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前提説明と設定追加

 「シナリオの方程式」(江本あやえもん)に沿って進めていく。

 第10回「対立関係を構築する」でメインテーマの対立を構築した。次はこれを三幕構成に対応するように拡張していく。


 と、その前に対立関係を三幕構成へ対応させるための前提知識を「シナリオの方程式」から引用・要約する。

 (ここから先は前提を知っておかないと説明が難しいので)

 また、前提の説明の後、今後の作業のために設定の方に一度戻る。


 まずは前提から。


 ・物語とは、問題を解決する過程である

 ・第一幕:問題が発生して、その問題への対処をすることを受け入れるまで

 ・第二幕:問題を解決するまで

 ・第三幕:問題を解決して、元の状態に戻るまで

 ・「問題への対処をすることを受け入れてから、問題を解決して、元に戻るまでの部分」をスペシャルワールドと呼ぶ


 第10回で対立関係を構築したが、あれはメインとなる対立だ。

 実は幕ごとに対立関係を構築する必要がある。三幕なので対立も3つになる。


 ・第一幕:スペシャルワールドに入るかどうかの対立

 ・第二幕:テーマの対立(←第10回で構築したのはこれ)

 ・第三幕:スペシャルワールドから出るかどうかの対立


 ・対立構造を物語に変換するには「トリガー」と「昇華(止揚)」が必要になる。

 ・トリガーは安定した対立構造を変化させるきっかけのこと

 ・昇華は対立した問題の答えを得ること


 ・第一幕の昇華:「使命感」「仕方なく」「同情して」「妥協」など。問題の根本解決はしない昇華の仕方

 ・第二幕の昇華:「喪失の克服」「心のレベルアップ」といった、問題の根本解決

 ・第三幕の昇華:「素直になる」「感謝する」「行動に移す」といった、問題解決した後の新しい次元での初行動


 ここまでが前提だ。

 

 第一幕から第三幕まで順番に考えていくのもいいけど、まず全体を見て流れを把握しておいた方がいいだろう。

 その理由は、たとえば第三幕の昇華を見ればわかる。第3幕の昇華は「問題解決した後の新しい次元での初行動」だ。

 言い換えれば第一幕では、「問題解決する前の古い次元での行動」を描写しておかないと、第三幕の「昇華は問題解決した後の新しい次元での初行動」は描けない。

 もちろん、第三幕まで考えたあとに、第一幕に遡って修正するということも可能だ。

 でも、つじつま合わせは面倒なので、可能ならあらかじめ考えておくべきだろう。


 あー、長かった。

 次は上記の前提をもとにそれぞれの対立を考えていくんだけど、ちょっとその作業を行うには設定というリソースが足りない。

 そこで、設定の方に戻る。まあ、今まで設定ほとんどやってなかったから……。


 避けてたわけじゃないんだけど、今まであまり話題に出してなかった設定。それは、スペシャルワールドについて。

 今作では「冒険者ギルドの閉鎖騒動」をスペシャルワールドにすることを前に説明した。

 「主人公」と「冒険者ギルドの閉鎖騒動」について、ちょっとだけ細かく設定を練っていこう。


 主人公は冒険者ギルドの閉鎖騒動に巻き込まれる。で、よくよく考えると冒険者ギルドが閉鎖されて困るのは、冒険者じゃないんだよね。冒険者はギルドが閉鎖されたところで、拠点変えればいいだけだから。

 ということは主人公は冒険者じゃなく、ギルドの中の人ってことになるか。いや、冒険者じゃないのはちょっとキャラとして動かしにくい。ここは冒険者がギルドを運営しているということにしよう。互助会的なイメージ。で、主人公は「ザ・ゴール」に倣ってギルドマスターにする。

(「ザ・ゴール」は閉鎖されそうな工場の話で、主人公は工場長)


 主人公の年齢はラノベっぽく、高校生ぐらいの年齢の少年と考えている。(16~18)

 そんな少年がギルマスやってるギルドなんて、規模も小さいし、歴史もあるわけがない。というわけで、開拓地に新設されたギルドが舞台だ。


 というか開拓地に新設されたギルドでも、やっぱり少年がギルマスをやるのはおかしい。多分、主人公は過去によほどの功績があるのだろう。

 と、ここまで頭で考えた。


 あとは色々と想像を広げるのだけど、そのプロセスを言語化するのが難しいので結論を書く。


 ・過去に高度魔法文明時代があった(現在は高度魔法文明は滅び、退化している状態)

 ・高度魔法文明時代の廃都(遺跡)の攻略のために大部隊が組織され、主人公はそれに参加

 ・攻略戦で主人公大活躍

 ・廃都の近辺に街が建設され、冒険者ギルドが作られる。主人公はギルマスにさせられる


 こんなもんか。設定作成は苦手だ。


 そして……、

 ここで作家としての自分が、読者としての自分に殴られる。


 「お前、舐めてんの? このエッセイのタイトルを読み返してみろよ」

 「タイトル? 『なろうで小説を書こうかな』だけど」

 「『なろう』なら、主人公こんなもんじゃないだろ。もっと盛れよ!」

 「いいのか……、俺に盛らせたらタダじゃ済まないぜ」

 「クックックッ、やれるもんなら、やってみな」


 言ったな……、後で後悔するなよ……。

 やってやろうじゃないか! 実は主人公は魔王!(ドーン)

 そして、魂に邪神が封印されている!(バーン)

 さらに世界を変革する第三魔法の、世界で一人の使い手!(ジャジャーン)


 次回は、対立構造の続きをやる。

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