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機械の技術が発展した異世界に召喚された僕が記憶屋として成功するまで  作者: 凪笠シメジ
スベラル王国編

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王族の行方。彼ならきっと。

ギルメイとの会話を終え、ニコラ達と合流してまずは、情報集めだ。


今の国の内情を知り、少しでも交渉の材料にする。


情報はギルドで集めるといいだろうとのことだ。


ギルドは国の管轄であり国の状況が逐一伝わってくる。


それに、サブラスと違いここのギルドはかなり国の状況に左右された依頼が多い。


状況整理にはうってつけだろう。


それに⋯もしもの場合はギルメイを裏切る形にはなるが、情報を共有するべきだ。


ニコラ達はギルメイが王族だと知らない。いや、知る由もない。本人が徹底して隠していたのだから。


宿で荷物を預けると、その足でニコラ、ハーティの三名でギルドへ向かった。


エルメロスとギルメイは別のやるべき仕事を頼んでいる。


それが完了次第、合流してもらうことにする。


スベラルのギルドは少し豪華だった。


サブラスのギルドと比べると装飾が凝っており、なにより一番目立つのは中央になる水晶の様なものだろう。


あれは、何をするものなのだろうか?


「スベラルのギルドは凄いですね⋯渡し、聞いたことのある話ではあるかなり羽振りがいいそうです」


「羽振りが?」


「給料がサブラスの2倍くらいとか」


驚いたな。


国力は明らかにサブラスのが上だ。


だが、スベラルはどこから資金を仕入れてるのか、給料が高いらしい。


ギルドは国から色々なサポートを受けており、当然仕事の斡旋等をすることで金銭面のやり取りをする。


金銭面に関しては国から直接取引きしているはずだ。


その国が羽振りがいいと言うのだから、もしかしたらサブラスと比べるとかなり盛んな事業があるのかもしれない。


「スベラルには過酷な仕事が多いからな。死ぬ可能性も考慮して給料が高いんだろうな」


ニコラは世界を旅していた。


なので、こういうお国事情にもある程度精通しているのだろう。


特にギルドに関しては国の所属のメンバーでなくても、給料は少し減るが仕事を斡旋してもらえる。


口ぶりからして、スベラルのギルドでもお世話になったのだろう。


「今回はどのようなご要件ですか?お仕事の斡旋は⋯」


「ああ、それなんだが、このギルドで一番国の事情に詳しいのは誰だ?」


「国の事情ですか?それならーー」


ニコラは受付で話を通して僕とハーティはこの間にギルドの情報集めだ。


ギルドには常に数十人は常駐しており、常に仕事を求めて待機している。


その人たちから少しでも話を聞くのだ。


「じゃあ手分けして聞き込みしましょう」


「はい。お願いします」


ハーティと手分けしてニコラが戻ってくるまでの間に少しでも情報を集めることにした。


ギルドで聞き込みをしている中で有益な情報を得た。


ここ数年で正当な王族が居ないため、王宮は大混乱。


そして、仮の王を立てるものの国民からの支持はかなり落としており今すぐ退任しろという声も多いという。


不人気な王様、ということだ。


国民の中では正当な王家の復帰を望む声も大きく、もし王家の人間が見つかった際は即刻王位を継承。


国を任せるということらしい。


正当な王家⋯はギルメイさんだ。国に何も言わずに出ていったのだろう。


そして逃げ回っていたのだろう。


足取りが掴めずにずっと捜索状態らしい。


大臣はギルメイさんが発見され次第すぐに王位を継がた上で国の偏ってしまった現状を立て直すために尽力すると。


だが、それと今回の戦争はまた別の話だ。


今の国王であるアスマンは自己武力の行使を選ぶ。


それは、武力を誇示し、国の力を示すためでありそして、戦争に勝つことにより国民の信頼を得るためだと。


そんな事の為に戦争は起きてしまったらどうしようも無いだろう。


だからこそ、止めなければいけない。


⋯ギルメイさんはその事を知っているのだろうか?だが、彼も悩んでいた。


政治に優秀だった兄と違い、ギルメイさんは力を誇示することでしか王族としての威厳を出せなかったからこそ自分に政治は無理なのだと。


もしも自分が政治の世界に関われば、傀儡になり、裏から国を動かしたい人間にどうにかされてしまうんではないかという不安とずっと戦っていた。


それは、サブラスのギルドで依頼をこなす日々を送ってもなお変わらなかった。


優秀な兄と力だけの自分を比べる日々の中、そしてその不安はきっと兄の訃報とともに大きくなったのだろう。


今自分が戻れば確実に自分の政治による国の統一が始まってしまいそうなればどうなってしまうか分からないと。


もちろん、これはギルメイさんの事情であり、王宮内の人間からしたら早く戻ってこいの一択だろう。


彼が戻ってこなければこの混乱は無くならない。


メモリーストーン、これは国王の記憶ではなくギルメイさんの事情を説明し、復権させた方がいい気がする。


だが、今のギルメイさんにその気は無い。うーん、どうしたものか。


悩んで根を詰めていると受付が終わったニコラが戻ってきた。


「だいぶこの国はやばい状況らしいな。うーん、正当な王族か」


「どこにいるのでしょうか」


不安そうなニコラとハーティを横目に、僕はギルメイさんのことを思い浮かべてどうすれば彼が国を収めてくれるのかを。


どうすれば彼は王族としてしっかりと戻ってくれるのかと。


彼が戻れば少なくとも戦争は無くなるだろうし争いも無くなるだろう。


スベラルは武力こそ強けれど、争いを好まない優しい国になるだろう。


しかし、このことは僕しか知らない。

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