏に響いたのは、意味不明のキャッチフレーズ。

『見た目はゴミだがまぁうまい』。売れんかこれ……売れんな。

 どうしようかしばし迷ったが、家族の誰も食わんだろうから泣く泣く廃棄(マシュマロとミルクとオレオにごめんなさい……)

 寝部屋に戻って、布団の中で考える。

(オレオは冷凍庫で『アイスの素』を冷やして、八割がた固まったところで加えたほうが良いか……。粉は網の細かいザルでふるってからなら大丈夫かな……)

 そんなことを考えながら、改めて就寝。翌日さっそく雪辱戦を始める自分。

 マシュマロもでかかったみたいだし、今回は一個を半分に切っておこう。……うむ、良しよし、かき混ぜたらほとんど溶けたぞ。まだ小さい固まりが残っているが、これくらいならOKだろう。

 今日はこの段階でオレオには手をつけない! そのまま白いままの君で冷えてゆくが良いさ……アイスの素をタッパーに入れて、冷凍庫にさようなら! 一時間後にまた会おう!

 で、一時間後。軽く混ぜこぜして、あんまり固まってなかったのでまた三十分くらい放置(オレオがふやけるのを危惧)。

 改めてオレオ二枚をジップロックの中で砕き、目の細かいザルでふるう。粉を落としてアイスに混ぜて、また固まるまで冷凍庫へ……。

 う~ん、どうも見た目がなぁ……まぁとりあえず食うてみたろ。……うん、味は良い。さすがに某有名アイスには及ばんが……。

 試しに母に食わせてみたら、「うん、うまい。ねぇちょっとハーゲンダッツのバニラとって。食べるから」……ちくしょー!!

 弟に見せたら「うん。後で食う(見た目が災いしたらしい)。てか姉ちゃん、そんな甘いもんばっか作って食って、体に悪くない?」と正論で攻められた。

 うう、良いもん! 今度からはご飯もの重視で作るもん……!(←やめる気はない)。

 という訳で、思いがけず『ぼくのレシピ』シリーズを作ってみたシリーズ、ご飯もの編もそのうち始まるかもしれない。エッセイのくせに、自分でも展開が読めんなぁ……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