第十三章38 【覇王杯/オーバーロード・カップ/ミリア・ニア・トゥルーヴェリティチーム】11/前世より昔の話1
【赤髪のミリア】と【青髪のユリア】の対立の途中だが、昔話をしよう。
昔話と言っても【赤髪のミリア】と【青髪のユリア】の前世、【ティシェルリア姫】の更なる前の話となる。
【ティシェルリア姫】が最後の女王になるはずだった、【全知全能界アンサワルド】。
その【全知全能界アンサワルド】の敵対勢力だった【総謎超想果ミステアルティ】と【虚他外逆裏アナザアブソ】。
この3つは、元々、3姉妹だった。
【長女アンサワルド】、
【次女ミステアルティ】、
【三女アナザアブソ】、
この3姉妹は分け隔て無く育てられた訳ではなかった。
3姉妹の両親。
そして、周りに居る大人の全てが、長女である【アンサワルド】をもて囃した。
次女の【ミステアルティ】と三女の【アナザアブソ】は、徹底的に冷遇していた。
【ミステアルティ】と【アナザアブソ】は、両親や周りの大人に認めてもらうために、様々な物を生み出して行った。
ありとあらゆる物事は【ミステアルティ】と【アナザアブソ】が生み出した。
だが、その全ての手柄を吸い上げて、その実績を【アンサワルド】の手柄とした。
何をやっても全ては【アンサワルド】の手柄。
何を作っても所有者は【アンサワルド】のもの。
そんな事を続けた時、次女と三女は両親と周りの大人に認められると言う事を諦めた。
何をやっても手柄を無理矢理奪われ、姉の手柄にされ、冷遇され続けた次女と三女は両親と周りの大人と姉の【アンサワルド】を捨てた。
次女と三女は、【アンサワルド】に奪われる前の物事を集めて、隠しだした。
元々、実力のあるのは次女と三女である。
手柄をかすめ取っただけの【アンサワルド】には、何もする術はない。
両親に無理矢理奪われなかったら、次女と三女は数多の物事を生み出す才能を遺憾なく発揮出来ていたハズである。
だが、両親に認められたいと言う子供としては当たり前の欲求を満たされなかった彼女達は、結果として両親と姉を捨て、両親から【悪】と認定された。
やがて【アンサワルド】は、【世界の象徴】となる。
だが、そこにあるのは、全て、【答えのわかっているもの】である。
次女と三女から強引に奪い、自分の物としたものなので、自分に分かり易く表現されているのがマストとなっている。
そのため、次女と三女から奪えなかったもの・・・それを答えのわからないもの/【悪】と認定し、敵対視した。
敵対視された、それらがやがて、【総謎超想果ミステアルティ】となり、【虚他外逆裏アナザアブソ】となった。
それらは次女と三女が作ったものなので、【全知全能界アンサワルド】には無い、【それまで存在していなかった何か】が生まれる力が強いのだ。




