8.シルティはすくわれぬ御令嬢
「――やあ。遅かったじゃないかリリデス氏。昨日あたり来るかと思っていたが」
書斎、でしょうか。
きらびやかな設えながら、落ち着きある室内。
部屋の奥に座すは、グスタフ卿。
何より気になるのが、デスクの脇。
イーゼルにかけられた、三つのキャンバスらしき物。
布で覆われ、どんな画なのかは分かりませんが……。
これが「準備」でしょうか?
「そこにかけてくれたまえ。……いや、そんなに身構えることはないよ。リラックスしてくれ」
「……」
野次馬の方々に、背中を押されながら来ましたが。
無策で相対するには、些か苦しい状況を感じます。
迷いの見えない相貌。
決意を固めきったような、堂々たる態度。
彼を翻意させる方法など、まるでないような。
「……。先程、使用人の方々とお話したのですが」
「めっちゃ聞こえてきた。あのクソメイドは減給処分にするとして……」
(おいたわしや……)
「まあ、君も聞いた通りだ。この結婚、あまり周囲に望まれていないようでね」
「それを知った上でなお、あなたは……」
「おっと。使用人達の話ばかりが全てだとは思わないでくれたまえ。……シルティが君に洗脳され、危険な状況にいると考えている者達だって少なくないよ。……なればこそ、この無理な結婚にも大義名分がつく」
「……っ」
「ああ、君が気にする必要はないんだ。周囲の反応がどうだろうと、いずれは決行しようと思っていたことだから」
「……。あなたの決断、どうしても不幸な結果を招くとしか思えないのです。シルティさんにしろ、あなた御自身にしろ……。どうか今一度、ご再考していただくことは……」
「無理だな。シルティが結婚するならそれで良し。しないならギーゼル家は潰す。決して譲らん」
「……そこまで覚悟をお決めになっているのでしたら、何故私をここへ通したのです?」
「理由は二つ。……私はね、君を深く尊敬しているんだ。そんなお客人を無下に追い返すなんて無礼はしないよ」
「尊敬?」
「君もモジャ氏も、あのシルティが心を許した人物。先日の彼女を見て、それはよく分かった。……あんなにも柔らかい表情は、初めて見たよ。……昔の彼女は、もっと冷たい顔をしていた」
「……」
「それに……あれほど『冗談』を飛ばす姿にも驚いた。砕けた会話を好むシルティなんて、私の思い出の中にはいない……。……きっと、君達が変えたんだろうね。冒険者という環境が、彼女を柔和にしたんだろう。それは喜ぶべきことだ。そういう影響を与えた君達に、私は敬意を払っている。だから通した」
「……二つ目の理由は?」
「そんな尊敬する君達からさ……。祝福されたいんだ」
「……は?」
「結婚とは、誰からも祝福されるべきものでなくてはならない。当たり前だろう? しかし現状、それが難しい。……少なくともシルティの仲間たちに、祝福してもらいたいんだ。この結婚を、心から君達に認めてもらいたい。……だから君と、こうして話したかった。……祝ってもらいたいんだ、私達を」
「……無理です。無理ですよグスタフ卿……。それが出来ないからこそ、私はここに……」
「ああ、そうだろう。君を納得させる言葉を、私は持たない。……だから、こいつを用意した」
指差す先には、例のキャンバス。
「こいつを君に贈ろうと思ってね。……私の持つ美術品の中でも、最も高価な品々だ。……気にいると思うんだが」
「……物で釣ろう、と? ……そんなもので人の心がどうにかなると、本気で思っているのですか? あまりに浅ましいではありませんか、グスタフ卿……」
「経験上、金で動く心もあることは知っているからね。……まあ見給えよ」
取りのけられた布。
……子供の肖像のようですが、私には響きません。
物品で人心を操らんとする彼に、憐れみすら覚えます。
「……もう結構です、こんなもの。これ以上はあなたの品位に関わりますよ」
「そうかい? 素晴らしい絵だと思うのだが……」
「……」
……素晴らしい品であることは間違いないのでしょう。
描かれているのは、利発そうな眼をした女の子。
媚びぬ凛々しき視線、しかし隠せぬ愛嬌は確かに可愛らしく。
黒き背景に映える白き肌と銀髪には美しさを感じ……。…………。
……銀髪には……。美しさ…………。
……銀。…………銀髪?
…………? …………………………。
……………………………………………………。
「ッッッ!!?!?!? シルティさんッ!??!?」
「こちら七歳シルティとなります」
「七歳シルティさんッッッ!!???!?!」
七歳シルティさんッッ!!?!?!!?!
……シルティさん七歳ッッッ!!??!?!?
…………七歳ッッ!?!?!??!!?!???!
