表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械の技術が発展した異世界に召喚された僕が記憶屋として成功するまで  作者: 凪笠シメジ
国渡編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/79

この街の空気。機械たちの平和。

最新話まで追いついて頂きありがとうございます。


良ければ最後まで見た後に評価とブクマをよろしくお願いします。モチベに繋がります。

自衛手段を獲得した後、再びギルドにもどるがニコラの姿はどこにもなかった。


もう既に旅立ったあとか、それとも最初から実はいなかったのか。


「うーん……」


「あ、テオさんですね?」


少し考え事をしていると、ギルドの受付さんに声かけられた。


何やら伝言を預かってるようで、恐らく伝言の主はニコラかハーティかセネガさんか。


「この街の空気を知ったなら何をすべきか明確になる、と伝言を受け取っています」


ああ、恐らくはニコラからの伝言だろう。


この街の空気……そうだな、モドキの人達とヒトガタがお互いの存在を認識しないで生活しているという歪な街、という印象だな。


そもそも、モドキは元の人間の皮を使ってガワを偽装している都合、はたから見たら入れ替わっているなど想像しようがないだろう。


だが、身長は変わらなくとも体重は変化せざるを得ないだろう。


その理由は、機械になったらどうしても重量が出てしまうから。


「でもいちいち調べるのもなぁ……」


「そういえば先程女性の冒険者さんが魔法を継承しいましたよ」


受付さんが丁寧に教えてくれた。


どうやらその女性は炎系が適正だったらしく、炎系継承のメモリーストーンに触れてしばらくしてから問題なく軽めの炎を出せるようになっていたとの事。


女性というのはおそらくモドキは魔法に興味が無いので必然的にヒトガタのままの女子供が主に覚えに来る、ということだろう。


「その人、名前分かりますか?」


「はい。【ネロ=レベッカ】さんですよ」


名前が分かればその人の元へ訪れるのも可能になる。


今は少しでもこの街の惨状を知る方が先決だから、魔法を継承したのならちょうどいいと言うことになる。


「その人の家分かりますか?」


「わかりますよ~」


受付さんに家の場所を教えてもらい、訪れることにした。


念の為、ハーティかセネガさんどちらかに着いてきてもらえると助かるのだが、生憎今は出払っているので二人が帰ってくるまで少し待つことにした。


ギルドではご飯時には色々な食事を提供している。


今日はそうだな……パンだな。


「これ二つ貰えますか?」


「は~い。3ギルで~す」


ご飯は大事だ。


飯が身体を作ると言ってもいい。


僕はパンを二つと飲み物一つで二人が今起きている状況の調査より帰ってくるのを待つことにする。


しばらく待っていると、二人が帰ってくるのが見えた。


ハーティとセネガの二人が別々に調査しているが、帰りはたまたま一緒だったらしい。


ギルドに入ってきて僕に気づくと、二人は隣と目の前にそれぞれ座った。


手には何やらメモ書きのような物を抱えながら。


「この街の情報が沢山ですこし混乱しそうでござるな……」


「そっちも聞きましたか?街の人から」


「ふむ。一旦とりあえず整理しましょうぞ」


二人の調査結果を知るのが先決、とりあえず発表してもらおう。


「元々無所属だったこの街に、数ヶ月前にどうやらスーベルニカからの使者が訪れているらしいでござる」


スーベルニカからの使者、ということは男たちを攫っていた張本人だろう。


それに、数ヶ月前というのもモドキが増えたらしき日と合致していて、これは間違いなくビンゴだ。


「スーベルニカの使者は三人ほどスーベルニカへ連れていってるとのことです」


ん、まて。誘拐ではなく合意の元?


「合意、ってことだよね?」


「どうならそのようで」


おかしいな、スーベルニカのやり方だと無理やりでもおかしくないしそれに同意ってことは少なくともスーベルニカを信頼しているということか……?


「三人がスーベルニカより戻ってくると、その日から少しずつおかしな空気が流れていたとの事でござる」


おかしな空気というのはモドキ特有の決まったプログラムで行動することを指しているのだろう。


元々が小さな街だったからこそ、違和感は最初は強かったんだろう。


しかし次第にその違和感を誰も疑問に思わなくなっていた。


様子が少しおかしい、程度だった認識もモドキ達と過ぎる日々が忘れさせたらしい。


「その後、また三人と数人単位で連れていってるらしいでござる」


「モドキになって帰ってきてる、んだよね?」


「そうでござろうな」


改造された本人すら改造されたことを知らないたまろう。


モドキに必要な物はその人の脳みそらしいのだが、本来であれば脳みそを引き継いでいるのなら記憶があるはず。


だけど、モドキはそうではなかった。


既にいじられた脳には記憶というものは存在せず、感情だけが残っていた。


おそらくスーベルニカでは能信号に直接関わる研究だって続いている。


それに最終目標を考えると、彼らにとってヒトガタの脳みそ一つ一つは大事なファクターのはず。


いずれは女子供も……?


ひとまず現状を把握するための調査は一通りすんだし、モドキの関係者にそれぞれ当たってからモドキとも直接会うことにしてみよう。


「あの、この人の家族ってわかりますか?」


「は~い。わかりますよ~」


ギルドでは家族の情報なども教えてくれた。


もちろん無料で教えるのは色々まずいので、ある程度お金を支払って情報を交換してもらう。


「ハライ=トロさんですね~」


ひとまず目に映った男の家族を聞いてみることにした。


「でしたらこの街のこの辺に~」


家の場所までしっかり教えてもらった。


三人でいきなりもさすがに警戒されるだろうから、ここは一旦セネガさんには残ってもらおう。


ハーティと僕のふたりなら多少は警戒も解いてくれるだろう。


「じゃあ、ギルドのことはお任せします」


「うむ。いってくるでござる」


そのままの足で僕たちは家族の元へ向かう。


ー1時間後ー


街の見回りをしながらなので、少し時間がかかったが無事に到着したな。


この家族は恐らく父親がモドキになっているのに気づいてないだろうから、その辺の話はなるべく出さないようにしよう。


家の扉にノックをして、反応を伺う。


数分したあと、はい~と中の人が出てきた。


「ハライさんのご家族でいいですか?」


「えっと、はい」


ひとまずハライ本人は居ないらしい。


おそらくどこかでプログラムされた行動を実行しているはずだ。


「少しお聞きしたいことがあるんですが」


「あ、暑いですよね!中へお入りください」


家の中は暑さ対策ですこし涼しいらしく、案内された部屋では涼しい空気が流れていた。


「どうぞ」


わざわざお茶を出してもらった。


いきなりなのにここも出してもらうと少し申し訳ないな。


「あの、それで話というのは」


「ああ、はい。最近違和感を感じたりはしましたか?」


「違和感、ですか?」


「旦那さんの事でもいいですし、街全体のことでもいいです」


「えーっと……あ、それでしたら」


奥さんの話では違和感という違和感自体はそこまでだが、前に比べて旦那の機嫌が落ち着いているらしい。


前はなにかと暴力的だったらしいのだが、数ヶ月前。


ちょうどスーベルニカからの使者が来て帰ってきてからのタイミングと合致する。


「人が変わったように落ち着いてまして……心の変化だったりなにか教えられたのかな~と」


奥さん視点さすがにモドキにされてるとは分からないだろうな。


それでも少しの違和感はしっかりと感じていたらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