1/2
ありがとう
『なんでもない日々が幸せだった』
『なんでもないあの日の事 もう戻れないあの日』
「ゆりー!起きなさーい」
階段を上がる足音と共にママの声が聞こえた刹那
部屋の扉が開く
『もう少し寝かせてぇ…』
「何言ってんの。えりちゃん待ってるんだから早く起きなさい!」
『あーい』
何にもしたくない朝
もっと寝ていたい
いつもと変わらない日々が始まる
そう思ってたんだ…
シャワーの後はメイク。
メイクをすると少しだけいつもと違う自分になれる気がする。
『えりーおはよー』
「ゆりおはよ!ホント朝弱いよね。でも、今日は学校行くんだね!」
『さすがに休みすぎるとね!』
って言いながら、ママの「いってらっしゃい!」って声に二人で「「いってきまーす」」って返した後、他愛のない話をしながら親友のえりと歩き始めた。
この日、朝弱い私を起こしてくれたママ…迎えに来てくれたえり…今でも感謝してるよ。