ラーメン部の回
2話目は初めてナンパに連れて行ってくれた先輩の話をしようと思っていましたが、諸事情により、急遽ラーメン回に致します。
ぼくは仕事の人と遊ぶのが好きで、音楽好きな人と集まって、結構な長い間椎名林檎や家入レオのコピーバンドやっていまして、みんな社会人でぼくを含めボーカル以外は練習時間もなかなか取れず下手くそでしたが、中々楽しかったです。
まあ、それが異動になりまして、住む場所もレオパレスで楽器禁止。途方にくれました。この頃ですね。ツイッター始めたの。皆さん孤独なもぐらの喋り相手になってくれてありがとう。
異動先は本部が敷地内にあり、年齢層が高く、家族持ちが多くて、毎日パーティ感覚だった前の職場と違って最初つまんなかったです。お陰でお金使わなくなりましたけど。
ツイッターなんか見ると、ぼくはラーメンが大好きなイメージがあるかもしれませんが、その実そうでもなくて、まあ結構好きってところです。毎日三食ラーメンで全然構いませんが、ぼくはそこまで食にウエイトを置かないからです。寧ろ多くの日は、一日一食です。
この頃のぼくは招からざる客で、年上の部下が多かったり、ぼくが本部長(移動前の最上位の上司)のお気に入りだったりで、とても煙たがられていました。ここは常務と専務の縄張りです。
なんだか無難な仕事ばかり割り振られたり、年上の上司から敬語で話されたり、出入りする業者さんには逆に舐められたり。
狭い職場なんで、これが結構ストレスで、最初は上司と同じスマホゲーム始めました。星のドラ○ンクエスト。
するとスマホゲームの話で、なんとかこの上司と仲良くなれまして、毎日ガチャで何が出ただの、そんな話くらいなら出来るようになりした。
頃合いを見計らって、この上司と、目ぼしい歳の近いメンバーをラーメン屋さんに誘ったのがラーメン部発足の瞬間です。
ぼくには新しいコミニュケーションツールが必要だったわけです。音楽好きな人はどうやら少なそうな雰囲気でしたので、そこで代用したのがサラリーマンはみんな大好きラーメンです。
女の子も好きな人多いですよね。きっとラーメンにはその味以上に、付加価値のようなものがあるのだと思います。
初めは職場の近所に新しく出来たラーメン屋さんに行きました。
二郎系と呼ばれるお店です。ぼくにラーメンのイロハを教えたラフレは、二郎系はラーメンにあらずを褒め言葉として言ってました。
仲良くなりたいからと言って、行列の出来る店の狭きカウンターに四人並ぶのは、難しく二手に分かれて座りました。
その時、一緒に座った同僚は、山盛りの具材にたじろいだので、「エグるように食べるのだよ」と、教えてあげました。残したので、お腹いっぱいだけれど食べてあげました。
これがラーメン部発足の瞬間です。この月二回から多い時で週に二回ラーメンを食べにいく、このメンバーは、職場で一つの派閥になりました。
派閥は反感を買うもので、新参なぼくが、まるで星ドラの上司をたらし込んだみたいに感じたのでしょうか、いい顔しない人たちも結構いました。便宜上ぼくらをラーメン派、彼らを居酒屋派としておきます。
ちょいちょい突っかかってきて、ぼくの仕事にケチをつけてきたりしましたが、ぼくは前の職場で魑魅魍魎たちと凌ぎを削ってきたので、蚊ほどもダメージを感じません。
しかしながら、かなりの比率で、日々顔をあわせるのです。こんな狭い職場で、彼らにストレスを与え続けるのは、得策ではなく、ちょいと頭を捻り、これを書いてる前の年の忘年会、上司から宴会部長を仰せつかったぼくは、
「異動してきたので、この辺の居酒屋わからなくて困ってます。どこか良いところありませんか?」
と、彼らのよく行く居酒屋を紹介してもらい、彼らに花を持たせました。その実、ぼくはお酒も好きなので、相談するまでもなかったのですが。
ともに忘年会で飲み交わし、お酒は人と人の距離を縮めます。和解には程遠くとも、彼らも、ぼくも人です。ストレスは少ない方がいい。
もちろん〆はラーメンで、ラーメン派と居酒屋派は一つになりましたとさ。みたいな。
こんな感じで、なんとか新しい職場に馴染むことできました。ぼくは元気です。まあ、本部のおばちゃんたちとは未だにバチバチしてますけどね。
自作小説魁! ラーメン百景のモデルになった友人のお陰で、名古屋市内のラーメン屋さんには比較的詳しかったのが、幸いしました。
なんら変わった話ではないので、次はもーちょい面白い話を書きます。
ではでは〜。