「フフフ……。どうだ、きっと気に入ると思ったんだ、フフ……」
「ちょ、ちょ、ちょちょちょちょっと待ッ、待ッ、待ッ!!? な、な、な……ッ何故こんな、こんなものが……ッ!!?」
「うむ。ギーゼル家は七五三の祝に肖像画を描くらしいのだが……。その画家に忠実な複製を頼んでね。フフ……」
「七五三行事あるんですかギーゼル家!!?!?」
「それよりどうだ、七つにして既に凛とした表情、しかし漏れ出る子供ながらの愛らしさ。天使としか言えん……」
「ウ、ウウーッ!!? アアッ……! オアアッ……!? ッッッはああぁあぁあぁん……ッ!!?」
「そしてこちらが五歳シルティとなります」
「ア゜ッ!?!?!?!?!?!????!?!?!?」
アァーッ!!???!!?
五歳シルティさん……五歳シルティさんッ!!???!?
七歳時よりもふっくらしていてまるっこい目のシルティさんがッ!??!?
あああッ!? ああ、あああああ――ッッかわッッッッッッ!?!?!?
「一層無垢を感じるこの顔……。今のシルティには決して出せぬあどけなさ……。最早見れぬ三つ編み……」
「ッアアアァァーッ!!? 首ッ!? 首元のほくろが今よりちょっと濃いッ!!??!?」
「素晴らしき観察眼だリリデス氏。着眼点に若干のキモさを覚えるが……」
「あなたに言われたくありませんがッ!!?」
「フ……そんなことより七五三だぞ、七五三。…‥わかるかこの意味が」
「…………ッッッ!! つ、つまり……つまりッ!!?」
「そうだ。こちらに三歳シルティが……」
「…………ッッッ!」
「…………」
「…………ッ?」
「さて、見せるのはここまでだ。ふふふ、ふっふふっふ……」
「ッッッ!!?!?? ウウウ~~~ッ!!? ウウウゥ~~~ッ!!?」
「もちろん見せるだけじゃなく……。君に譲るつもり……なんだがなァ~~~……?」
「ッッッッッァァ!?!!!???!?」
七五三シルティさんが!!!??!!
……譲る!!!??!?
譲られちゃう!!???!?!?
足して十五シルティさんがご自宅に!??!?!??
…………~~~~~~~ッッッ!!!
……………………ッッッ。
……………………。
「……い、いや!? 騙されませんからねッ!!? 物で釣ろうなどとそんな!!?」
「クソ、駄目だったか……」
「当たり前ですッ!! 私は毎日、正真正銘の生シルティさんを毎日この目で拝んでいるのですからッ!!」
「生シルティとか言うな、なんかアレな感じに聞こえてドキドキするだろうが……!」
「そ、それは失礼……」
「まあそんならしょうがない。こいつは片付けるか……」
「アッ……! さ、三歳……ッ。ひ、一目だけ……」
「駄目」
「ノ、ノブレス・オブリージュ! ノブレス・オブリージュ!!」
「三歳シルティを見せる貴族的義務なぞどの世界にも存在せん……」
「んぐぅ~~~~~~ッ!!!??!??」
「――じゃあこいつはどうだ。七五三シルティとは違う品だが……」
「ウッ!? こ、今度はなんです、その箱は……!?」
「フフフ、そんなに警戒しなくったっていい……。なに、大したことのない品だよ。ほらごらん……」
机から取り出したるは細長き木箱。
ねっとり、焦らすように蓋が開けられます……。
出て来たのは……。…………?
「……ッ? な、なんですその……。……え?」
……何かキラキラとしたものが。
差し込む光を美しく反射する、銀の……。
…………銀?
「こちらシルティの髪一房となります」
「髪ッ!!!?!?!? …………ッ髪!!?!??」
「ギーゼル家は血が濃ければ濃い程、その容姿は銀に輝くという……。鏡と見紛わんばかりの眩さ、まさにシルティはその極地……! ああ美し過ぎる……」
「……何故ッッ!!? どこでッ!!? ……髪ッ!?!??!?!?」
「うむ。以前、ギーゼル家お抱えの理髪師を買収してね。シルティの散髪時にくすねてきてもらったのだ」
「流石に行為が変態じみてませんッ!!?」
「今思えば自分でも引くレベルの若気の至りではあったが……。しかしフフ、どうだフフフ、こうしてシルティの美しき髪がフフフ……」
「自覚しているなら処分しては!!?」
「そうだな、そろそろ処分するか。……誰かに譲り渡してもいいかなァ~~~? なんて……」
「ッッッグウゥ~~~~ッ!!?!?」
「こいつがあれば……ご家庭でもシルティの髪が、堪能し放題……なんだがなァ~~~」
「ッッッッッォァァ!!?!?!??!?!?!?!」
ご家庭でも!!??!?
ご家庭でもシルティさんの髪の毛が!!?!??
堪能できちゃうッ!!?!!?
