この街は。ディストピアの隣。
この街は既に終わっているようなものだが、見捨てるかと言われたら間違いなか見捨てない。
ディストピアというものは僕の元いた世界におけるSFジャンルの一つだが、荒廃した世界や機械による人類の制服などがそれに該当する。
要はどうしようも無い世界のことをディストピアと言ったりするのだが、この世界は生憎だが機械と生身のヒトガタが入り組んで跋扈する世界でありさらにはそこに魔法というファンタジーも加わってくる。
幸いにも魔法は現在ではほぼ絶滅状態であるが、それでも存在自体が消えた訳では無いから、機械と魔法が共存することは無いとはいえ大変なことになるだろう。
というか、機械が魔法を使えたら絶望しかないだろう。
この世界の魔法の理屈が空気中に発生しているマナを使っている原理だとしても、人間が居なくなればマナは勝手にどんどん溜まるらしいし、マナが溜まりすぎると人体に悪影響だともいう。
それはを克服できてしまう機械化は、ある意味では相性がいいのだろうが……
機械ではマナに干渉する手段が無いため、残念ながらモドキにされた人たちは魔法の適性がゼロということになる。
図らずしも、推進派が台頭することになった魔法の才能がゼロの人達のような感じだ。
魔法はマナを肌で感じ、マナをイメージ通りに体内で生成させ、発生させる。
その過程があることにより、機械では無理ということだ。
「みんな嫌がるね。戻るの」
「一度楽をしたらめんどくさい方に戻りたくない、というのに似てるでござるな」
それはそうだ。
モドキになればヒトガタの時に不便だったものが全て解決する。
飲まず食わずでも平気だったり、海などでふやけたり体温の上昇がなく死ぬリスクがなかったり……
オマケに本体のコアが生きてれば何度も再生可能という便利すぎるものが付いてくる。
この世界に人間が推進派を否定するものが居るのはそういう人としての生を実感する機会が失われることを危惧して、というのもあるだろう。
生きてることに価値がある。肌で感じるから意味がある。
人というものはいつだって肌で感じて生きてきた。
機械になれば進化すらも難しくなるだろう。
人の進化に科学が介入してしまえば、それはもはや強制されたかのように窮屈になってしまう。
そんな人生は僕は嫌だな。
「一度ギルドに戻りましょうか」
改めて今後のことを話すことにしよう。
ここまで読んでくださりありがとうございます。評価、ブクマ是非よろしくお願いします。




