第十三章40 【覇王杯/オーバーロード・カップ/ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】13/【代用事象】1
【赤髪のミリア】は、
『だから何?
私が素直に【謎】に迎合すると思ってんの?』
と言った。
【青髪のユリア】は、
『例え【覇王/オーバーロード】になっても本気の【謎】には勝てないわ。
それを証明してあげる。
【超越】は何かを超える事って理解出来るけど、【謎】は何だか解らないでしょ?
【謎】とは解らない状態のものの事を言うから、それを【謎】だとは証明しづらいわ。
でもね、それを具体的に解らせる方法もあるのよ。
【謎】とはどういったものか?
【謎】を力とするものは基本的にある力。
それを今から、貴女に見せてあげるわ。
はっきりとは理解出来なくても、何となくは解るから』
と言った。
『はぁ?何言ってんの、あんた?
解らないから【謎】なんでしょ?
それを理解する方法がある?
ふざけてんの?』
『別にふざけていないし、解る方法もある。
ならその力を示す前に解説してあげるわよ。
それでその力を実感すれば、何となく理解出来るわ』
『おもしろいじゃない。
出来るものならやってみなさいよ』
『出来るものだからやってあげるわ。
私達、【謎】の【勢力】はその力の事を【代用事象】と呼んでいるわ。
【代用事象】とは、文字通り、本来あるべき、【事象】を他の事で【代用】すると言うものの事を言うわ。
それで、簡単な例を挙げるわね。
貴女はどちらも出来るでしょうからあくまでも人間ベースの【謎】として話をするわね。
例えば、【リンゴの皮】を剥きたいとするわね。
貴女は素手で出来るでしょうけど、人間には無理だわ。
ただ、その【謎】は包丁が使えないから、同じ皮つながりで【蜜柑の皮】を剥くの。
【蜜柑の皮】ならば、手で剥ける。
それで、【蜜柑の皮】を剥いたと言う事で結果が【リンゴの皮】を剥いたと言う結果とすり替わる行為。
それが、【代用事象】と言う【謎】と言う【勢力】が標準で使える能力よ。
その【代用】が一般の存在には解らないから、一般の存在達は、それを【謎】と呼ぶの。
もちろんこれだけじゃないけど、基本的な【謎】と言うものはこれに該当するものだと思って貰えれば結構よ。
【謎】は解らないと言うだけであり、答えは見えない所にあるの。
それを基本的な部分で表現しているのが【代用事象】よ。
こんな説明で理解していただけるかしら?』
『そんな、馬鹿げた力が・・・』
『あるのよ、実際にね。
それが理解出来ないからこそ、【覇王/オーバーロード】は【謎】には勝てないの。
まぁ、百聞は一見にしかずよ。
試してみましょ』
『あんた、私を下に見てるでしょ?
ほんと・・・ムカツクわ・・・』




