第十三章41 【覇王杯/オーバーロード・カップ/ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】14/【代用事象】2
【青髪のユリア】は自分にあって【赤髪のミリア】には無い力として、【謎】の勢力になることで基本的な力として得た、【代用事象】と言う力を見せると言ってきた。
これは、実際にある事象とは別の事象に置き換えて、結果的に、目的の事象を完遂させるという力の事を指している。
その例として、【リンゴの皮】を手で剥けない場合、【蜜柑の皮】を剥くことで【リンゴの皮】を剥いたのと同じ条件とする力と説明した。
これは、【果物の皮】を剥くと言うくくりで考えれば、同じ事であると言う事から、【リンゴ】と【蜜柑】をヒモづけて表現していると言う【謎】である。
まぁ、そんなあれこれうんちくを語るよりも、論より証拠。
まずは、実際に体験してもらおうと【青髪のユリア】は話を続ける。
『私と貴女の勝負の決着を付けるのに他の物事で代用するわね。
私と貴女はバトルで決着を付けようと思っているけど、代用するのはバトルである必要はないわ。
むしろバトルと関係ない事柄でも、バトルと同じ結果になると言うことを証明するのに違うジャンルの勝負を当てはめた方が分かり易いわよね。
とりあえず、平和的なもので、【人間の文化】から【ヒッチハイク】と言うのはどうかしら?
勝敗は、【目的地】に【ヒッチハイク】で早く着いた方が勝ちと言うのはどうかしら?
もちろん、私や貴女が移動すれば、走ってでも行けるでしょうから、私と貴女以外の存在の移動で決着を付けるというのはどうかしら?
場所は貴女の居たUSAにすれば良いかしら?
何州から何州までにする?
貴女が選んでかまわないわ』
と言う【青髪のユリア】に対して、【赤髪のミリア】は、
『本気でそんな馬鹿げた勝負をしようっての?
まぁ、良いわ。
少し、付き合ってあげるわ。
あんたの言う言葉を疑っただけでは逃げたと思われるし、そんなの私のプライドが許さないしね。
ただし、条件を出させてもらうわ。
USAだと、生身の人間だと危険な場所もあるから、ジャパンを選択させてもらうわ。
ジャパンはまだ安全神話があるからね。
それなら生身の人間だろうとヒッチハイクも安心して出来るわ。
まさか、嫌とは言わないわよね?
こっちの条件だって少しは飲んで貰わないとフィフティーフィフティーじゃないわ』
『解ったわ。
日本が良いのなら日本に設定するわ』
と言う話になった。




