過保護すぎると、彼女もそりゃ嫌がるよな?
僕は、彼女に過保護すぎる。
例えばね?
『今日は、何時何分に家に帰る? 帰る時にLINEして! 電車に乗る前も
LINEしてね! 家に着く前もだよ!』
『今日の朝、寒かったけど? 風邪ひいてない? 熱は? 病院に一緒に
着いていこうか?』
『今日は、誰と会うって? 男じゃないよね? 男だったら、僕も一緒に
着いて行くよ! 心配だし!』
『会社で飲み会? 若い男性社員もいるよね? 用事があるとか言って!
断ることできない? 出来たら、行ってほしくないな~!』
『僕が君に言う事は、心配だからだよ! 君の事を想って全て言っている
事なんだ! だから、僕の事だけを信用して!』
『君を誰よりも愛しているのは、僕だけだよ。』
彼女は、僕の言う事を文句も言わずやってくれる。
職場の飲み会や友達と会う事も、僕が全部に口をはさむけど?
彼女は、素直に僕の言う事を聞いてくれる。
だけど? どこかで、彼女に申し訳ない気持ちもあるんだ。
僕のせいで、彼女にいろんな事を我慢させている事、、、。
・・・でもさ?
嫌なんだよね! 彼女が他の男と話したりする事。
女の子でも嫌なのに、男だったら?
尚更嫌過ぎて、僕の心が壊れそうになる。
彼女は、きっと僕のそんな気持ちを知って僕の言う通りにしてくれる。
窮屈な僕の言葉は、彼女にどう届いているのかな?
我慢するしかないのか? 好きな間だけなのか?
いつか、僕は彼女に捨てられる時が来るのだろう。
それでも、今だけは! 彼女は僕のモノであってほしい!
そう願えば願うほど、僕は彼女を束縛してしまう。
既に、“過保護の領域を超えている”
そんな事は、僕もよく理解している。
過保護もドを超すと束縛になる!
僕は、彼女を完全に【束縛】しているのだ。
それでも、彼女は僕に文句もい言わず黙って従っている。
いつ僕は彼女に嫌われてもいい“条件”を自分から作り出してしまった。
たまに、彼女は僕の言う事に眉間にしわを寄せる事がある。
爪を噛んだりする事もあった。
僕と彼女が付き合いだした頃にない癖を彼女は出し始める。
それに、僕の前で笑う事が随分と減った。
だから、僕は今日! 彼女を“自由にしてあげようと思う。”
そう、別れ話を僕から彼女にするつもりだ!
彼女を呼び出し、【大事な話があると言った】
彼女も、何か察していたのかもしれない。
神妙な面持ちで現れる。
『・・・ねえ、どうしたの? 急に呼び出したりなんかして。』
『ごめん! 僕は随分と君を束縛し過ぎた! もうここらへんで
君を自由にしてあげようと思う。』
『えぇ!?』
『僕は、君がすること全てに口出ししてダメだと言い続けた。
でも、君はそれでも僕の言う事を聞いてくれたよね?』
『ううん。』
『僕はただ、君を他の人と仲良くなってほしくなかっただけだ。
僕だけの君でいてほしかった。』
『・・・・・・』
『これは、ただのワガママだよ。』
『今更、何? 私だってそんなの知ってたわ! でも、それって?
私を好きだからしてた事なんじゃないの?』
『・・・ううん。』
『今更、“ワガママ”とか言われても。』
『そうだよな、君の気持ちはよく分かるよ。』
『分かってないじゃない!』
『えぇ!?』
『貴方がしてた事は、最初は“過保護”だと想ってた。私の事を大事に
想ってくれてるからそうしてくれてたんだと! でも途中から“束縛”
に変わっていったわ! 私は貴方に従うしかなかった。』
『・・・ごめん、』
『何今更、謝ってのよ! 責任を取りなさいよ!』
『・・・責任?』
『“私と結婚して!”』
『えぇ!?』
『どうなのよ!』
『うん!』
・・・という事で。
彼女とは、責任を取って【結婚】する事にしたんだ。
彼女が、こんな僕でもいいと言ってくれるなら僕は彼女と一緒に
なりたいと思ったから。
僕は、“別れる”ともりで彼女を呼び出したのに。
気が付けば、“結婚”する事になっていた。
僕にとっては、幸せな事だよ。
彼女にとっても、そうあってほしいな。
最後までお読みいただきありがとうございます。




