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第十三章62 【覇王杯/オーバーロード・カップ/レリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】10/声遊5

 【緑髪のマリア】が提案した【声遊】と言う遊びを【黒髪のレリア】は行った。

 【人形】がそれぞれが発した言葉に反応して、次々と姿形を変えて【人形劇】を自動的に行う姿は見ていてなかなかおもしろかった。

 ルールとしては、どちらか片方がしゃべったら、それに対してもう片方がしゃべって返すと言うのを繰り返し、理想の結果を目指すと言う遊びになる。

 今回は【ボディーガードごっこ】だったので、【ターゲットの少女】か【ターゲットの少女】を殺す様に依頼した【ボス】のどちらかが死ぬまでと言う事になったが、殺し合いだけがこの遊びの決着ではない。

 例えば、【恋愛物】にすれば、誰々と誰々がくっつく。

 誰かと誰かが結婚する。

 誰かと誰かが別れるなどを【ごっこ遊び】の決着として設定すればそれに向かって【ドラマ】を展開させて行くことになる。

 この遊びの特徴は全く気が合わない者同士は遊べないと言うことだ。

 気が合わない場合、どちらかが【ドラマ】の進行に破綻を来す様な言葉を発しやすく、そこで、【物語】が途切れるのだ。

 だから、ある程度、【物語】を成立させるための必要最低限のルールをお互い理解し、その上で、設定した【ゴール】に向かって展開させていく。

 それが、この【声遊】と言う遊びの基本ルールとなる。

 それが解っているから、【黒髪のレリア】も悪戯に物語を破綻させるのでは無く、きちんとルールに則ってプレイしたと言う訳である。

 結果は残念ながら、【千日手】になった事でドロー、引き分けに終わった。

 この遊びでは落としどころが見つからず、いつまでも続くと言う場合もあるのだ。

 それはお互いが、それまでの出来事の穴を見つけ続ける事で成立する。

 分かり易い例で言えば、例えば、【恋愛物】なんかの場合、

 【A(男性)】、

 【B(女性)】、

 【C(男性)】、

 【D(女性)】、

 と言う4キャラが居たとして、

 【A】は【B】の事が好き、

 【B】は【C】の事が好き、

 【C】は【D】の事が好き、

 【D】は【A】の事が好き、

 だったと仮定した時、恋愛成就を【ゴール】として設定した場合、誰かが【思い人】と添い遂げるのを諦めない限り、この四角関係は続く。

 4人とも諦めなくても、4人とも諦めても、【ゴール】となる結果とはならない。

 結局は【ママゴト】の様な遊びなので、遊んでいる者同士、誰かが譲らないと決着が付かないのだ。

 結局は、

 【A】は【B】の事が好き、

 【B】は【C】の事が好き、

 【C】は【D】の事が好き、

 【D】は【A】の事が好き、

 と言う4人のループがいつまでも続き、これは終わりにならない。

 そう言うのを【千日手】と呼び、決着が付かないものと認定しているのだ。

 ジャンルは違うが、【ボディーガードごっこ】も似たような展開になったのである。

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