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機械の技術が発展した異世界に召喚された僕が記憶屋として成功するまで  作者: 凪笠シメジ
アニュラス王国中立戦争

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末路を知って。王宮への応援要請。

と、一通り情報を確認したが、ハーティの顔が曇っていた。ここまで残酷な事をされると思ってなかったんだろう。彼女は僕の顔をちらちら見て、様子を伺う。

これを見てどんな反応をするのかを見てるのだろう。


だが、思ったより取り乱すことはなかった。薄々どうなるか、というのは察していたからというのもあるが今回はやつらを出し抜きたい。


その想いが強いんだろう。身一つ守れないやつは結局破滅を迎える。まるでそれを示しているかのように歴代異世界人の辿った末路が淡々と端末には記されていた。


これらの情報がヘルタの独自に調べたものだと言うのはハーティには言わないが、言わない方がいいだろうな。ヘルタがこんなやつらの言いなりになってるのを知っていい顔しないだろう。


迂闊な行動をして自分たちの首を締めるかもしれない。それは、ごめんだ。


さて⋯結末はわかった。あとは、対策だが、その辺はまあ一度サブラスに戻ってスベラル含めた会議を開いた方がいいだろうな。流石に一国の保護下だけでなんとかなる問題では無くなっている。


ここまで来ると、戦争の火種になりかねないのは明確だし、なにより推進派の立場はより小さくなる一方だろう。


この情報を与えた、ということはヘルタにはヘルタなりにあいつらを出し抜く術を持ってるってことだろう。そこは、安心していい。


あとは、どうやってヘルタとハーティの接触の取り持ちをやるかだが、そこら辺はまたそのうち考えるとして。とりあえず推進派の首元をかくのは確定として、今後の方針はよりしっかりしなければいけないな。


この国は中立。いつまでも安全という保証はないのだから。むしろ、この国に僕がいる、という情報が向こうに渡れば大胆なことをする可能性すらある。


⋯ギルド経由で一度手紙を出してエルメロスと合流した方がいいだろうな。


「ハーティ。一度ギルドによります」

「何を書いてるんですか?」

「この国の安全ではないことはわかったので、エルメロスやギルメイに援軍の申請できないか、って手紙です」

「なるほど⋯確かに私一人で守り切れる保証はない以上、信頼できる人間複数と連携した方がいいでしょうね」

「これを書いて、ギルド経由でサブラスやスベラルに届けてもらいます」

「わかりました。私は私でできる限りの準備をしておきます」


護衛のための最前の選択を取れるように準備するのはハーティのプライド的に絶対なのだろう。あとはそうだな⋯この国でこれから何が起きるか。それを知りたい。


僕は手紙を書き終え、ハーティとギルドに向かっていた。道中なにやら国民が慌ただしくしていたが、今はそれどころでは無いのでスルーだ。


一足でも早くギルドに到着して、早くこれを届ける。刻一刻と狙われているのをわかった上で行動しなければ、僕も彼らと同じ末路を辿ることになるだろう。脳をいじられ、廃人に⋯なんてのは流石にちょっとね。


さて、ギルドに到着した。なにやら騒がしいな。

受付で手紙のことを話しつつ、今の状況を聞く。


「あ、いい所に」

「え?僕?」

「国王が暗殺未遂にあったそうなんです」

「えっ!?」


国王暗殺未遂。推進派の仕業か、あるいは国王に恨みを持っている人物の仕業か⋯とはいえ、ただ事ではないのは確実だ。


この知らせは直ぐに各国に行くだらうが、その前にこの手紙が届く可能性もある。一文加えて出すことにするか⋯少し面倒だが。


暗殺のことで国はかなり慌ただしくなって騒ぎになっている。国王の暗殺なんて考えるやつはこの国にまずいない、ということだろうか。


なにせ、中立の国だ。国王が死ねば推進派、否定派。犯人次第ではどちからの状況が一気にひっくり返ることになる。それに、否定派の仕業に見せ掛けた推進派の仕業、なんて事もありえる。


