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異世界召喚者は、超膨大な魔力をひた隠す。  作者: 鬼瓦
第1章 異世界召喚

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78. 魔法教室

 昨日の食事会は夜遅くまでやっていた。

 女性陣はお風呂に入るとの事で先に切り上げたが、俺達は女将さんが店じまいにするまで付き合った。


 翌朝、朝食を食べ終わるとグレン達は護衛の依頼ですぐに出発し、俺と彼女はギルドに向かった。

 ちなみにアデル達は、昨日は飲み過ぎたせいもありまだ起きていない。

 

 昨日の騒ぎが嘘の様にギルドは通常の業務に戻り、冒険者達も普段通りの賑わいで変わらない。

「コウさん~」

 受付カウンターからユリナが声を掛けてきた。

「おはようございます。ユリナさん~どうされましたか?」

 俺と彼女は軽くお辞儀をする。

 ギルドに来る途中からシノも人族の姿に変化して、我々の後ろに立っている。

「コウさん達にお願いがあります!・・・あまり大きな声で話せないんですが、薬草採取の依頼を受けて下さりませんか!」

「薬草採取ですか?それは構いませんが、なぜ小さな声で話すのですか?」

「ここだけの秘密なんですが、薬草の在庫が無いんです!・・・他のギルド支店にも補充の依頼を打診していますが望み薄です。唯一セシール村に在庫があるのですが、心もとないんです。」

 薬草採取の依頼を受けるのは基本レベルの低い初心者しかいない。だからここグラッサの町では薬草採取の依頼を受ける冒険者が少ないのはわかるが、薬草が不足するとは少し違うのではないだろうか?

「コウさんは薬草の専門だし、タカさんも冒険者登録したての初心者なのでこの仕事に打って付けと思いまして声を掛けさせて頂きました。」

 実際の所、色んな冒険者に声を掛けたが割が合わないとか、討伐の方が報酬がいいからと断れ続けられており依頼を受けてくれる冒険者が見つからない上に、昨日の騒ぎで大量の薬草が必要な状況なのに、ギルド長からは薬草不足を冒険者には悟られるなと念を押され、その上納品が遅れていると怒られなんて、踏んだり蹴ったりのユリナは途方に暮れていた。

「グラッサの町は初級冒険者の数は少ないと思いますけど、他の町に比べられない程冒険者が多くいると聞いています。薬草の納入品も多いのでは?」

 ユリナのしどろもどろの説明に、何か困った事があるんだろうなと推測して優しく聞いてあげたが、依頼のついでに採取をすれば一石二鳥で問題は無いはずだが?と考えてしまう。

「他のギルドではそうかもしれませんが、グラッサの町は別名迷宮都市と呼ばれていて、殆どの冒険者の目的は地下迷宮の攻略です。それ故に地上の薬草を採取する冒険者が殆ど居ないんです。」

「地下迷宮でも薬草や鉱物が採取出来るのでは?」

「その通りですが~迷宮内で採取出来る物は貴重品で価値が高く、ギルド以外のお店で高値で買い取りされるんです。」

「そういう事情があれば仕方がないですね。それで初心冒険者が多くいるセシール村から仕入れているんですね。」

「ご察しの通りです。でもコウさん達がここで納品してくれるのなら、買取アップ致します。」

「それは嬉しい条件ですね~自分たちの分も必要になるので、沢山採取しても困りませんね。」

 さっきまで暗かったユリナの表情は、一気に明るくなった!

