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「宗教勧誘しただけなのに追放されそうです……」  作者: 頭いたお
9章 それぞれのロール、ひとつの物語
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1.アンスの調査報告「勇者」①

 クレイン殿が陛下と謁見して約一ヶ月。

 全く報告がないため、調査を命じられた次第でありまして。

 アポを取り、自宅へ伺いますと。

 …………。






「こんにちは! 僕は兎のウサインだぴょん!」






 クレイン殿は、兎になっておられました。




 眼前に、大きな兎耳をつけた髭の成人男性。

 困惑。目眩。吐き気。なにより二人きりという恐怖。

 言葉を紡がんと努めますが、何も出てきません。




「ウサインはにんじんが大好きだぴょん! がッぁふがぁッふァ!」




 生のにんじんを貪りはじめる怪人。

 白目を剥きながら、唾液を飛び散らし、ぐちゃぐちゃ、ぐちゃぐちゃと。

 ――神は何故かような試練を私に?

 思し召しなど、知る由もなく……。




「……クレイン殿、クレイン殿? ……クレイン殿、正気を……」


「クレインじゃないぴょん! ウサインだぴょん! ファック!」



 どたんどたんと部屋中を跳ね回りはじめるウサイン殿。

 そこらに飛び散るにんじんの破片と涎。あまりにも穢らわしく。

 あまりにも。あまりにも……。



「……ウサイン殿。鏡をごらんください……。これはあまりに……あまりに……」


「何を言うぴょん! ウサインはこんなにかわいッ……ッヴぉええぇぇぇえぁッ!」



 自身を認識し、嘔吐するウサイン殿。

 神はなぜかような試練をわたくしに。

 神はなぜかような試練をわたくしに。

 ああ。ああ……。


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