第十三章39 【覇王杯/オーバーロード・カップ/ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】12/前世より昔の話2
【全知全能界アンサワルド】に生まれた者は、長女の子孫であるため、傲慢な者が多く、名無しの存在をないがしろにすると言う一面があった。
【芳一】の前世である【リア】も元々は名前を持っておらず、ないがしろにされて来たが、【ティシェルリア姫】に【リア】の名前を借りて、才能を発揮したが、上層部に睨まれ、【リア】は謀殺される事になる。
それがきっかけとなり、【リア】の後追い自殺を【ティシェル姫/ティシェルリア姫】がした事により、それが【全知全能界アンサワルド】の崩壊の序曲となった。
その後は、坂道を転げる様に、ほぼ為す術無く、【総謎超想果ミステアルティ】と【虚他外逆裏アナザアブソ】に蹂躙され、【全知全能界アンサワルド】は完全崩壊する。
やはり、力を他者から無理矢理奪った者には本当の力は無い。
因果応報。
やったらやり返される。
奪ったものは奪い返されると言う事である。
そもそも、苦労しても自らの力によって事を為してきた者の方が圧倒的に力を持っているのだ。
【転生】し、その事実を知った【ティシェル姫】だった存在達は、【全知全能界アンサワルド】出身である事を恥て捨てた。
そして、【謎】の塊である【総謎超想果ミステアルティ】と【虚他外逆裏アナザアブソ】とつながり、【謎】の【頂点】となる事を選択したのだ。
【ティシェル姫】の母、【ティコタシウ女王】は【嫡子溺愛型】として、長女【アンサワルド】の性格を再現している様な性格だった。
【ティシェルリア姫】の双子の妹である【ティシェイナリア姫】をないがしろにして長女である【ティシェルリア姫】を溺愛し優遇した。
そのため、長子より下の子供は長子のために生き、長子のために死ぬと言う意識が強くあり、3姉妹の両親と同様の事をしていた。
それは、3姉妹の出来事の再現であったが、特別視されていた【ティシェルリア姫】の性格が、3姉妹の次女、三女に近かった事である事が事態を変えていった。
自分が妹の力を奪って、力を得ていると言う事を不満に思っていた、【ティシェルリア姫】は、自分の力を【リア】に貸す事で、その鬱憤を晴らしていた。
とにかく、妹の代わりに冷遇されている誰かに奉仕したかったのだ。
それが、自分の事を許せなかった【ティシェルリア姫】なりの申し訳ないと思っていた妹への謝罪の形だった。
妹の【ティシェイナリア姫】は姉を凌駕する程の才能を持っていたが、それを【ティコタシウ女王】が頑なに認めないのは理不尽だと思っていたが、無力な自分は何も出来なかった事をずっと悔やんでいた。
それが、【リア】との出逢いにつながり、その力を持った【リア】が活躍する事により、【ティコタシウ女王】は自分の中にある醜い部分をあらわにする事により、世界崩壊への悲劇が始まったと言う事である。
そして転生する事になり、【全知全能界アンサワルド】との縁が切れた事により、本格的に【謎】に迎合して行ったのである。
【青髪のユリア】は【赤髪のミリア】にその事を理解して欲しかったのだ。