 彼女のレベルがある程度上がるまでは薬草採取をメインにEランク程度のクエストを受けようと考えていたので、タイミング的には丁度良かった。

「買取アップという言質をいただいたので、他の依頼書を何通か選んで早速出かけて来ます。」

 ユリナは俺達の依頼書の受理とギルドカードを更新してから、大喜びで送り出してくれた。


 グラッサの町で食料を買い込んで、薬草の群生地がある場所まで移動する。

 薬草採取の依頼を受ける冒険者が少ないせいか、結構な数が採取出来た。

 中にはレヤな薬草もあり、色々と実験ができそうだ。

 お昼の休息が終わるとレベル上げの為、Eランクの魔物の討伐依頼をこなす予定だ。


 お昼の食事が終わると、彼女の為に魔法の説明をしておきたい。

「昨日初めて魔法を使用してどうだった?」

「もう~ビックリよ!魔法なんて小説や映画の中だけだから信じられなかったわ!」

「でもいきなり回復魔法を唱えたのはこちらがビックリしたよ!」

「私自身も驚いているわ!でもユナちゃんの魔法で傷が治るのを見たら、私も傷ついた人を治してあげたいと思ったの!」

「初めてなのに、魔法の発動方法がよくわかったね?」

「ユナちゃんが魔法を唱えている姿を見ていると、お腹の辺りが熱くなってからその熱が手の先から放出している波動が見えたの!」

「凄い~俺とは大違いだ!」

 俺の場合はレイナから教えてもらうまで全然解らなかったし、まして波動なんて!

「聖女様の魔法と賢者様の魔法は使用目的が違いますので、比べる事は出来ません。」

 2人の会話に、申し訳なさそうにシノが言葉をはさんだ。

「聖女様の聖魔法の威力はご主人様と比較にならない程強力ですが、先ずは生活魔法から覚えてもらう必要があります。」

「えらい言われ方だな。でも確かにそうだね~生活魔法は基本だ!それに使えるととても便利で、現実の世界には戻りたくなくなるよ!」

「ホント!是非とも教えて~」

 彼女の眩しい微笑みに、にやけてしまいそうになるのをグッと我慢して、ポーカーフェイスを保った。 


 彼女の微笑みの余韻に暫く浸ってから、自分が以前教えてもらった事を彼女に伝えた。

「イメージが大事だね!」

 俺の説明とシノの実演で、彼女はアッと言う間に基本の生活魔法を取得した。

「コウの言う通りだわ~火と水と風は毎日の生活に欠かせないわ!それに電気が無い世界では光は重宝するわ。」

「ねぇ~シノさん!匂いや生理痛などを消す魔法は無いのかしら?」

 俺には聞こえない様にシノにそっと訪ねている。

「あります!高レベルの僧侶や司祭が使用されます複合魔法で、色々な状態に合わせた魔法が出来ます。」

「そうなのね~で~複合魔法てナニ?」

「違う属性同士を掛け合わさる事で発動する魔法で、一例をあげますと【水】と【風】を組み合わせると【嵐】、【火】と【風】で【雷】、【炎】と【土】で【マグマ】の魔法が発生します。ちなみにクリーン魔法は【水】【光】【火】【風】の4属性を同時に発動する複合魔法で、魔力量が多くないと取得するのは難しです。」

「私には出来るかしら?」

「聖女様は問題なく取得可能です。威力もレベルと共に上がって行きます。」

「俺も出来るのか?」

 シノの説明に、つい尋ねてしまった。

「ご主人様も可能です。特に4代属性の【火】【水】【風】【土】は聖女様と同等のレベル、ただし【光】【闇】【聖】の属性の威力は聖女様には及びません。尚、補助魔法はご主人様の方が優れています。」

「補助魔法というと、【身体強化魔法】や【付与魔法】の事だな!」

「いえ違います。その2種類は聖女様と同等です。」

「では彼女より優れているのは!」

「錬金術です。」

「錬金術・・・よく言われるミスリル金属等で作成する事かな?」

「ミスリルを含め、希少な鉱物から武器や防具を作れるのは錬金術師だけです。また貴重な薬の作成も錬金術師の方が聖女様よりレベルが低くても作成可能になります。」

「俺にしか出来ない事は他にはないか?」

「錬金術師が取得される魔法に【空間魔法】があります。」

「アイテムバックに使用されてる魔法だな。」

「その通りです。アイテムバックの作成には【空間魔法】と【付与魔法】が必要ですが、別の使い方として物体を空中に浮かせたり、瞬時に違う場所に移動する事も出来ます。この魔法は他の職業では習得不可能です。」

 【空間魔法】を覚えれば、後々何かと役に立つかもしれないな。

 早めに取得出来るようにレベル上げをしておこう!

 俺も彼女もほぼすべての魔法は習得できるけど、得意分野が違うという事だな!

 暫くは訓練も兼ねて魔法の取得種類を増やそう!

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