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難多き青春  作者: レモン
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第七章 新しい友達

新しい友達ができた

社交的になるチャンスだ

でも旧友の悲しい目を

見るのはつらい


 一週間経った。私はソフィアと友達になった。彼女のこと覚えてる?私と同時にこの学校に転校してきた人気者の女の子よ。小さなきっかけで仲良くなることができた…


 私はミスター・デュボワの数学の授業が嫌いだ。彼はこの学校の中で一番厳しい先生だ。私は彼のことを人間として嫌っているわけではないが、彼の教え方は好きじゃない。彼は宿題を忘れてきたり、質問に答えられない生徒を10分間立たせる。私は数学が得意で、宿題を忘れることもなかったので、今まで立ったことはない。私は10分も立っているのなんてきっと耐えられない。ただの恥さらしだ。

 というか、誰も彼の授業が好きではなかった。罰を与えられないためには集中するしかなかった。

 しかし、ソフィアは友達に手紙を書いていた。彼女は一番後ろの方に座っているので、ほとんどの先生は彼女が何かしていても気づかない。でも、ミスター・デュボワは鋭い目と感覚をもっている。

 「ソフィア、私の質問に答えられますか。」

 ソフィアは凍りつき、顔が青ざめた。「えっと…」私は彼女の顔がパニックしているのが分かった。そして、ミスター・デュボワは顔が輝いている。まるで、「見つけたぞ。」と言いたそうだった。

 私は、人が困っているのを見るのが苦手だ。どうしてもソフィアを恥から救ってあげたかった。知らぬ間に私は彼女に答えをジェスチャーで教えていた。ミスター・デュボワには見られないように、背を向けながら。

 「えっと、25?」ソフィアは不安そうな顔で私を見ながら言った。

 ミスター・デュボワは少し残念そうだった。「それが正解です。座ってください。」

 ソフィアは座り、とても安心した表情をしていた。彼女は私に感謝の表情を送った。

 私は彼女に微笑んだ。これはいい友達の作り方ではないのは分かっていたが、とても嬉しかった。


 「さっきは助けてくれてありがとう。」ソフィアは後で言った。

 「どういたしまして。」私はちょっと赤面しながら答えた。やっと、学校で一番人気な女の子に少し注目してもらえた。

 「ところで、今日ランチ一緒に食べない?まあ私の友達も一緒だけど、もしそれでも良ければ。」

 私はびっくりした。私はソフィアと友達になれた!こんなの想像もできなかったわ。これが私のこの学校での最初のデビューだ!私が人気者の女の子たちと同じ机にいるのをみんなは見るだろう。もしその空気にうまくとけこんで、クールなふりをしていれば、私はもっと人気者になれるかもしれない。そして、ついには当初からの計画通り、スターになれるかもしれない。キャリーはどうするの?私の心の中で、そのような質問がわきあがった。キャリーはきっと他の人を見つける。一回のランチだし。

 「もちろん。」と私は喜んで言った。


 「あの、キャリー?」私は4限目の時に言った。体育の授業で、バレーボールをしていた。キャリーと私は同じチームだった。楽しんでいたが、ソフィアのことを考えると、なぜだかお腹が痛くなった。今、違うチームが戦っていた。

 「何?」

 「あの…」私は唾を飲み込んだ。突然、彼女に告知することが相当勇気のいることだと気づいた。空手部に入り、潤のことを好きになり、ソフィアと友達になり、私は最近あまりいい友達ではない。「あの…ちょっと今日のお昼ご飯、違う人と食べてもいいかな?」

 キャリーは叩かれたような表情で私を見た。「誰と?」

 「えっと―ソフィア。」

 「ソフィア?いつからソフィアと友達なの?」

 私は彼女に今朝あったことを話した。

 「彼女、私に感謝してくれているみたいで。でも、心配しないで、明日はキャリーと食べるから。」

 キャリーはショックでその場に立ち尽くしていた。私は、ソフィアの誘いを断れば良かったのかなと思った。いや、あなたは誰とでもお昼ご飯を一緒に食べる権利はあるはずだ、と私の頭は言う。でも、心はあまり自信がない。キャリーとずっと一緒に過ごしてきたから、誰か違う友達と仲良くするのがまるで違法行為のようだった。

 キャリーは私に冷たい視線を送り、クルッと回って去っていった。私は彼女の後を追って謝りたかったが、足が動かなかった。


 ソフィアとのお昼ご飯は特に問題なかった。ソフィアだけじゃなく、「かっこいい」グループのたくさんの他の子たちと一緒だった。ちょっと緊張したけど、意外と打ち解けることができた。私はソフィアがこれだけ人気者になれた訳が理解できた。彼女はかわいくて、一緒にいて楽しい。私は彼女と友達でいたかった。

 一方、最近キャリーとは少し距離を感じている。これはひどい言い方かもしれないが、キャリーはこの学校で私が社交的になるのを邪魔している―いや、そんなことはない。私はキャリーがとても好きだ。この学校に来た時から支えてきてくれた友達だ。時々付き合うのは難しいけど、邪魔ではない。

 私が社交的になるのは、キャリーとの友情をあきらめるほど大事なことではない。昔、私が友情を持続させるのは難しいって言っていたの覚えている?今となってはそれは可能だと思うし、私がキャリーとの友情を大切にさえすれば、きっと彼女とずっと友達でいられると思っている。

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