第十三章63 【覇王杯/オーバーロード・カップ/レリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】11/声遊6
【声遊】の【ボディーガードごっこ】では【千日手】となり、終わりが見えなくなった所で、【緑髪のマリア】が、
『ちょっと、待った。
このままだといつまで経っても決着がつかないわ。
そろそろ止めにしない?』
と切り出した。
【黒髪のレリア】は、
『負けを認める・・・と言う事でよろしいのですか?』
と聞き返した。
『負け・・・じゃないでしょ?
引き分けにしないか?と言っているのよ』
『わたくしは別に止めなくておかまいませんが』
『負けず嫌いね。
私も意味もなく負けるのは嫌なんですけど・・・』
『では続けますか?』
『・・・つ、続けるわよ・・・』
『・・・冗談ですわ。
さっきから話の主導権は貴女が握っておられたので、わたくしもちょっと主導権を握ってみようと思っただけです。
ちょっとしたお茶目ですわ』
『笑えないお茶目ね・・・』
『そうですか?
ユーモアのセンスは異なるという事でしょうか?』
『ユーモアのつもりだったの?
全然笑えなかったんですけど?』
『ご理解いただけなくて残念ですわ。
やはり、わたくしと貴女では気が合わないのでは?』
『そう言う風に話を持っていきたいって訳ね?
そうは行かないわ。
別の【人形】を用意するから別の【ごっこ遊び】をしましょうよ』
『おままごとって奴ですか?
わたくしはどうも、そう言ったものは・・・』
『好みじゃないって事?』
『えぇ、まぁ・・・
もっと期待していたのですが、思ったよりも楽しくも無かったですし・・・』
『それはあなたが【ボディーガードごっこ】を選んだからでしょ?』
『わたくしのせいだと?』
『まぁ、そういう事ね』
『納得いきませんわ。
では、貴女ならどうするのですか?』
『なら、お手本でも見せましょうか?』
と言う話になりちょっとだけ延長戦になった。




