表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王妃サトリーヌは、たこ焼きを片手に事件を解決する  作者: くろくまくん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/7

一人目:カイン国王陛下とアップルパイ

そろそろ秘宝を持ち去った犯人を探さないと手遅れになっちゃうよ?


というわけで、リストアップされた五人にそれぞれ話を聞くことに。


さて、有力な情報は得られるのか?



◯登場人物


サトリーヌ王妃

25歳。たこ焼き大好き。サスペンス大好きで好奇心旺盛。


セシリア

32歳。サトリーヌの専属女官。


カイン国王

30歳。異世界転移してきたサトリーヌの美貌とその才覚に惚れ、求婚し、めでたく正妻として迎えた。

 というわけで、秘宝盗難が発覚した当日の午後三時頃。場所は王城地下一階にある、会議室である。


「サトリーヌ様、先ほど申し上げた方々を順番にお呼びし、話を伺おうと思いますが、何か聞きたいことはありますか?」


「う〜ん、そやねぇ…今日のオヤツは何かなぁ〜…とか??」


 そのニセモノのたこ焼きでも食っておけ!とでも言いたげな目で王妃をぎょしたセシリアは、それを無視し、話を続ける。


「まず初めにカイン国王陛下に来ていただきますね。オヤツはそのあとです」


 ちょうどいい終わるかどうかのタイミングで会議室のドアをノックし、カインが部屋に入ってきた。


「サトリーヌ、待たせたな」


「カインちゃん、ハロー!聞いてるかもやけど、なんかお宝が盗まれて、たぶん内部の犯行で、それを突き止めるために今動いてるんよ。なんか知ってる?」


「うむ。まず初めに私が知ってることを言おう。もしかしたらセシリアは知っているかもしれんが…サトリーヌ、お前が王妃になったことを歓迎していない人物がまぁまぁいる」


 そう、サトリーヌは元々五年前に異世界から転移されてやってきた、この世界の住民からすると、未知の存在なのだ。ちなみにサトリーヌが転移…言葉を変えると召喚された理由は、国にとっての人柱ひとばしらである。この話はまた追い追いすることになると思うが、簡単に言うと、他国からの侵略や攻撃をまぬがれるためのバリア役にサトリーヌは召喚されたというわけである。もちろんサトリーヌ本人もそのことを知っている。


「まぁしゃーないやんね。なんていうか元々国をまもるために召喚されたウチやけど、まさか護りを通り越して、みんなを支配する側になるやなんて、思ってもないやろうし。てか、ウチかてなりたくてなったんちゃうんやけどね〜。もちろん思い通りに支配しようやなんて、思ってもないし」


「それは俺がよく分かっている。それに利用するだけ利用されて、ギルバートに捨てられたお前はとても不憫ふびんであった。バリアとなるだけでなく、他国との外交もそつなくこなすお前のことを、俺はとても心強く思っているし、尊敬している」


 カインの言葉を聞いて、サトリーヌは急にクネクネしだした。


「カインちゃん…ウチやっぱそういうの好き。なんかチャラチャラしてなくて、きちんとウチのことを想ってくれてるの、あぁ、なんか愛を感じるわぁ〜」


「おっほん!うぉっほん!カイン陛下から見て、怪しいと思われる人物をよかったら上げていただけますか?あと、念のために後ほどボディーチェックをさせていただきます」


 セシリアはわざとらしく咳をし、サトリーヌのノロケを蹴散らした。


「うむ、そうだな。怪しい…と言うほどではないのだが、弟のギルバートが相変わらず侍女のサーシャと裏でコソコソはしているようだ。あれから少しはマシになったかと思ったのだが」


 例の弟のギルバートくんだね。侍女のサーシャはセシリアよりも六つ下なんだけども、ちょうどサトリーヌちゃんが召喚されてきたすぐ後くらいに、王城で侍女として働くようになって、今ではセシリアのほうが立場は上なんだけども、セシリアの後輩という感じにはなるね。


「王弟殿下と、サーシャ、ですか。わかりました。後ほど話は個別で聞きますが、そのことも頭に入れておきます。他には何か?」


「今思い当たるのは、そのくらいかな。セシリア、お前の考えも少し聞きたいのだが?」


 カインはセシリアよりも二つ年下。身分の違いはあれど、王国の学園時代はセシリアの方が先輩だった。


「はい、これはお願いになるのですが。サトリーヌ様のことを良く思っていない人物を特定するのはなかなか難しいですが…どうかもし何かあった場合は、サトリーヌ様のことを守ってあげてください」


 カインは少し驚いたような顔をした。


「セシリア…昔に比べて優しくなったな。深い意味はないが、サトリーヌが来てから、君はとても穏やかになった気がするよ」


「私は昔も今も変わっておりませんよ。ただ、サトリーヌ様がとても不憫でならないだけです」


「えっ、セッちゃんそんなウチのこと可哀想かわいそうがらんでもええよ〜。心配せんでもウチはいつも元気やし、カインちゃんも、セッちゃんもおるから、ウチは何があっても大丈夫やで。ねぇねぇ、それよりそろそろオヤツ…」


 いいこと言ってるのにオヤツのが大事なんかい!


「そろそろ次のギルバート殿下が来られる時間なので、その前にオヤツを持ってきてもらいましょうか。陛下も召し上がっていかれますか?」


「いや、俺はいいよ。腹も空いてないしな。じゃあそろそろ行ってくる。何かあったらすぐに駆けつける」


 カインが出ていき、セシリアはオヤツの手配をする。


「わーい、わーい、やっとオヤツやわ〜。わくわく…」


 侍女が持ってきてくれたオヤツは、温かいアップルティーと、蜜のたっぷり入ったリンゴを薄切りにし、ふんだんに敷き詰めた、タルトタタンというアップルパイだった。


「わっ!めちゃくちゃ美味しそうや〜ん!いつもありがと〜!」


 ホールのタルトタタンを、一人前に小さく切り分け、皿に載せて渡してもらう。


「今日のオヤツはりんごちゃんコンビやね、素敵やわぁ〜!」


「では、ギルバート殿下が来る前に少しオヤツをいただきましょうか」


「うんっ、ありがとうねセッちゃん。いつも気遣ってくれて」


 こういう時は素直でいいやつなんだけどなぁ…と思うセシリアであった。

カイン国王に色々と話も聞くことができた。


サトリーヌちゃんがこの世界に召喚された理由もなんとなくわかったね。


今回の事件と、サトリーヌちゃんはもしかして関わりが…?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
セリシアさん、サトリーヌ王妃が来てから変わったんですね。話の途中でも、「オヤツー」って自分の気持ちを口にしてしまうサトリーヌ王妃だから、穏やかになる理由も少し分かる気がします。タルトタタン美味しそう!
タルトタタンがとても美味しそうでした。まさかこちらの方で飯テロを食らうとは、不覚です……。 まだまだ容疑者も出揃っていないようで、続きが気になります。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