「そのうえ送料無料」
「送料無料ッッ!?!?!?!?!?」
お得では!!?!!?
まことお得なのではッ!!??!?!?
ご購入を検討された方がいいのではッ!!?!??
~~~~~~ッ!!!
………………ッッッ。
………………………………。
「……いやだから騙されませんよ!!? なんですか送料無料って!!?」
「クソ、これでも駄目か……」
「あ、当たり前ですッ! なにせ私は生シルティさんヘアーを毎日この目に焼き付けているのですからッ!!」
「だから生シルティヘアーとか言うなよ!? 一層アレなアレに聞こえるだろうが……!」
「そ、そんなつもりは……っ!?」
「全く、シルティがこんな発言聞いたらドン引きものだぞ……!」
「この一連の流れがドン引きされる内容では……!?」
「痛い所を突くんじゃない! 毛髪に関しては自分の中でもギリギリの線上だというのに……ッ」
「一般的に言えば完全にアウトですからね!?」
「ぐっ……。わ、わかった。確かにまあ、そうだな……。流石にこれは処分しよう……。見なかったことにしてくれたまえ……」
「……あ。ひ、ひと撫で……。ひと撫でだけでも……」
「だから駄目」
「ノ、ノブレージュ! ノブレージュッ!!」
「略すな」
「――さて。案の定、我が交渉は失敗に終わった訳だが」
「当然でしょう……っ」
「むしろ思いの外成功しそうなんでちょっと驚いたぞ。大丈夫か君……」
「わ、私を弄ばないでください……っ!」
「ま、当然無理なことは分かっていたからいいよ。……知りたかった君のことも、より理解出来た気がする。いい反応だったよリリデス氏」
「……え?」
「世間で言われている程、邪悪な人間ではなさそうで安心したよ。随分と素直で、楽しい子だ。……シルティが面倒を見たがる気持ちも、分かる気がするな」
「……まさか、私を招いた本当の理由はそれですか?」
「恐らく君は、シルティとってかけがえのない友人となる人間だからね。……貴族社会に馴染めぬ彼女にとって、君こそが結婚後の支えとなる。『夫』としては気になった訳さ」
「……もう伴侶のつもりなのですか」
「どうせそうなるさ。……それより、もっと君の深い部分についても聞きたいな。……信仰について、とかね。――というか、ここが最も聞きたいところなんだが」
「……申し訳ありませんが、今は私自身について語るつもりはありません。シルティさんのためここへ……」
「そこだ。そこが気にかかるんだよ。……君、聞いた限りじゃ死を尊ぶ宗教家とのことだったが……どうしてそこまでシルティの『人生』を心配できるんだ? 並々ならぬ感情を抱いていることは分かったけれども……何故、他人の『生』についてそこまでこだわれる? 『死』を喜ぶのが、君の信仰ではないのか?」
「……」
「『死は救済』が口癖と聞いていたが、それは単なる噂か? 『虚無主義者』というのも誤りか? 邪教徒として世間から恐怖されている君と、眼前の愉快な君――シルティを愛する君が、どうも合致しない。……教えてくれ。何故、シルティの『生のあり方』にそこまでこだわる?」
「ですから、今は私のことを語る場合では……」
「それともシルティは……もう信者となっているのか? だからこうして守って引き止めたいのか? それなら矛盾はないが……」
「それは違います! 私の信仰には一切関係ありません! ……本当に、違うんです」
「なら頼む、教えてくれ。……何故君は、そこまでシルティの生き方にこだわる? 彼女を愛せる?」
「…………っ」
私のことなど、今はどうでもいいというのに。
シルティさんのため、ここに来ているのに。
……ですが、シルティさんがカルラン教徒と誤解される状況は……。
国からの使者――アンスさんなる方からも、釘を差されております。
広めたくとも、それをやってしまえば。……また、多くの『苦』を撒き散らしてしまう。
二度と、その過ちだけは。
シルティさんの、憂いとなる誤解だけは……。
「……。私の信仰は、『苦』を除かんことを第一の目的としています。それも『生』という根源的な『苦』から、いかに解放されるか……。その究極が死であり、虚無という安らぎなのです。……ですが基本は、苦しみから人々を救うという素朴な教えなのです。故に苦しむシルティさんを、この状況から救いたいのです。……別に矛盾はないでしょう?」
「ならさっさと死ねばいい、殺せばいい。その『究極』とやらに向かえばいいんじゃないか? 他人の『生』について思いを巡らすような、まどろっこしい真似はしなくていいだろう。……君の信仰にとっちゃ、矛盾じゃないか?」
「私達はこうして生きている以上、生命としての決定的限定を受けています。生存状態を維持せんとする、耐え難き『生』への欲求。その只中に囚われているのです。この生存本能を無視し、闇雲に死へ突き進ませんとするのは……それこそ惨憺たる『苦』を齎すものでしょう? ――例外はありますが、徒に死を招くような真似などしません」
