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難多き青春  作者: レモン
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第二十七章 ロマンチスト

どうしたら人を好きになれるの?

心の底から

男は女を愛し、女は男を愛する

頭から足まで、たとえ離れていても


 時々私は男の子が好きになることがある。私に優しくしてくれる時や、仕草や笑い方がカッコいいと思った時に。でも、どうしたら人を愛せるのか、運命の人に出会えるのか。私は人間が磁石のように、一番相性のいい人にひきつけられたらいいのにと思った。


 「ちょっとの間ボーッとしていたの。誰かの目を見つめていたけど、焦点がはっきりしなくて。そしてその目がマークのだと気づいたの。彼も私のことを見ていて。なんか目が合ったのにびっくりしちゃって…」アリスは言っていた。

 「それで、彼のことが好きになっちゃったの?」ジェシーはからかった。

 「いやいや!ただの偶然よ。私はそこまで軽い女じゃないわ。」

 私は微笑んだ。私はアリスのそういうところが好きだった。いつもはっきりしているし、しっかり者で思慮深かった。

 しかし、私はこの恋愛についての話題には気まずさを感じていた。恋愛は私を気まずくさせるし、恥ずかしくもさせる。私は恋愛経験があろうとなかろうとどうでもいいように振る舞いたかった。でも、心の奥では友達と同じように恋愛を渇望していた。

 「そういえば、アイリーンは好きな人とかいないの?」

 「私?」私は甲高い声で答えた。私は喉を正した。「えっと、いないよ。」

 「え~、誰かいるでしょ。」アリスはからかった。ちょっとジェシーみたいになってきた。

 「いや、この学校には誰もいないよ。」私はボソボソと言った。

 つまらない答えだと知っていたが、あながち嘘ではなかった。この学校に私に合いそうな人はいなかった。私は優しくて、頭良くて、運動神経が良くて、面白くて明るい彼氏が欲しかった。私のことを私として愛してくれて…構ってくれて、努力家で、イケメンな…完璧な人。それが私の理想の彼氏。もしかしたら学校の外を探した方がいいかも。完璧な男の子、この世にいるなら、私の前に姿を現して!


 その日の空手部の練習では、私の好きなリンが隣で練習していて、心がときめいた。好きといっても愛するというわけではなく、憧れに近い感じ。カッコよくて面白いから。私は彼にも私のことを好きになってもらいたかった。私たちの間で互いの接近があることを望んでいた。

 でも、私はあんまり彼に近づけない。それはジェシーも彼のことが好きだから。私はなぜいつも親しい友達と同じ人が好きになっちゃうのだろう。本当に不思議。だけど私はそのために私たちの友情を壊したくなかった。それは友情の方が愛より大事だと思うから。

 私は彼が踏み込んで、軽くて素早い突きをしながら気合いを出すのを見ていた。

 その後の練習では彼のことが頭から離れなかった。彼はいつもフレドリックの大きくて面白い気合いや動きをからかった。そして皆を笑わせた。クラスでも彼はカッコよかった。カッコよくて人気者のグループに入っていて、その中でもよく喋る方だった。疲れてイライラしている先生のことまでからかった。カルシウムが足りていないのでは、と。

 彼はクラスでも部活でも皆を楽しませてくれた。私は影ながらも彼のそういうところを尊敬していた。


 私はマットやアンドルー、ジェーソンのことも好きになってきた。彼らはサッカー部に所属していて、背が高くてカッコよくてちょっとワイルドだった。ジェシーは彼らを怖いと言うが、私はカッコいいと思った。私は彼らを怖いと感じてしまうジェシーを可愛そうに思った。私も彼らに睨まれたくはない。私はジェシーにいつでも味方であることを示したかったが、彼らに近づきたい気持ちも多少あった。

 時々私は友達のために色々なことを犠牲にし過ぎていると感じることがある。でも、私は自分のせいでもあることに気づく。私はもっとオープンでおしゃべりになるべきだ。それは自分のためだけでなく、私がもっとそうであった方がいいと感じているであろう周りの人のためでもある。だけど、変わるのは簡単ではない。時に私は、自分の生まれ持ってしまったものは仕方ない、と感じることもある。

 ただ、確かなのは、私が自分の学校の男の子に最近たくさん興味を持っていること。だからアリスに今同じ質問をされて、「いない」と答えたら、嘘をついていることになってしまう。でも、彼女がそれは誰か聞いてきたら、それは答えるのが難しいだろう。


 どうしたら、どうしたら、どうしたらたった一人の特別な人を心の底から愛せるの?分からないとイライラしてしまう。

 時々、私は自分が違う人だったらいいのに、と思うことがある。でも、多くの時は自分でいることが嬉しい。それは、ロマンチストではないかもしれないけど、いつも頑張ってやり過ごしている自分を、何となく誇りに思うからである。

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