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二つの記憶

私が好かれるはずないんだ。


だって悪役令嬢だもの。



私が「私」を認識したのはいつからだったか。

エミリーが8歳の誕生日を迎えた時、沙耶は目を覚ました。

サレニー家の次女として何不自由なく育ったエミリーの中に、25歳日本人の沙耶が現れたのだ。

2人分の記憶が幼い体には負担だったのか、高熱を出し誕生パーティは中止となった。


娘の様子が変わったことに両親や姉たちは気がついたが、熱のせいだろうと納得していた。

おおらかな性格はサレニー家の血筋だった。


体調を取り戻したエミリーは、健やかに15歳までの時を過ごしたのであった。





テレビ、スマホ、コンビニ。。

私が慣れ親しんだものは、ここに何一つもない。

8歳の頃、私の記憶はふたつになった。


この世界でのエミリーとしての記憶、この世界ではありえない沙耶としての記憶。

熱を出したりもしたけど、私は受け入れた。


年齢は違うけど、人格はひとつ。

貴族の娘として生きることも、25年分の経験や知識を使うことも自然と思えたのだ。


うん、8歳の時点で25歳の記憶もってたからって、15歳の今は中身32歳だろう、なんてツッコミは受け付けないのだ。



「だってこれ、21世紀の人が18世紀にタイムスリップしたとかでなく、ゲームに転生パターンだものね。」

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