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異世界召喚者は、超膨大な魔力をひた隠す。  作者: 鬼瓦
第1章 異世界召喚

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79. 訓練

 シノによる魔法の説明が終わると、俺も彼女も実践をしてみたくなった。


 魔物討伐の手伝いをさせる為に、召喚魔法でシャドウウルフのロキとダークナイトを召喚する。

 召喚魔法も魔力を消費する為、自分自身の訓練を兼ねて最大使用量でどれだけ魔法を使用出来るかの検証をしておく。

 シノに言わせれば、ダークナイトは訓練次第では何体も召喚出来るらしい。

 現在のレベルでは1体が限界だが、仲間を守るのであれば何体でも召喚したい。

 それに彼女には伝えていないが、シノの子供達もレベルが上がっており、最初の子供が人族化の条件を充たす迄のレベルに近づいたとの報告を受けている。 

 シノとダークナイトは当然の如く、手を出す事なく見守っている。

 特にダークナイトは、微動だにせず長剣を前面の地面に突き刺して仁王立ちのまま命令を待っている。

 最初は戸惑っていた彼女だが、順応が早いようで見慣れてきたら気にしない様子で、一方通行のように声を掛けるようになっていた。

 

 草原地にはよく出現する定番のホーンラビットを、彼女の練習台として討伐する。

「可愛いウサギさんね~でもとてもすばしっこいわ!」

 俺が剣で弱らせたので彼女の杖で仕留められるけど、直接の攻撃はまず当たらない。

「動きが早すぎて~無理!」

「聖女様!魔物の動きを遅くする魔法を使用しては如何でしょうか?」

 やみくもに杖を振り回す姿を見かねてか、彼女を目掛けて角を突き出すホーンラビットを剣で簡単に叩き落としながら彼女に伝える。

「えっ!そんな魔法があるの?」

「補助魔法の【スロウ】を対象物に放つと、聖女様でも対応できる速さになると思います。また同時に攻撃された時の防御魔法として、【土属性】のアースウォール(土壁)で地面の土を盛り上げて攻撃を防ぐ魔法もあります。レベルが上がり上級魔法を取得すれば、シールドやバリアの結界魔法が使えるようになりますが、それまではアースウォールで対応するのがよろしいかと存じます。」

「シノさん~便利な魔法を教えてくれて助かるわ~有難うね!」

 シノにやり方を教えてもらい、早速スロウの魔法をホーンラビットに放つ。

 最初は対象物に当たらなかったが、命中率が上がって来ると動きが遅くなったホーンラビットを杖で突き刺せるようになった。

「さすがは聖女さまです~覚えるのが早いです。」

 シノの言葉に機嫌が良くなり、アースウォールの魔法も教えてもらう。 

 2匹同時の攻撃にはアースウォールの魔法を使用し、目の前に出来た1メーター程の土壁にホーンラビットが衝突して気絶した。

「凄い!魔法を使いこなしているね~」

 つい彼女に声を掛け魔法に見とれていると、案の定ホーンラビットの角が足をかすった。

「コウ~大丈夫!」

 直ぐに彼女が傍にきて心配をしてくれる。

「大丈夫です~かすり傷ですので!」

「もう~どこを見ていたの~」 

 彼女は俺の言葉を無視して、傷の箇所にヒールを掛ける。

 傷はあっという間に治り、怪我をする以前より足が軽くなった。

「回復ポーションとは全然違う!さすがは聖魔法~効果がまるで違う感じだ!」

「貴方から褒められると少し照れてしまうわ~」

 少し赤らめた表情だったが、それを誤魔化す様にシノの手を握り他の魔法の説明を尋ねる。

「皆の役に立つ魔法は他にないかしら~」

「聖女様自体の存在が、皆の為・国の為にお役になります。」

「そんな大げさな事言わないで~会社でも人様の役に立った事なんて無いんだから!」

 以前の事を思い出したのか、暗い表情になっている。

「異世界では聖女の魔法は誰も使えない特別な魔法だ!君の行動が皆を助け俺達の助けにもなり、ひいては元の世界に戻れるかもしれない。君が役に立たないなんて事は決してない!」

 つい興奮した口調になってしまったが、彼女には俺の言いたい事は伝わったみたいだ。

「ごめんなさい~つい会社での辛い事を思い出してしまって・・・私の居場所はあるわよね!貴方の役に立てれるわよネ!」

「当然だ!こちらこそ頼りにしているよ~」

 立ち直った彼女をみて安心していると、ホーンラビットの姿がいなくなり奥の茂みから魔物の気配がした。

「近くに魔物がいる~気お付けて!」

 俺は彼女の前に立ち、自然と防御態勢をとった。

 シノが何も動かないという事は、俺達で対処出来るレベルの魔物のはずだ!

「森林の奥の茂みが何ヶ所も動いているわ~アッ!黒い物体が何匹もいる見たい!」

 彼女の方が俺より目が良さそうだ。

 前方から3匹現れたのは、黒く異質な威圧感を持った狼型の魔物・ブラックフルフだ!

 姿を現わしたのは俺達の注意を引く為で、左右の茂みにも何匹も隠れている。

 彼女が乗っていた荷馬車を襲った魔物だ!恐怖心を持っているのでは?

 それに魔法職の接近戦は分が悪い。

「シノさん~今の私に出来る攻撃魔法は無いかしら!」

 彼女の言葉には驚いたが、シノは準備をして待っていたかの様に手の平を見せて、ストーンブラストの魔法で石つぶてを出して見せる。

「聖女様の威力はまだ小さいですが、牽制にはなると思います。」

「分かったわ~小石のイメージね!」

 怯えるどころか目がイキイキしているように見えるのは、俺の気のせいか?

 正面の魔物が唸り声を出すと、左右同時に魔物が飛びかかって来た。

 左の魔物には俺がファイヤーボールを放ち、右の魔物には彼女がストーンブラストを放つ。

 偶然なのか左右2匹ずついるブラックウルフだが、俺が放った魔法で1匹は真後ろに飛んで行ったが、直ぐにもう1匹が飛びかかって来た。

 魔法が間に合わないと判断し、真正面に来たブラックウルフの牙を剣で防ぎ、足で動体を蹴り上げた。

 足でけり上げた魔物は、想像以上に遠くに飛んでいく。

「えっ?」・・・足の威力がいつもより増している!

 俺の攻撃を受けた2匹の魔物は、体勢を立て直してまた襲ってくる。

 ただ明らかに弱っている為、今度は余裕をもって剣で対処できた。

 一方彼女の方は、ストーンブラストで威嚇には成功したが、一瞬立ち止まっただけですぐに襲い駆って来た。

 その隙にアースウォールの魔法で土壁を作り上げた。

 彼女に飛び掛かったブラックウルフは、目の前に急に現れた壁に頭を打ち付けそのまま地面に倒れる。

 フラフラするブラックウルフにロキの牙による攻撃であっさり倒れる。

 魔物を倒したロキは、頭を垂れて彼女の傍で止まり、褒めて欲しい仕草を見せる。

 「ロキちゃん~ありがとうね!」

 彼女はそんな仕草を見せるロキが可愛く思えて、頭を撫でながら笑顔を見せていた。


 左右の魔物が同時に倒されるのを見ていた正面の魔物は、怯えるように逃げて行った。

 追いかけようとしたが、追いつけるはずもないと判断し彼女の傍に向かう。

「逃げた魔物を追いかけなくて良いのですか?」

 彼女は俺に尋ねるが、シノが代わりに答える。

「子供達が上手く調整していますので、心配はありません。」

 シノの言葉に、俺と彼女はそれぞれ疑問を感じてしまった。



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