「『例外』、ねえ……。……例外とするには君、随分と……。…………血塗れのようだが」
「…………」
「いや、この件はやめておこうか。……じゃあ『例外』じゃない……善良な我々は、一体どうすりゃ『苦』から救われるんだい?」
「『悟り』が必要なのです。運命として決定づけられた死が、最大の安寧であるという悟り。……この悟りを、片時も忘れずにいられるとしたら……その時、一切の苦しみは消えるでしょう。いずれ来たる死により、全てが救われる――その確信の中で、人は幸福になれるのです」
「ははは、理屈だけに聞こえるな! ……じゃ、善良ながらも悟りを得られぬ我々は度し難しってことかな? ……いずれにしろ、悟れぬシルティは君の信仰じゃ救えぬ訳だ! ……で、どうするんだい? そんなシルティを――大多数の人間たちを?」
「……それが、我が信仰の限界なのでしょう。……ですから、私は今のように……闇雲に、無策に奔走しているのです。シルティさんを苦しめている、あなたをなんとかしようと」
「私がシルティの苦しみってことだな! っはははははは! 君にとっちゃ、世界は苦しみだらけだ!! 苦しみを乗り越えて得られる幸福など、一切ないかのように!! 苦しみの後には全て苦しみ、苦しみ、苦しみ! 苦痛だけが人生だ!!」
「…………」
「ああ、シルティは苦しんでいるだろうさ! 無理矢理に結婚させられ、夢を諦めるんだからな! ……だがな、その先に幸せがないと誰が言える!? 何故これが不幸な結婚だと決めつける!? ……必ず『夫婦』で乗り越えてやるさ! 二人で幸福になってやるッ! その可能性を探ったっていいだろう!? それのどこが悪い!!? 私は、シルティと一緒に幸福になってみせるぞッ! 何を犠牲にしてでもッ! シルティと共に――ッ」
――感情の爆発。
ままならぬ、『人の世』の現出。
……………………。
「――……っ。……ああ、違う。すまない……。感情的になった……。……こんな、些末な議論を交わしたい訳ではなくって……! くそ、違うんだ……。……なんだろう、どうも君の思想……やけに反発してしまう自分がいるな……。……少し、まってくれ。……本当にすまない。……すまない」
「……いえ」
「…………そうだな。……生を苦しみとしか見ない考えが……理解できないんだ。だから、こんなに激するんだろうな。……なんだか、今までの人生を否定されたようで」
「……そんなつもりは」
「いい、いい。分かっている。……だがリリデス氏。……『苦』は、生の一側面に過ぎんだろう? 生を全て苦しみと捉えるのは……やはり間違っていると思う」
「その面が、生の根底を成しているのです。生の本質は苦しみです」
「……君とて、生きていくうえで歓びを感じることはあるはずだ。それだって確かな一面じゃあないか。……清涼なる水に触れた時。かぐわしき花の香りを嗅ぐ時。雄大なる景色を見た時。子供達の遊ぶ声を聞く時。美味に舌鼓を打つ時。愛しい人と、語り合う時……」
「……燃え盛る火に触れる時。腐れし屍の悪臭を嗅ぐ時。凄惨なる光景を見た時。子供達の悲鳴を聞く時。泥水すら啜らねばならぬ時。憎き人間と、罵り合う時。……その時、私の言わんとしていることが分かるでしょう。生命の根底に横たわる……激甚たる苦しみ……。歓びの一切を……塗りつぶす程の……」
「この世界の一面として否定はしないが……。極論じゃあないか……」
「……いいえ。普通の一面、でしたよ」
「……まいったな、興味本位で聞かなきゃよかった。いきなり君を理解できなくなった……。さっきまでの君はどこへ行ってしまった?」
「……」
「リリデス氏。君の根は……どこに向かって張ろうとしているんだ? 果てしない虚無に向かっているようだが、それはもう根無し草と同じじゃないか? ……どんな共同体が、君の土壌になってくれるというんだ……?」
「…………」
「苦しみばかりを見る君の生き方に……。藍の美しき空を、全て黒だと言い張る君の語らいに……。寄り添ってくれる人なんているのか? ……そんな奴、いる訳がない。いる訳が……」
「……いましたよ。一人だけ」
「……随分と奇矯な人間だね」
「はい。……不思議な方です」
「……そうだね。だから僕も、好きになってしまったんだろうな。そんなおかしな人を」
「…………」
「すまない。もう少し君と話したかったが……。気分がよくない……。……なんだか、疲れてしまった」
「……」
「もう、やめにしよう」
私達の対峙は、こうして終わりを迎えました。
こんな話をするために、ここへ来たわけではなかったはずなのに。
シルティさんのために、ここへ来たはずなのに。
私は何も、できなかった。




