オロチとデート その1
pixi〇からの二次創作をパラレルワールドオリジナル創作に書き換えたものです。
「美緒、今日はイオスレイワタウンで俺とデートしよう」
それはオロチが夜に抱きあったときに言った一言がきっかけだった。
私、美緒はイオスレイワタウンのエレベーターの前の広場でオロチを待っていた。
オロチは奥さんの彩と別居中。
性格がどうも合わなくてうんざりと、結局、私の方にそう美緒に振り向いた。
「待ったー?」
手を振るオロチはちょっとボサボサでにっこりした顔で、私の姿を見ると喜んで駆け寄ってくる。
昨日の夜といい、子犬みたいな甘え方をするオロチが愛おしくてたまらない。
「おっそーい!
オロチ、何していたの?」
「えっ、美緒のことばっかり考えていたら、ボッーとしちゃって、気が付いたら1時15分!!
ごめんね、本当に!」
私は子供みたいに無邪気に謝ってくるオロチに対して、ちょっと怒った。
「もう、少し経ったら大遅刻だよ!」
斜め上に空の方に向けて顔を上げ怒る私。
「ごめんごめん、そんなに怒っちゃダメダメだよ、ちゅっ♡」
不意打ちで私にキスをするオロチ。
全身、主に顔が恥ずかしくて真っ赤になる。
「もう、みんなが見ている前でそんなことやるのはマナー違反でTPO考えてよ!!」
「そ、そんな……、俺は本当は美緒が本命で彩はしぶしぶ強引に付き合って結婚したのに、本命の前では甘えったっていいでしょ?」
まるで子供みたいにたくさんの涙と鼻水を出して泣きじゃくる十夜。
甘えてくる姿が憎めなくて可愛い。
一緒にテリーズコーヒーを飲む。
「美緒は何を飲んでるの!?」
終始ウキウキ顔のオロチに、私はいつもどう反応していいかわからないから困ってしまう。
「ただの、シンプルなアイスコーヒーよ!」
「えっ!?俺みたいにクリームキャラメルフラペチーノ食べないの?」
「当たり前でしょ!
私はダイエット中なの。
君みたいにいつまでも若くないんだから、一緒にしないでよ!」
私がそっけないことを言うと、すぐに涙を流して落ち込むオロチ。
そして無言の時間。
これはまずいと思って私はフォローに走る。
「ごめんね、まずいこと言っちゃったよね。
でも、オロチのことは好きだよ」
「わかるよ」
「えっ?」
私はオロチに何か心を悟られたかと思いびっくりする。
「美緒は本当はね、俺と同じでクリームキャラメルフラペチーノ頼みたかったんでしょ?
でも、大胆にストレートに自分のことがアピール出来なくて、別のモノを頼んだんでしょ。
俺はわかるよ」
「くっ!!」
まさにオロチの言った一言は図星だった。
「お礼に甘々のキスをしよう!」
「ちょっと、ここはTPO弁えてよ!!」
「いいじゃん、喫茶店でしょ。
周りもカップルだらけだし」
私はそれに気が付いて周りを見渡したらカップルがいちゃついている。
私は方唾をごくりと飲んで、今まで自分も好きだった本命に対して、自分からの口づけをオロチにしようとするが、同じときに同じタイミングで向こうからのキスも伝わって来て、熱さと甘さ的と気品でセクシーな匂いのした味が唇から伝わってきた。
「ふー、やっぱり美緒だけ、特別に可愛い味がたまんねーや!」
私はオロチが顔真っ赤にしてヘラヘラく口から涎が出ているのをこっそり吹いているのを見ると、放っておけなかった。
「美緒!?
それは反則だよ!!」
私は持っていたハンカチでオロチの涎を吹くとすぐさま、自分からオロチにキスをする。
甘える姿は一見子供っぽいけど、普段は大人なセクシーさで魅惑なスタイルだから、そういうギャップが他の人から奪われるんじゃないかと心配。
特に彩!!
アンタには私もだけど、永遠に命ある限り負けるものですか!!