要は、犯人しか暗殺の概要を今知るものは居ないのだ。


そして、ギルドの受付のお姉さんに衛兵の一人がなにやら耳打ちしているのが見えた。そして、お姉さんはこちらを見ている。


あっ、これろくでもないやつだ。


「えーっと⋯テオさん、お時間ありますか?」

「⋯暗殺の犯人探し手伝え、とか言わないですよね?」

「あはは⋯その、まさかです」


記憶屋。その仕事をこなしている事はギルドを通して国王の耳に届いている。


この前の無償で行ったうつ病の親子の一件、あれがどうやら国王の耳に入ったらしく、病気を克服させるだけの仕事が出来る男は是非ともお目にかかりたい。と王宮内で話題らしい。


厳密には治った訳ではなく、症状が少し変化があった程度なのだが、王様直々に僕との謁見をご所望らしい。そして、今回の暗殺の一件。僕の力を借りたい、と思うのは当然の流れか。


とはいえ、推進派に僕も狙われてる身。どうするか。

王様に事情を話すか⋯?いや、推進派との関係を考えたら、王様に迂闊な事を言えないだろう。


推進派がそんなことするわけない!とか一蹴されてせっかくの信用を無にしてもよくない。ここは慎重になった方がいいな。


「とりあえず王様との謁見、この手紙が届いて返事が来てからでもいいですか?」

「なら速達便のがいいですか?」

「そうですね。この手紙は僕の力になってくれそうな人に向けたものなので、王様と謁見するならその人たちありきで謁見したいですし」

「わかりました。速達便で届けるように伝えます。宛先は⋯サブラスとスベラルの各王宮でよろしいですか?」

「問題ないです」


さあ、この状況、どうするか。


サブラス、スベラル各国に向けた手紙は無事に出せた。あとは、合流を待つだけなのだが、その合流がいつになるかちょっと分からないのは問題だな。早くても2日3日はかかるだろうな。


それに、推進派の目がある今、無事につける保証もない。なので、少しでも合流時の負担を減らすって意味でも出来ることはやっておかないと。


まず、根回し。推進派の邪魔が入らないように根回しをするのだ。何をどうって言われたら困るが、とりあえずギルドで推進派が潜入した時に介入されないように見張ることを頼む、くらいか。


だがそれも少し弱い気がするし、どうしたものか。


「ハーティはどう思う?」

「うーん、難しいですね。確かに入国を素直にさせてくれるとは思いませんが⋯」

「だよね」


この辺は少し難しい。さじ加減を間違えると中立の立場を崩させてしまうから、尚更だ。推進派が邪魔をするのは、僕を拉致するのがやりやすくするために、必要な過程で出た被害って名目で誤魔化すためだろう。


サブラスから援軍が来るとしたら尚更目をつけるだろうし。スベラルからの援軍も目をつけるだろうな。


この辺、ヘルタが上手く立ち回ってくれればいいのだが、ヘルタの存在は今はまだハーティには隠さなければいけない。


頼るのは無理だろう。それに、この状況にも関わらず推進派のトップは国王に謁見するために訪れるのは変わらないらしい。


自分たちで暗殺けしかけといて白々しすぎる。だが、国王は推進派の仕業だと気づいていない。タチが悪い。そこまでに間に合わせなければいけないが、厳しいものがーー


ああ、そうか。その手があったか。手紙を書いた、のはあるが今思い出した。エルメロスの部下を使えばいいんだ。どこにいるかはわからないが。


そういえば、ギルドで合言葉いえば紹介してもらえるんだっけ。


ハーティにバレてはまずいので、ハーティにはカフェで待っててもらう。


「あの」

「はーい」

「サブラスに栄光あれ」

「⋯かしこましました」


合言葉、流石にシンプルすぎない?とはいえ、受付の人が誰かを呼びに行く。おそらく、エルメロスの部下。彼経由なら最速で知らせをつかわせることが出来るだろう。


サブラスでは一部で最新技術は持ち込まれて使っていると言っていた。もちろん、推進派の息がかからないように厳重に確認した上で使用されているものだ。


多分、連絡用の器具もあるだろう。こうすれば、最速で間に合う可能性がある。

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