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「宗教勧誘しただけなのに追放されそうです……」  作者: 頭いたお
7章 スティキュラ、迷子になる
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5.スティキュラ、お風呂に入る

 ――果たして、家は見つかった。

 ようやく遭難から脱することができた。長かった本当に。

 しかし驚いたのが……。



「……え? あれお前の家?」


「そーだよ?」



 ……でかい。

 でかいというか、明らかに個人の家には見えん。

 ぱっと見、教会風というか……。



「ここって……」


「あ、ママだ!」



 門の前には女性がひとり。手をぶんぶん振っている。

 照らされる姿をよく見りゃ、藍色の修道服。



「……孤児院か、ここ?」


「うむ、教会運営の孤児施設だ」


「おっかしいな? 地図にゃのってなかったと思うんだけどな……」


「こんな時代だ。関係者以外には分からぬようにしている。『悪しき者』からの自衛、ということだ」


「なるほどねェ……。何人ぐらいいるんだ?」


「ここにはエーリス一人しかいない」


「……え? 他に子供いねえの? おかしくね?」


「施設の集約化を進めているらしい。ここも近々閉鎖予定となっている。いずれエーリスも他へ移る予定だ」


「ふーん……? ……まあいいや。早速挨拶し」






「ッッッママあああぁたすけてえええぇぇぇええ誘拐されるううううぅうう!!!!」


「クソガキッ!?!?」


「ッ!!?」



 叫ぶジェノサイドファントム。

 襲いかかってくるママさん。

 逃げる俺。






「うおおおおお!!? おいおいおいおいおいキミエラ!? お前から訂正」


「貴ッッ様アアァァアアアアァァアアアアァ!!?」


「だからなんでッ!!?!??!?」


「あっひゃっひゃっひゃっひひひっひ……ッ!」



 襲い来るキミエラ。

 悪魔の哄笑。

 組み伏せられる俺。

 こいつらもう嫌い。































「――ああ、本当に申し訳ありませんでした。私ったら大変な誤解を……!」


「いや、いいんスよ……。分かってもらえりゃ……」



 平身低頭、謝るママさん。推定ミューゼ殿。

 なんかこの人もめちゃくちゃ魔法連発してきた。ヤバかった。

 ネタバラシが遅かったらマジで殺されてたマジで。



「すまなかったスティキュラ殿。やはり幼女誘拐犯なのかと……」


「てめぇはもっと反省しろボケカスアホボケアホカスボケ」


「あっひゃひゃっひゃっひゃ……ッ! あッひひひひぃ……ッ!」


「クソガキがよォォォォォォォォォ」


「エーリス! 悪戯の度が過ぎますよ!?」


「エーリスではない……我が名はギャラクティカファントム……」


「ジェノサイドファントムだろ」


「ジェノサイドギャラクティカファントム……」


「ジェノサイドギャラクティカファントムはちゃんと反省しなさい!」


「よく言えるなアンタも……」


「ククク……ごめんなさい定命のママ……ククク……」



 さてこのママさん。歳は四十半ばって所か。

 なるほど人が良さそうな、優しい顔をしている。

 安心感があるっつーか。いやさっき鬼みてえな顔してたけども。



「それより本当に、本当に申し訳ありません……。エーリスを保護してくださった恩人に対し、なんと無礼なことを……」


「あ、ああ。いやあ。ははは、そりゃもう全然。大人の務めっつーんスか? 当たり前のことで……」


「えー!? 違うよママ! 私がスティキュラのこと保護したんだよ!?」


「何言ってるんですかエーリス! ごめんなさいねスティキュラさん。この子ったらほんとに……」


「ごめんなさい……俺が保護されました……」


「ええぇ……?」



 事の成り行きを説明。

 喋ってる最中もエーリスがとにかくうるっせえ。

 キミエラはうむうむ頷いている。姿勢だけはめっちゃいい。姿勢だけは。



「まあ! ではあなたが依頼を受けてくださった冒険者の方だったのですね! 助かります!」


「いや、むしろすんませんね。ご迷惑かけるっつーか……」


「まさか! 今晩はこちらでゆっくりしていってください! もうすぐ晩御飯の支度もすみますので……」


「いや、ほんとありがてえッス! ……あ。そういやエーリス、キノコたくさん採ってたよな。あれ晩飯用だろ?」


「あ、忘れてた! 見てママ! こんなにいっぱい採れたよ!!」


「あらまあ……。またそんなに毒キノコばっかり……」


「……なんでそんなことしてんの!!? 怖えよ!?」


「ただの趣味だが???」


「こいつやべえ過ぎるだろおい」


「早く捨ててきなさいね」


「しゃーねえ。んじゃキノコちゃん達のお墓作ってくるね~」


「既に庭は墓だらけじゃないかエーリス。どれだけ作る気なんだ」


「庭を墓で埋め尽くすのが当面の目標~。手伝ってキミちゃん!」


「承知した」


「趣味猟奇的すぎん……?」


「エーリスはさておき……。お風呂が沸いておりますので、ご飯の前にさっぱりしてください! 随分汚れていらっしゃいますし……」


「あ、風呂までいいんスか? いやあ~助かるぜ! じゃ、ご厚意に甘えて……」


「!! あたしも入るッ!! スティキュラ一緒に入ろ! チンコ見せて!!」


「絶対嫌じゃ! 一人で入る!!」


「スティキュラのケチがよォ~~~」


「エーリスは私と共に湯船に入ろう。君との入浴、いつも楽しみにしているんだ」


「キミちゃんチンコないじゃん。チンコが見たいのに……」


「スティキュラ殿、チンコを貸してくれないか?」


「実はチンコって取り外し出来ねえんだよ」


「この毒チンコとスティキュラチンコはどっちがでかい?」


「うるせえよさっさとそれ捨ててこいよ」




 そんなこんなで入浴したが。

 エーリスが庭からチンコチンコ叫んでうるっっせえ。

 キミエラまでチンコチンコ叫びだした。最悪。




「オラ! チンコ見せろスティキュラ! チンコチンコチンコ! ほらキミちゃんも!!」


「チンコチンコチンコ!」


「いいぞキミちゃん! チンコチンコチンコォ!!」





 最悪。






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