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機械の技術が発展した異世界に召喚された僕が記憶屋として成功するまで  作者: 凪笠シメジ
アニュラス王国中立戦争

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作戦開始。見えてきた勝機。

水責め作戦はマストで、それはヘルタがトラウマ持ちというのもあるし機械が水に弱いという特性を逆手にとった作戦だ。


だが、まとめて水責めをするにしてはスペースの確保が難しい。


下手に街中で実行してしまうと、罪のない一般人を巻き込み、死人も出してしまうかもしれない。


それでは、アニュラス王を助けて抜け出したところで意味が無い。


アニュラスにとってかなりの損失を出してしまうため、今後の国同士の話し合いが不利になる可能性だってある。


それは、避けるべきであり今無理をしてリスクをとる必要は無い。


だからこそ、僕は提案した。


王宮を使った水責め。


「ハーティ、アニュラス王宮の見取り図はあるか?」


「ここにありますよ」


「ギルメイ、各国の王宮は似たような機能が付いてる、と言っていたな?」


「そうだな。基本的には各国の王宮は建築士の「ブルセリア=ネクラス」が担当している。つまり、共通機構は存在しているな」


「それを踏まえた上でアニュラス王にお聞きします」


「ふむ⋯」


「アニュラス王宮に緊急時の籠城用の密閉機能は?」


「む、そうか。完全に密閉してしまい、王宮内で一気に叩く⋯とはそういうことか!」


「その反応を見るに、密閉機能は備わってるようですね」


「うむ。わしが号令すれば密閉機能が機能するじゃろう」


「外から密閉させるのは可能ですか?」


「密閉機能の稼働に必要なレバーはわしの玉座ともうひとつ、王城入口の門にあるな」


「ならば、緊急号令で王宮内を空にする必要があります」


「うむ。可能だ」


作戦はまとまってき始めている。


王宮の篭城用の密閉機能を使い、そこに水魔法を流し込み、イメージとしては水槽のような完全な上への出口しかない空間を作り出す。


そうすれば、空間全体が水で覆われることになり、そうすれば自ずと機械の嫌がる水の浸水が起きることになる。


機械兵達を1箇所に集めてこれを実行することで、敵の戦力を一気に落とすことが出来る。


敵の機械兵はあきらかにここの戦力だけで全部相手にするのは無理だ。


だから、この作戦で一気に減らせれば、ヘルタに専念することが出来る。


もっとも、そのヘルタもハーティの推測通りなら水の近い空間では動きが制限される。


機械兵を潰しつつヘルタの動きも制限できる、まさに一石二鳥の作戦であるということだ。


「その、王宮の密閉機能、というのはどこまで密閉するのですか?」


「それは王宮住みの俺から説明した方がいいだろう」


「ギルメイ、お願いします」


「まず、王城前の門だが、ここは完全に隙間なく密閉できるな。だが、今回は門は必要ないだろう」


「王宮内の密閉の密度、ですね」


「王宮の王座の間までは完全に隙間なく密閉が可能だ。王座の間より上はテラスになってるから、そもそも密閉の必要が無い、ということだな」


「元々は戦争時に国の頭を失う訳には行かないために矢や砲弾の嵐から完全に守ってしまおう、というコンセプトの元生まれたものだ。水で満たす、ということであればこの上なく必要な要素は揃っているはずだな」


