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第4話:窮地のSランク美女を助けたのは、ただの「石ころ」だった
配信の同時視聴者数が十万人を超えた頃、ジェミニが警告を発した。
『マスター。三百メートル先、Sランク探索者「氷室リン」が窮地に陥っています。……助けますか?』
「Sランクが? まさか」
急いで現場へ向かうと、そこには傷だらけで膝をつく銀髪の美少女がいた。彼女を囲むのは、中層の支配者「ブラッド・ゴーレム」。物理攻撃がほぼ効かない厄介な魔物だ。
「逃げて……! あなたじゃ死ぬわ!」
リンが絶望の声を上げる。だが、ジェミニは冷静だった。
『マスター。足元にある、その変哲もない小石を拾ってください。角度三十二度、出力八%で投擲を』
俺は言われるがまま、ひょいと石を投げた。
石はゴーレムの関節の隙間に吸い込まれ——次の瞬間、内部の魔力回路が暴走し、巨大な岩の塊が爆散した。
「え……?」
『演算通りです。ついでに今の戦闘シーン、スロー再生で世界中に拡散しておきました』
唖然とするリンを置き去りにして、俺は次の獲物を探して歩き出す。




