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失敗からの目覚め
身体が熱い ぼーっとする。 頬に触れる手の冷たい感触が気持ちいい。
「ただのオーバーヒートだから、じきに目をさますと思うわよ〜」
ナディア姉様の声だ。
「このような事態を起こしてしまい、申し訳ありません」
「いいのよ〜怪我したわけじゃないし、慌てふためくルシアなんて面白いの見れたもの〜そもそもエミリーの容量が大きくならないのが悪いんだから〜」
実姉ながら、容赦ない。。
容量?オーバーヒート? 徐々に覚醒した私は、目を開いた。
「あ、エミリーちゃん起きた」
姉様とルシアの顔が視界に入る。
「あとは昔みたいに、ちゃちゃっと魔力をルシアに戻して〜、身体だるそうだったらその薬飲ませてあげてね〜」
そう言うと、ナディア姉様は去っていった。ヒーラーである姉様は、薬の調合で一儲けしているのだ。
「それでエミリーお嬢様?意識が途切れたときのことは、覚えておいでですか?」
うぅ、ルシアの声が冷え切っている。
お怒りモードだ。