ギルメイとエルメロスの説明から、アニュラス王宮にも同じ機能があり、屋上のテラス以外の完全な密封が可能。


また、僕たちがその場にいると水責めを食らうことになるので、作戦は機械兵を王宮内にとどめる必要があり殿が必要だ。


「殿は俺がやろう。機械兵を押しとどめる、だけで言えばパワータイプの俺の仕事だしな」


ギルメイに殿を任せることになった。


水責め作戦を実行するのは確定した。


あとは、そこに向かって敵を誘導し、そしてハメてしまうだけである。


機械兵を王宮に集結させ、一気に潰す。


そして、ヘルタに集中して、ヘルタを倒して野望を止める。


それが、今回の最終目的であり、一番の難所だ。


ヘルタは推定でも最強の男。


彼を倒せるやつはサブラスとスベラルに居ないならこの世界には居ないだろう。


サブラスの3戦力はこの世界における最高ラインの人間だ。


元々そこの一角でも最強だったヘルタを、今日ここで倒す。


推進派にこれ以上自由にやらせたら自分たちの首を絞めかねない。


自分たちが勝つために最強に挑むのは無謀すぎるがやらざるを得ない以上、最高の作戦で挑む。


「敵を集めるのはどうする?」


「敵の狙いは僕です。僕が王宮に逃げた、と情報を流します」


「うむ。それが一番まるいだろう」


人質になるのは慣れている。


もっとも、人質というよりは囮だが。


護衛にはセネガさんを付けて、残りの戦力は先に王宮で待ち構える方向で決まった。


嘘情報を流すのは、今この国で反逆者として僕たちが追われているのを利用する。


わざと街の人達に姿を見せて、王宮に逃げたと証言させればいい。


「では、俺たちは早速向かう。気をつけろよ」


「拙者の護衛は絶対でござる!安心なされよ」


「お願しますね。では⋯いきましょう!」


僕たちは街中の目立つ場所ーー中央広場へ向かった。


「記憶屋~!記憶屋は王宮へ向かいましたよ~!」


中央広場で声高らかにそう叫ぶ。


すると、街の人達は僕たち目掛けていたぞ!と推進派へ報告へ向かった。


よし、作戦通りだ。


「セネガさん!」


「わかってるでござる!」


セネガさんの遠方からの援護の元、姿をさらして堂々と王宮へ逃げ込む。


街の人達はというと、推進派を連れて中央広場へ戦力を集結させつつある。


ならば、この作戦は間違いなく上手くいくだろう。


僕たちはわざと目立つようにして王宮へ逃げ込む。


後を追う形で機械兵隊が続々と王宮の門へ向かうのが見えた。


セネガはその時点で即エルメロスへ報告して、僕はギリギリまで引き付けて王宮内へ全戦力が集結してしまうように仕向ける。


「む⋯!」


ビンゴ。


特攻隊長としてヘルタが真っ先に来てくれた。


僕たちはセネガさんはエルメロスの作戦に沿った緊急用の上昇スロープへ乗り、ヘルタを引きつける。


ヘルタを追う形で、王宮内へ鎮圧の形で機械兵たちが流れ込む。


僕たちは裏のスロープから屋上へ上がる。


それを見たヘルタはそく機械兵達に王宮内を鎮圧させるように動かしたようで、王宮内へ次々と機械兵達が入ってくる。


「今です!」


「閉門!」


遠隔で城門を閉じる。そして、第二フェイズ。


「密閉!」


次の瞬間、場内は完全な密閉空間へと化した。


外へ出るならば、屋上から飛び降りるか、再度王宮内のレバーを引く必要がある。


だが、機械兵にそれは無理だろう。


彼らはアドリブに極端に弱いようになっているはずだ。


それは、エルメロスが残骸からの命令チップを解析したことで判明した。


やつらは、事前にセットされた命令通りの行動しかしない。


その後の行動は全て、現場で一から入力しなければいけない。


つまり、ヘルタがレバーの存在に気づかない限り、やつらがレバーを引くことは無い。


「じいさん!」


「うむ!ーー『アクア・メイデン!』」


アイアン・メイデンに因んだ名前の魔法⋯まさにこの状況にピッタリじゃないか。


そして、水は次第にかさを増して次第に王宮内全てを覆い尽くすほどの水がその場に流れ込む。


次々と、バチバチという爆発音が聞こえ始める。ショートした音だ。


兵たちは続々とショートして、水責めの犠牲になっているのだ。


「貴様らぁ!何したか分かってるのか!」


「⋯!」


ヘルタが僕たちを追って目の前に到着した。


早い行動と、到着に少し困惑したが、やることは変わらないしやつを、ここで止める。


「ヘルタ!何故、何故推進派に居るのですか!?」


ハーティは極力戦闘を避けたいと最後まで譲らなかった。


そこで、僕たちが提案したのは説得作戦。


彼が説得に応じない場合は武力行使をする。


また、説得が失敗したと完全に判断できるまでは手を出さない。


その条件でハーティは納得してくれた。


「テオくん⋯残念だよ。この機械兵達のことを何も知らないくせに⋯!」


「機械兵⋯?」


「ここにいる機械兵達はみな誘拐された人達なんだぞ!?」


「それくらいは既に調べが着いている。だが、こうなってしまった以上やむを得ない上に、推進派と戦う以上必要な犠牲だとこちらは割り切っているのでな」


「エルメロス!なぜ残虐になれる!?彼らには命令チップ以上に感情だって生きてたんだぞ!?」


「敵対した以上仕方の無いことだ。それに、俺たちは彼らを知らない。肩入れする道理もない」


エルメロスとヘルタによる、言い合いが始まった。

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