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第十三章72 【覇王杯/オーバーロード・カップ/レリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】20/【代用事象】21

 時代は更に進む。

 観察を始めてから、ちょうど6000年目。

 タイムリミットではどうなっているか?

 それを【魔機の軍】にスポットライトを当ててみてみよう。

 【魔機の軍】では、開発部に所属する少女、【イビーリ】について見てみよう。

 【イビーリ】は、

「主任、新装備の開発、ご苦労様です。

 お茶です。

 どうぞ」

 と言った。

 【開発部主任】は、

「おぉ、すまないねぇ【イビーリ君】。

 じゃあ、ちょっと休憩しよっか」

 と言った。

「主任、質問良いですか?」

「何だね?」

「この戦争って何時になったら終わるんですか?

 新兵器を作る度に思うんですけど、敵が全滅しないと終わらないのかなって思って」

「それは私にも解らないね。

 戦争も何千年、続いているか解らないしね。

 政治家は落としどころってやつを探しているのかも知れないな。

 停戦協定ってのがしょっちゅうあるだろ?

 それは戦争終結に向かって交渉しているとも推測出来るけど、戦争推進派ってのは根強く力を持っているからね。

 まぁ、家族を殺されて復讐するなってのが無理な話なんだけどね。

 君はどう思って居るんだい?」

「そうですね。

 そもそも、こういう兵器とか無かったら、少なくとも戦争はもっと原始的なもので済んだのかな?って思います。

 そしたら、数え切れない程の死者を出すことも無かったし、私達の新兵器の開発が逆に言えば死者を増やしているのかな?って思います。

 そう考えると私達の仕事って何なのかな?って思います。

 戦争を終わらせたくてやっているのに結果は戦争を拡大させているのかな?

 だったら、やっている意味ってあるのかな?って思います。

 何だか、空しいですね」

「いや・・・

 そう言う考えを持つのは大切だと思う。

 私も、自分の仕事が空しいと思っている。

 出来るだけ考えない様にしてきたが、結局は人殺しの道具を作っている訳だからね。

 そう言う意味では私は幸せになってはいけないのかなって何度も思う時がある。

 この血塗られた手で孫を抱けるのか?と思うときもあるよ」

「そうですか。

 私だけじゃないんですね。

 ちょっとだけ安心しました」

「大事なのは考え続ける事だよ。

 思考を止めてはならない。

 この終わらない戦争の無意味さ、残酷さに気づく者が多くなったとき、戦争は終わりに向けて進んでいくと思う。

 今は秘密警察とかの目があるからね。

 そう言うのは大事に胸に秘めて起きなさい。

 それがやがて大きなうねりとなり、力を持つこともあるから」

「はい」

 と言う話をしていた。

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