表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いの愛猫  作者: iyo
9/12

09 研究室





お風呂から出て、タオルでわしゃわしゃと拭かれる。


うむ、なかなかいい湯加減だった。


風呂場から、抱えられてまた別の部屋に連れて行かれる。


その部屋は少し埃っぽくって、木の机と椅子、小さな本棚、簡易なベッドにクローゼットだけしかない、物寂しい部屋だった。


子供はクローゼットを開けると、中から新品のシャツとズボンを取り出して着替えだした。


まぁ、さっきまで来ていた服はボロっボロだったもんね。


新品の服に身を包んだ子供は、何処かの貴族の子供みたいに上品さが漂っていた。


…というか、勝手に部屋使ってるけど…ここ、この子の部屋?お家?


じゃあ、貧困街は……?


なんだか混乱してきたぞ…??


子供は私の方を見ると微笑んだ。


「じゃあ行こっか」


頭にはてなを浮かべる。


いったいどこに行こうというのだろうか。


子供は私を抱えて部屋を出る。


廊下をまっすぐ行き、途中で右へ左へ曲がっていき、一体どうやってきたのか分からなくなるほどに歩いた頃になって、目的らしい部屋の前に着いた。


子供は分厚くて大きい扉を軽やかにノックすると、部屋主が返事をする前に中に入ってしまった。


…いいのか?それ…



部屋の中は凄かった、と言っておこう。


まず、目に付くところに本の山、山、山!


書類かなんかがばっさばっさと落ちてくる落ちてくる…。


なんか不思議な色した液体の入った試験管とかあるし…。


……何ここ、研究室かなんか…?


「シュテインバルト…来たよ」


子供は奥の方へ呼びかけるように声を出した。


それに答えるように、部屋の奥の方で何かがもぞもぞと動く。


「ぁー…ちょっと待っててくれ、坊っちゃん」


……… ぼ っ ち ゃ ん ! ?






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