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機械の技術が発展した異世界に召喚された僕が記憶屋として成功するまで  作者: 凪笠シメジ
アニュラス王国中立戦争

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閑話2。魔法と科学。

この世界の歴史を話そう。


始まりは3000年ほど前。


まだ、この世界が始まったくらいの頃だ。


人類はひとつのピークポイントを期にひとつの種族としての個性を確立した。


魔法である。


火の魔法。


水の魔法。


氷の魔法…考えうる限りの魔法を、人類は獲得した。


そして、その魔法はそれぞれ独自の進化を遂げていく。


「一族固有魔法」そう呼ばれる物が台頭を始めるのである。


この固有魔法は遺伝し、そしてその遺伝のきっかけは突然だった。


とある魔法使いの男と女。


二人は結婚し、子宝に恵まれた。


男の得意な魔法は炎、女の得意は魔法は風魔法。


そして、それは4人の子供にそれぞれ別々の特徴として現れる。


火の得意な子、風の得意な子、両方扱える子、そして…魔法の才能がない子供。


魔法の遺伝は完全にランダムであり、代を重ねる毎にその遺伝は強くなる。


故に、魔法の扱えなかった一番下の末っ子は、末代まで魔法が使えなかったと言う。


そのような魔法の遺伝の経緯があり、それから1500年ほど…とある事をきっかけに、魔法はひとつの終局を迎える。


科学の台頭である。


魔法使いの一人が、異世界への扉を開けた。


そして、訪れた異世界人によりもたらされたひとつの知識。


それは、世界の根幹を揺るがすほど影響を与えた。


異世界の科学技術。


それは魔法を飲み込むほど、発展に発展を重ねた。


その理由の一つに、魔法の遺伝ができなかった所謂無魔法児と呼ばれる少年たちの存在があった。


魔法を引き継げなかった子達は皆、知恵に長けていた。


故に、異世界人と接触した際、その「記憶」によりもたらされた未知の機械技術は魔法を無効にしたり魔法を反射したりと、魔法の終焉を告げるものであった。


厳密には、異世界の科学とこの世界で生まれた技術が組み合わさり、魔法を次第に追い詰めていったのだ。


「とある一族」を除き、魔法の使えないものたちによる魔法のない平等な社会の為、魔法使いは駆逐されていく。


そして迎えた科学の発展していく世界。


そこに魔法の介入は無く、機械は次第に力を付けていく。


のだが…不思議なことに科学の発展はスーベルニカという国だけに留まった。


スーベルニカの外は、魔法も科学もない平凡な世界。真の平和、一時の平穏が訪れたのだ。


しかし…世代を重ねる毎に思考はより強固に、より危険になって行く。


スーベルニカの技術を継承し続けた矢先、現代に戻る。


現在のスーベルニカのトップは全ての人類をひとつにしようとしている。


新世界のアダム…それになろうとしているのだ。

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